コノ)” の例文
コノ為来シキタりを何時となく、女たちのハナすのを聞いて、姫が、女のギヤウとして、この野遊びをする気になられたのだ、と思つたのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
おれは、このおれは、何処ドコに居るのだ。……それから、こゝは何処なのだ。ソレよりも第一、コノおれはダレなのだ。其をすつかり、おれは忘れた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
おれの著物キモノは、もうすつかりクサつて居る。おれのハカマは、ほこりになつて飛んで行つた。どうしろ、と言ふのだ。コノおれは、著物もなしに、寝て居るのだ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)