“半天”の読み方と例文
読み方割合
はんてん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半天はんてんは澄んで雲もなかつた。今は西に變つた風に追はれて流れる雲は長い銀色の柱状ちゆうじやうをなして東の空から長々と動き出してゐた。月がおだやかに照る。
次の日の午時頃ひるごろ、浅草警察署の手で、今戸の橋場寄りの或露地ろじの中に、吉里が着て行ッたお熊の半天はんてん脱捨ぬぎすててあり
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
あの下流かりゅうの赤いはたの立っているところに、いつもうでに赤いきれをきつけて、はだかに半天はんてんだけ一まいてみんなの泳ぐのを見ている三十ばかりの男が
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)