トップ
>
此
>
これ
ふりがな文庫
“
此
(
これ
)” の例文
彼
(
か
)
の
八
(
や
)
ツ
山
(
やま
)
の
沖
(
おき
)
に
並
(
なら
)
んで
泛
(
うか
)
ぶ
此
(
これ
)
も無用なる
御台場
(
おだいば
)
と
相俟
(
あひま
)
つて、いかにも
過去
(
すぎさ
)
つた時代の遺物らしく放棄された悲しい
趣
(
おもむき
)
を示してゐる。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
はて、
何
(
なん
)
の
菜
(
な
)
だ、と
思
(
おも
)
ひながら、
聲
(
こゑ
)
を
掛
(
か
)
けようとして、
一
(
ひと
)
つ
咳
(
しはぶき
)
をすると、
此
(
これ
)
は
始
(
はじ
)
めて
心着
(
こゝろづ
)
いたらしく、
菜
(
な
)
を
洗
(
あら
)
ふ
其
(
そ
)
の
婦
(
をんな
)
が
顏
(
かほ
)
を
上
(
あ
)
げた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
若
(
も
)
し
此
(
これ
)
が悪いと言うなら、クリスマスの支度をするのは皆悪かろう。斯ういう理窟も知らないで、唯頭から叱ればいいと思っている。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
おつぎは
勘次
(
かんじ
)
の
敏捷
(
びんせふ
)
な
目
(
め
)
を
欺
(
あざむ
)
くには
此
(
これ
)
だけの
深
(
ふか
)
い
注意
(
ちうい
)
を
拂
(
はら
)
はなければならなかつた。それも
稀
(
まれ
)
なことで
數
(
かず
)
は
必
(
かなら
)
ず
一
(
ひと
)
つに
限
(
かぎ
)
られて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
此
(
これ
)
を
以
(
もつ
)
て
相持
(
あひぢ
)
する、
此
(
こ
)
れ
説
(
ぜい
)
の
成
(
な
)
る
也
(
なり
)
。
伊尹
(
いゐん
)
は
(九七)
庖
(
はう
)
と
爲
(
な
)
り、百
里奚
(
りけい
)
は
(九八)
虜
(
りよ
)
と
爲
(
な
)
る、
(九九)
皆
(
みな
)
由
(
よ
)
つて
其上
(
そのかみ
)
に
干
(
もと
)
めし
所
(
ところ
)
也
(
なり
)
。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
▼ もっと見る
彼は意志の方面、
此
(
これ
)
は
智能
(
ちのう
)
の方面で、この両方面における遺伝的系統を
繹
(
たず
)
ぬるに、抽斎の前途は有望であったといっても
好
(
よ
)
かろう。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
取出し源兵衞といふ餠屋や有と
繰返
(
くりかへ
)
し改めしに
茗荷屋
(
みやうがや
)
源兵衞と云があり是は近頃
遠國
(
ゑんごく
)
より歸し人と
聞
(
きゝ
)
及ぶ
定
(
さだ
)
めて
此
(
これ
)
成
(
なら
)
んと寶澤にも是由を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
山「はい、直ぐに来まする心得、
此
(
これ
)
に少々
許
(
ばか
)
り金子がありますが是に添えて置きますから何うかお前さん是で万事
宜
(
い
)
いように為すって」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
秦
(
しん
)
や
隋
(
ずい
)
や
王莾
(
おうもう
)
や、
晋宋
(
しんそう
)
・
斉梁
(
せいりょう
)
や、
則天
(
そくてん
)
や
符堅
(
ふけん
)
や、
此
(
これ
)
皆これをして天下を有せしむる数百年に
踰
(
こ
)
ゆと
雖
(
いえど
)
も、正統とす
可
(
べ
)
からずと
為
(
な
)
す。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
此
(
これ
)
は相当皮肉な、同時に痛快な言葉でもあって、彼が転変極まりなき時代を明確に、且つ無作法に認識して居る事を示して居る。
応仁の乱
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
父なる卿の眼前に
此
(
これ
)
を見て
如何許
(
いかばか
)
り嬉しく思い給ふらんと、人々上座の方を打ち見やれば、入道相國の
然
(
さ
)
も喜ばしげなる
笑顏
(
ゑがほ
)
に
引換
(
ひきか
)
へて
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
十萬世界の大地のちりは
知人
(
しるひと
)
もありなん。
法華經
(
ほけきやう
)
一
字
(
じ
)
供養の
功徳
(
くどく
)
は
知
(
しり
)
がたしとこそ
佛
(
ほとけ
)
はとかせ給て
候
(
さふら
)
へ、
此
(
これ
)
をもて御心あるべし。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
喜ぶから小説になると云うと小説は娯楽の為めと云う意味になる。
此
(
これ
)
を
詳
(
くわ
)
しく説明しようとすると小説の目的と云う議論になる。
高浜虚子著『鶏頭』序
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
此
(
これ
)
を取り彼をひろげて
暫
(
しばら
)
くは見くらべ読みこころみなどするに贈りし人の趣味は
自
(
おのずか
)
らこの取り合せの中にあらはれて
興
(
きょう
)
尽くる事を知らず。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
中
(
ちゆふ
)
老人の帳場番頭の居ること、制服のギヤルソンが二三人
敬
(
うやうや
)
しさうに立つて居ること、
此
(
これ
)
等はどの国の
旅館
(
ホテル
)
も少しの違ひがない。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
彼と
此
(
これ
)
とを全然ひとまとめにして取り扱い、名称上、また実際上、その間何らの区別を設けぬようにありたいと思うのである。
特殊部落ということについて:まず部落としての集団的取扱いを廃せよ
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
かくてたとへば
群鶴
(
むらづる
)
の、一部はリフエの
連山
(
やま/\
)
にむかひ、また一部は
砂地
(
すなぢ
)
にむかひ、
此
(
これ
)
氷を
彼
(
かれ
)
日を厭ひて飛ぶごとく 四三—四五
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
井沢香央の人々、
七四
彼
(
かれ
)
を
悪
(
にく
)
み
此
(
これ
)
を
哀
(
かなし
)
みて、
専
(
もは
)
ら
七五
医
(
い
)
の
験
(
しるし
)
をもとむれども、
七六
粥
(
もの
)
さへ日々にすたりて、よろづにたのみなくぞ見えにけり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
「そんな嘘なんか、聞きたくないわ。ほんとに仕事は何うだったの?
妾
(
あたし
)
だって、
此
(
これ
)
には関係してるんじゃありませんか」
赤い手
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
が、
孰
(
どつち
)
かと
云
(
い
)
へば、
愛嬌
(
あいけう
)
もある、
気
(
き
)
も
利
(
き
)
く、
画
(
ゑ
)
の
趣味
(
しゆみ
)
も
私
(
わたし
)
が
莫迦
(
ばか
)
にする
程
(
ほど
)
でもない。
此
(
これ
)
と
云
(
い
)
ふ
長所
(
とりゑ
)
も
面白味
(
おもしろみ
)
もないが、
気質
(
きしつ
)
は
如何
(
いか
)
にも
丸
(
まる
)
く
出来
(
でき
)
てゐる。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
彼れがいたという城は伊祖城といって、今もなお残っているが、浦添城を
距
(
へだた
)
ること十町ばかりの山脈つづきで、
而
(
しか
)
も
彼
(
かれ
)
と
此
(
これ
)
とがその両端をなしている。
浦添考
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
如何
(
いか
)
なる
事業
(
じげふ
)
に
從
(
したが
)
ふとも、
體力
(
たいりよく
)
此
(
これ
)
に
伴
(
ともな
)
ふて
強健
(
きやうけん
)
ならずば、
意
(
い
)
の
如
(
ごと
)
く
活動
(
くわつどう
)
する
能
(
あた
)
はず、
又
(
また
)
所期
(
しよき
)
の十一だも
達
(
たつ
)
する
能
(
あた
)
はざるは、
世上
(
せじやう
)
に
其
(
その
)
例
(
れい
)
を
多
(
おほ
)
く
見
(
み
)
る
處
(
ところ
)
なり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
玉を烹たるもの、そのゆゑを
聞
(
きゝ
)
て
釜
(
かま
)
の
蓋
(
ふた
)
を
啓
(
ひらき
)
て
視
(
み
)
れば
已
(
すで
)
に玉は
半
(
なかば
)
枯
(
かれ
)
たり。其
珠
(
たま
)
径
(
わたり
)
一寸
許
(
ばかり
)
、
此
(
これ
)
真
(
しん
)
に
夜光
(
やくわう
)
明月の
珠
(
たま
)
なり。
俗子
(
ぞくし
)
に
厄
(
やく
)
せられたる事
悲夫
(
かなしきかな
)
と
記
(
しる
)
せり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
此
(
これ
)
に問ふべきは、何が
故
(
ゆゑ
)
に小説は国民の美質をのみ描かざるべからざるかといふ事なり。国民の短処、醜処は(吾人はこれなしと断ずるの理由を認むる
能
(
あた
)
はず)
国民性と文学
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
〔譯〕
周子
(
しうし
)
靜
(
せい
)
を
主
(
しゆ
)
とす、
心
(
こゝろ
)
本體
(
ほんたい
)
を守るを謂ふなり。
※説
(
づせつ
)
に、「
欲
(
よく
)
無し故に
靜
(
せい
)
」と
自註
(
じちゆう
)
す、
程伯氏
(
ていはくし
)
此
(
これ
)
に因つて天
理
(
り
)
人
欲
(
よく
)
の
説
(
せつ
)
有り。
叔子
(
しゆくし
)
敬
(
けい
)
を
持
(
ぢ
)
する
工夫
(
くふう
)
も亦
此
(
こゝ
)
に在り。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
「それでは
此
(
これ
)
で失礼します。」と自分は
起上
(
たちあが
)
った、すると彼は
狼狽
(
あわて
)
て自分を引止め、「ま、ま、貴様怒ったのですか。
若
(
も
)
し僕の言った事がお気に触ったら御勘弁を願います。 ...
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
二十
間
(
けん
)
にも
餘
(
あま
)
る
巨大
(
きよだい
)
な
建物
(
たてもの
)
は、
見
(
み
)
るから
毒々
(
どく/\
)
しい
栗色
(
くりいろ
)
のペンキで
塗
(
ぬ
)
られ、
窓
(
まど
)
は岩
疊
(
たたみ
)
な
鐵格子
(
てつがうし
)
、
其
(
それ
)
でも
尚
(
ま
)
だ
氣
(
き
)
が
濟
(
す
)
まぬと
見
(
み
)
えて、
其
(
そ
)
の
内側
(
うちがは
)
には
細
(
ほそ
)
い、
此
(
これ
)
も
鐵製
(
てつせい
)
の
網
(
あみ
)
が
張詰
(
はりつ
)
めてある。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
何
(
いず
)
れの地に行きたまふかと問ふに、
此
(
これ
)
より
椎葉山
(
しいばやま
)
に向ふなりと言ひて別れ、それより
路
(
みち
)
無き断崖に登るを見るに、その
捷
(
はや
)
きこと鳥の如しといふ。話は
余
(
よ
)
少年の時小一より聞けり。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
床
(
とこ
)
にお
入
(
はひ
)
りゃったら、(小さき藥瓶を取出し)
此
(
この
)
瓶
(
びん
)
を
取
(
と
)
って
此
(
これ
)
なる
藥水
(
やくすゐ
)
をばお
飮
(
の
)
みゃれ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
吾人
(
ごじん
)
は敢て
此処
(
ここ
)
において彼れの行事を
叙
(
の
)
べんと欲するに非ず、ただこれを以て松陰の履歴に比すれば、彼も
此
(
これ
)
も、獄中の生涯と、陰謀の生涯とを以て、
重
(
おも
)
なる生涯と為したることを
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
彼
(
かれ
)
は
彼
(
かれ
)
此
(
これ
)
は
此
(
これ
)
と
陰
(
かげ
)
になりてのお
指圖
(
さしづ
)
に
古參
(
こさん
)
の
婢女
(
ひと
)
も
侮
(
あな
)
どらず
明日
(
きのふ
)
の
我
(
わ
)
れ
忘
(
わす
)
れし
樣
(
やう
)
な
樂
(
らく
)
な
身
(
み
)
になりたるは
孃
(
じよう
)
さまの
御情
(
おなさけ
)
一
ツ
なり
此御恩
(
このごおん
)
何
(
なん
)
として
送
(
おく
)
るべき
彼
(
か
)
の
君
(
きみ
)
さまに
廻
(
めぐ
)
り
逢
(
あ
)
はゞ
二人共々
(
ふたりとも/″\
)
心
(
こゝろ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此
(
これ
)
が
年頃
(
としごろ
)
になったのでございますから、
縁談
(
えんだん
)
の
口
(
くち
)
は
諸方
(
しょほう
)
から
雨
(
あめ
)
の
降
(
ふ
)
るようにかかりましたが、
俚諺
(
ことわざ
)
にも
帯
(
おび
)
に
短
(
みじ
)
かし
襷
(
たすき
)
に
長
(
なが
)
しとやら、なかなか
思
(
おも
)
う
壺
(
つぼ
)
にはまったのがないのでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
他ノ高等精神作用亦皆習練ニヨリテ育成セラルルコト
此
(
これ
)
ニ同キモノナリ
呉秀三先生
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
此
(
これ
)
も上の御大法なり、
彼
(
かれ
)
も政府の表向きなれども、この事を行なうにかく私に取り計らえば、表向きの御大法には差しつかえもあらず、表向きの内証などとて笑いながら談話して
咎
(
とが
)
むるものもなく
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
此
(
これ
)
は元禄の、世にも不思議な怪異談であるのです。
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
選びたり。
此
(
これ
)
は彼より奪ふべからざるものなり。
律子と貞子
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
討ちつ討たれつ爭へり、
此
(
これ
)
は
屍
(
かばね
)
を囘すため
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
あなたは
此
(
これ
)
を見て何も不思議がる事はない
智恵子抄
(新字旧仮名)
/
高村光太郎
(著)
此
(
これ
)
が、そのときの円朝の即興である。
落語家温泉録
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
「
此
(
これ
)
義人
(
ぎじん
)
なり」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
よき
驛
(
しゆく
)
なりしならん大きな宿屋
荒果
(
あれはて
)
て
憐
(
あはれ
)
なり
此
(
こゝ
)
に木曾義仲
馬洗
(
うまあらひ
)
の水といふ有りといへど見ず例の露伴子愛着の美人も尋ねずわづかに痩馬に一息させしのみにて亦驅け
出
(
いだ
)
す此宿より
美濃
(
みの
)
の
國境
(
くにさかひ
)
馬籠
(
まごめ
)
までの間の十三宿が即ち木曾と總稱する所なり誠に木曾に
入
(
い
)
りしだけありて
此
(
これ
)
より
景色
(
けいしよく
)
凡ならず谷深く山聳へ岩に觸るゝ水
生茂
(
おひしげ
)
る木皆な新たに生面を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
色
(
いろ
)
と
言
(
い
)
ひ、また
雪
(
ゆき
)
の
越路
(
こしぢ
)
の
雪
(
ゆき
)
ほどに、
世
(
よ
)
に
知
(
し
)
られたと
申
(
まを
)
す
意味
(
いみ
)
ではないので——
此
(
これ
)
は
後言
(
くりごと
)
であつたのです。……
不具
(
かたは
)
だと
言
(
い
)
ふのです。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ああ
此
(
これ
)
は昨夜お客さんに戴いた
自動奏楽機
(
オルゴール
)
だなと気がついた時には、最早「一つとや」を歌い出した。乃公は
如何
(
どう
)
することも出来ない。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「おつう
等
(
ら
)
だつて
今
(
いま
)
に
善
(
え
)
えこともあらな、そんだがおつかゞ
無
(
な
)
くつちや
衣物
(
きもの
)
欲
(
ほ
)
しくつても
此
(
これ
)
ばかりは
仕
(
し
)
やうがねえのよな」
女房
(
にようばう
)
はいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
景隆は
紈袴
(
がんこ
)
の子弟、
趙括
(
ちょうかつ
)
の
流
(
りゅう
)
なればなり。趙括を挙げて
廉頗
(
れんぱ
)
に代う。建文帝の位を保つ能わざる、兵戦上には実に
此
(
これ
)
に本づく。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
山三郎は母と
妹
(
いもうと
)
が先に大津の銚子屋に参って居て、
此
(
これ
)
から見合に相成るという事を聞いて、驚きまして、
宅
(
たく
)
を出て大津の銚子屋へ参ったが
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼
(
かれ
)
黄の百合を
公
(
おほやけ
)
の旗に
逆
(
さか
)
らはしむれば
此
(
これ
)
一黨派の爲にこれを己が
有
(
もの
)
となす、いづれか最も非なるを知らず 一〇〇—一〇二
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
彼は弘前藩士たる抽斎が、外来の事物に応じて動作した一時のレアクションである。
此
(
これ
)
は学者たる抽斎が、終生従事していた不朽の労作である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
貸給
(
かしたま
)
へと云けれども三郎兵衞更に承知せず外の話に
紛
(
まぎら
)
して取合ざれば四郎右衞門も大いに
腹
(
はら
)
を
立
(
たて
)
此
(
これ
)
ほど事を
譯
(
わけ
)
て頼むに恩を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
已
(
すで
)
にして
大夫
(
たいふ
)
鮑氏
(
はうし
)
・
高
(
かう
)
・
國
(
こく
)
の
屬
(
ぞく
)
、
之
(
これ
)
を
害
(
い
)
み、
景公
(
けいこう
)
に
譖
(
しん
)
す。
景公
(
けいこう
)
、
穰苴
(
じやうしよ
)
を
退
(
しりぞ
)
く。
苴
(
しよ
)
、
疾
(
やまひ
)
を
發
(
はつ
)
して
死
(
し
)
す。
田乞
(
でんきつ
)
・
田豹
(
でんへう
)
の
徒
(
と
)
、
此
(
これ
)
に
由
(
よ
)
つて
高
(
かう
)
・
國
(
こく
)
等
(
ら
)
を
怨
(
うら
)
む。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
“此”を含む語句
此方
此処
此家
彼方此方
此間
此様
此地
如此
此辺
此所
此女
彼処此処
彼此
此室
此樣
此邸
此頃
此處
此寺
此店
...