)” の例文
と、私に当時を物語りながら追憶をらたにした先生の有様は、そのときでさえ声涙ともにくだる底の身も世もあらぬものだった。
あさはいよ/\たらしく
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
共々言外のところにらたな意味を感じ当てたいという考えであるが、これは未熟を弥縫びほうする卑怯ひきょうな手段のようにも見えるが
文章の一形式 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
このような言語や文字の(然し言語は余りに問題が大きすぎて話にならない。単に文字に限定して——らたに文字の)
文字と速力と文学 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
人間通の裏附うらづけは自我の省察で保たれるもの、そして常に一つの作品を書き終ったところから、らたに出発するものだ。
自分の既成の限界をはみだして予測し得ざる活動を起しらたな自我を発見し加えることができ易いからだ。
オモチャ箱 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)