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咽喉太
けたたましく自動車の鳴り
爆ぜる音、
咽喉太の唸り笛さへ
凝り霜の
夜凝りに冴えて、はた、ましぐらに
何処へか駈け去りぬ。
底冷えの戸の隙間風、さるにても明け近からし。
けたたましく自動車の鳴り
爆ぜる音、
咽喉太の唸り笛さへ、
凝り霜の
夜凝りに冴えて、はた、ましぐらに
何処へか駈け去り去りぬ。
底冷えの戸の隙間風、さるにても明け近からし。
八尺なす桶のここだく、
新しぼりしたたる袋、庭広に干しも
列ぬと、
咽喉太の老いしかけろも、かうかうとうちふる
鶏冠、尾長鳥垂り尾のおごり、
七妻の
雌をし引き連れ、
七十羽の雛を引き具し