“白襯衣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しろしやつ18.2%
しろシャツ18.2%
しろしゃつ9.1%
シャツ9.1%
シユミイズ9.1%
ブランシユシユミイズ9.1%
ホワイトシャート9.1%
ホワイト・シャツ9.1%
ワイシャツ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今日けふは白地の浴衣ゆかためて、背広せびろを着てゐる。然し決して立派りつぱなものぢやない。光線の圧力の野々宮君より白襯衣しろしやつ丈が増しな位なものである。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
半身とは云え胴衣チョッキボタンが二つ見えるだけである。服はフロックと思われるが、背景の暗いうちに吸い取られて、明らかなのは、わずかにるる白襯衣しろシャツの色と、額の広い顔だけである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その時も、手で突張つっぱったり、指で弾いたり、拳で席をはたいたり、(人が居るです、——一人居るですよ。)その、貴下あなた……白襯衣しろしゃつ君の努力と云ってはなかった。誰にも掛けさせまいとする。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
白襯衣シャツの角のない襟は用捨もなく押しつけるように耳朶をささえて、また両頬を擦り、のりで固めた腕飾りはまったく手頸をかくして、赤い先の曲ッた指
あいびき (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
従つて寄席よせの客の大半は労働者で帽や白襯衣シユミイズを着ない連中れんぢゆうが多く、大向おほむかうから舞台の歌に合せて口笛を吹いたり足踏あしぶみをしたりする仲間もあつた。演じた物には道化たをどり流行唄はやりうたや曲芸などが多かつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
老優は上着を着終るのも待たず白襯衣ブランシユシユミイズの上へパンタロン穿いたまゝ、ロダンの彫像が動き出した様な悠然のつそりした老躯を進めて、嵐の海の様に白い大きな二つのひがら目で見おろしながら
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
先生の白襯衣ホワイトシャートを着た所は滅多めったに見る事が出来なかった。大抵はねずみ色のフラネルに風呂敷ふろしきの切れはしのような襟飾ネクタイを結んでましておられた。
彼の白襯衣ホワイト・シャツの汚れ目も、また周圍あたり構はぬ高聲で話しかける地方人の癖をも、私は決して不快に思はなかつた。二人は思出す儘に四、五人の舊友に就いて語つた。
我等の一団と彼 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
健三はさっさと頭から白襯衣ワイシャツかぶって洋服に着換えたなり例刻にうちを出た。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)