こん)” の例文
八五郎は聞て然共々々さうとも/\奴等きやつら邪魔じやまをして見ろ後で何樣どのやう意恨いこんかへされるも知れずこんの惡ひ日にはまたどんな惡ひ奴が來るか計られねば早く見世を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
人間はだ皆寝ているんだろう。家も木も往来もボンヤリと見える。此奴こいつ等も寝ているんだろう。瓦斯燈がすとうさえ淋しそうに黄色く光っている。何人だれも乃公がこんな高い処にいるとは思うまい。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
投出なげいだしたるに彌助は再び驚き彌々いよ/\きやつ盜賊に相違なしれは何でも何所ぞの家尻やじりを切て盜みし金ならんあん身形みなりをして大金を持て居るは愈々いよ/\推量すゐりやうの通りならんこんな奴にあきなひを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)