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ふりがな文庫
“
此
(
この
)” の例文
母
(
はヽ
)
さまとならではお
湯
(
ゆ
)
にも
行
(
ゆ
)
かじ、
觀音
(
かんのん
)
さまのお
參
(
まゐ
)
りもいやよ、
芝居
(
しばゐ
)
も
花見
(
はなみ
)
も
母
(
はヽ
)
さま
御
(
ご
)
一
處
(
しよ
)
ならではと
此
(
この
)
一トもとのかげに
隱
(
か
)
くれて
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
また病つきで課業はそつちのけの
大怠惰
(
おほなまけ
)
、後で
余所
(
よそ
)
の塾へ入りましたが、又
此
(
この
)
先生と来た日にや決して、
然
(
さ
)
う云ふものを読ませない。
いろ扱ひ
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
元来
此
(
この
)
附近の山は、二、三年前迄吾々には少しも知られていなかった。雁坂峠以東では大洞山が一番高い位に思っていたものである。
秩父の奥山
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
これは
此
(
この
)
市
(
し
)
で一番人の目に立つ雄大な
二階立
(
にかいだち
)
の
白堊館
(
はくあかん
)
、我が懐かしき母校である。盛岡中学校である。巨人?
然
(
さう
)
だ、慥かに巨人だ。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『なあに、
柳川君
(
やながはくん
)
には
片附
(
かたづ
)
けるやうな
荷物
(
にもつ
)
もないのさ。』と
濱島
(
はまじま
)
は
聲
(
こゑ
)
高
(
たか
)
く
笑
(
わら
)
つて『さあ。』とすゝめた
倚子
(
ゐす
)
によつて、
私
(
わたくし
)
も
此
(
この
)
仲間
(
なかま
)
入
(
いり
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
余は本篇の諸所に於て
現存
(
げんぞん
)
のエスキモが好く
此
(
この
)
石器時代人民に似たりとの事を
記
(
しる
)
し置しが、古物、遺跡、口碑を總括して
判斷
(
はんだん
)
するに
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
「
一旦
(
いったん
)
お返し下さった
此
(
この
)
時計を——改めて、そうです、青木君の意志として——私は、改めて
貴女
(
あなた
)
に受取っていたゞきたいのです。」
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
處
(
ところ
)
が
此
(
この
)
アルゼリヤ
國
(
こく
)
の
中
(
うち
)
でブリダアといふ
市府
(
まち
)
の
人
(
ひと
)
は
分
(
わけ
)
ても
怠惰
(
なまけ
)
ることが
好
(
す
)
き、
道樂
(
だうらく
)
をして
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
ることが好きといふ次第である。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「それがお前さん。徳次郎が死にぎわに、わたしは店のお
此
(
この
)
さんに殺されたのだと申したそうで……」と、利兵衛は小声で答えた。
半七捕物帳:13 弁天娘
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
私は
此
(
この
)
時母の前へ此三ツの貨幣を置いて
其廻
(
そのまは
)
りをトン/\踊り
廻
(
まは
)
つたのを覚えて
居
(
を
)
り
升
(
ます
)
、「金の機会に、銀の機会に、
銅
(
あかがね
)
の機会だ」
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
開戦の
劈頭
(
へきとう
)
から首都
巴里
(
パリー
)
を
脅
(
おびや
)
かされやうとした
仏蘭西
(
フランス
)
人の脳裏には英国民よりも
遥
(
はるか
)
に深く
此
(
この
)
軍国主義の影響が刻み付けられたに違ない。
点頭録
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして
此
(
この
)
公生涯の裏面に、綱宗の
気遣
(
きづか
)
ふも無理ならぬ、暗黒なる事情が埋伏してゐた。それは前後二回に行はれた
置毒
(
ちどく
)
事件である。
椙原品
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
併
(
しか
)
し
此
(
この
)
場を立ち上がって、あの倒れている女学生の所へ行って見るとか、それを
介抱
(
かいほう
)
して
遣
(
や
)
るとか云う事は、どうしても遣りたくない。
女の決闘
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
或
(
ある
)
人は一年後に濠洲の真珠業が廃滅するに際し日本へ帰る
該
(
がい
)
地の人夫一万人を
此
(
この
)
地で喰ひ止める事が出来ると云つて楽観して居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
ベンヺ
其
(
その
)
カピューレットの
例會
(
れいくわい
)
に、
足下
(
きみ
)
の
戀
(
こ
)
ひ
慕
(
した
)
ふローザラインが、
此
(
この
)
ヹローナで
評判
(
ひゃうばん
)
のあらゆる
美人達
(
びじんたち
)
と
同席
(
どうせき
)
するは
良
(
よ
)
い
都合
(
つがふ
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
『
然
(
さ
)
らば』とドード
鳥
(
てう
)
が
嚴格
(
げんかく
)
に
云
(
い
)
つて
立上
(
たちあが
)
り、『
此
(
この
)
會議
(
くわいぎ
)
の
延期
(
えんき
)
されんことを
動議
(
どうぎ
)
します。
蓋
(
けだ
)
し、もつと
早
(
はや
)
い
有効
(
いうかう
)
な
治療
(
ちれう
)
方法
(
はうはふ
)
が——』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
さらば
此
(
この
)
男の血を見たらむには、わが気力も昔に帰りてむかなぞ、日毎に思ひめぐらし行くうちに此の三月の
中半
(
なかば
)
の或る日の事なりき。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
天
(
あま
)
の
浮橋
(
うきはし
)
の上にて、山の神千二百生れたまふ也。
此
(
この
)
山の御神の母御名を
一神
(
いちがみ
)
の
君
(
きみ
)
と申す。此神産をして、三日までうぶ腹を
温
(
あたた
)
めず。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
飛鳥末から藤原へかけての時代が、実の処
此
(
この
)
古めいた五句、出入り三十音の律語を意識にのぼせる為の陣痛期になつたのである。
短歌本質成立の時代:万葉集以後の歌風の見わたし
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「西ノ方ヘ漂流シテイマシタ。——ソレヨリ、
此
(
この
)
附近ニ
巨
(
おお
)
キナ海坊主ガ出マスカラ注意シテ下サイ。奴ハ船ヘ襲イ掛ッテ来マス」
流血船西へ行く
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
一
(
ひ
)
ト月過ぎ
二
(
ふ
)
タ月
過
(
すぎ
)
ても
此
(
この
)
恨
(
うらみ
)
綿々
(
めんめん
)
ろう/\として、
筑紫琴
(
つくしごと
)
習う
隣家
(
となり
)
の
妓
(
こ
)
がうたう唱歌も我に引き
較
(
くら
)
べて絶ゆる事なく悲しきを、コロリン
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
私
(
わたし
)
は
自分
(
じぶん
)
の
不安
(
ふあん
)
と
苦痛
(
くつう
)
を
訴
(
うつた
)
へたが、
其
(
それ
)
も
効
(
かひ
)
はなく、
此
(
この
)
まゝ
秘密
(
ひみつ
)
にしてくれと
云
(
い
)
ふ
妻
(
つま
)
の
哀願
(
あいぐわん
)
を
容
(
い
)
れて、
此事
(
このこと
)
は一
時
(
じ
)
其
(
その
)
まゝに
葬
(
はふむ
)
ることにした。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
幾日も/\越後屋に
詰
(
つ
)
めて、どんな小さい手掛りでもと搜した平次は、お
此
(
この
)
の初七日の濟んだ日、到頭投げる外は無いと思ひ定めました。
銭形平次捕物控:159 お此お糸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
私は貢物のやうにして毎日柴田の手へ運んで居る物は、学校で厳禁されて居るものであると云ふことを
此
(
この
)
時まで気附かずに居たのでせう。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「横濱征伐に先掛致しくれと申す譯にはこれ無く
此
(
この
)
方共身命を抛ちて征伐致候間、かはりに其方共二枚着る着物も一枚着て、金子用立てよ」
天狗塚
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
わけても最近作「鏡地獄」は、江戸川氏でなければ書けないもので、怪奇の美という
此
(
この
)
四文字が、ピッタリ宛て
嵌
(
は
)
まるように思われました。
探偵文壇鳥瞰
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
此
(
この
)
際、一時交渉を中止し、内閣の方針を明らかにすることが先決問題であろうと思うが、黒田総理大臣はいかに考えられるか?
早稲田大学
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
失なひ
斯迄
(
かくまで
)
千辛萬苦して
調
(
しら
)
ぶるも手懸りを得ず此上は是非に及ばじ
此
(
この
)
旨江戸へ申
送
(
おく
)
り我等は
紀州
(
きしう
)
にて
自殺致
(
じさついたす
)
より外なしと覺悟を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
兵士が笑って、
銃剣
(
じゅうけん
)
の
先
(
さき
)
で蛇をつっかけて、
堤外
(
ていがい
)
に
抛
(
ほう
)
り出した。無事に
此
(
この
)
関所
(
せきしょ
)
も越して、彼は母と姉と
嘻々
(
きき
)
として堤を歩んだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
此
(
この
)
夕長塚来りて、雨ふるとも明日は行かん、という。古袴など取り出でて十年昔の書生にいでたたんと支度ととのえなどす。
滝見の旅
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
ただ眼は眼を見ることはできず、山にある者は山の全体を知ることはできぬ。
此
(
この
)
智
此
(
この
)
徳の間に頭出頭没する者は
此
(
この
)
智
此
(
この
)
徳を知ることはできぬ。
愚禿親鸞
(新字新仮名)
/
西田幾多郎
(著)
それが
此
(
この
)
日
(
ひ
)
は
自分
(
じぶん
)
でも
酷
(
ひど
)
く
厭
(
いや
)
であつたが、
冬至
(
とうじ
)
が
來
(
く
)
るから
蒟蒻
(
こんにやく
)
の
仕入
(
しいれ
)
をしなくちや
成
(
な
)
らないといつて
無理
(
むり
)
に
出
(
で
)
たのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
何でも皆が駈出すのに、俺一人それが出来ず、何か
前方
(
むこう
)
が青く見えたのを憶えているだけではあるが、兎も角も小山の上の
此
(
この
)
畑
(
はた
)
で倒れたのだ。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
此
(
この
)
間も横浜まで見送りに来たとき、今度は那須君と一緒で本当にいいねと皮肉を云われて苦笑したが、こうして見ると
矢張
(
やは
)
り何となく寂しい。
続スウィス日記(千九百二十三年稿)
(新字新仮名)
/
辻村伊助
(著)
「
此
(
この
)
石の下には、
屹度
(
きつと
)
蟹
(
かに
)
が居るよ、さ、おツ
母
(
か
)
さんがかうして、石を引起して居るから坊やは自分で蟹を
掴
(
つか
)
んでお捕り……」
熊と猪
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
特
(
こと
)
に
青年輩
(
せいねんはい
)
身心
(
しん/\
)
發育
(
はついく
)
の
時代
(
じだい
)
にあるものには、
今
(
いま
)
より
此
(
この
)
法
(
はふ
)
を
實行
(
じつかう
)
して
體力
(
たいりよく
)
を
培養
(
ばいやう
)
し、
將來
(
しやうらい
)
の
大成
(
たいせい
)
を
謀
(
はか
)
る
事
(
こと
)
、
實
(
じつ
)
に
肝要
(
かんえう
)
ならずや。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
梅五郎
(
ばいごろう
)
と
申
(
もうし
)
ました目「
何時
(
いつ
)
から
此
(
この
)
家
(
いえ
)
に住で居る女「はい八年前から目「其前は
何所
(
どこ
)
に住だ女「
夫
(
それ
)
まではリセリウ
街
(
まち
)
で理髪店を開いて居ました、 ...
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
これ以上、われ等は
此
(
この
)
問題
(
もんだい
)
にかかり合っているべき勇気を
有
(
も
)
たない。われ等の使命は、地上の人間の
憐憫
(
あわれみ
)
を乞うべく、あまりにも重大である。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
エヽ
商法
(
しやうはふ
)
も
様々
(
さま/″\
)
ありまするが、
文明開化
(
ぶんめいかいくわ
)
の
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
になつて
以来
(
いらい
)
、
何
(
なん
)
でも
新発明
(
しんはつめい
)
新発明
(
しんはつめい
)
といふので
追々
(
おい/\
)
此
(
この
)
新商法
(
しんしやうはふ
)
といふものが流行をいたしまする。
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
真理
(
しんり
)
は我と我の
家族
(
かぞく
)
より大なり、
此
(
この
)
決心
(
けつしん
)
を
実行
(
じつこう
)
あらん
乎
(
か
)
、
教会
(
けうくわい
)
は
直
(
たゞち
)
に
復興
(
ふくこう
)
し
始
(
はじ
)
むべし、
是
(
こ
)
れなからん乎、復興は
世
(
よ
)
の
終
(
おはり
)
まで
待
(
ま
)
つも
来
(
きた
)
らざるべし。
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
余
(
よ
)
の一
家
(
か
)
は
悉
(
こと/″\
)
く
涙含
(
なみだぐ
)
んだ。
此
(
この
)
優
(
やさ
)
しい
少女
(
せうぢよ
)
。
境遇
(
きやうぐう
)
が
變
(
かは
)
つて
居
(
ゐ
)
たのと、
天候
(
てんかう
)
が
曇
(
くも
)
り
勝
(
がち
)
なのとで、一
層
(
そう
)
我々
(
われ/\
)
は
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
の
優
(
やさ
)
しさが
感
(
かん
)
じられたのであらう。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
友はわが爲めに説きていふ、この福島町に於ける盆踊の
盛
(
さかん
)
なるは到底
此
(
この
)
一
塲
(
ぢやう
)
のさまなどにては想像にだも及ばぬことなり。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
殊に我輩が日本女子に限りて是非とも其智識を開発せんと欲する所は、社会上の経済思想と法律思想と
此
(
この
)
二者に在り。
新女大学
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
おのれきものぬぎかへて
賤
(
しず
)
が
著
(
き
)
るつづりおりに似たる衣をきかへたり、
此
(
この
)
時扇
一握
(
いちあく
)
を
半井保
(
なからいたもつ
)
にたまひて曙覧にたびてよと仰せたり、おのれいへらく
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
さては
此
(
この
)
母親の言ふに言はれぬ、
世帯
(
せたい
)
の
魂胆
(
こんたん
)
もと知らぬ人の
一旦
(
いつたん
)
は
惑
(
まど
)
へど現在の
内輪
(
うちわ
)
は娘が
方
(
かた
)
よりも
立優
(
たちまさ
)
りて、
蔵
(
くら
)
をも建つべき銀行貯金の有るやに
候
(
そろ
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
政府
(
せいふ
)
の
當局者
(
たうきよくしや
)
としては
此
(
この
)
國民
(
こくみん
)
の
努力
(
どりよく
)
に
對
(
たい
)
して
深
(
ふか
)
き
感謝
(
かんしや
)
の
意
(
い
)
を
表
(
へう
)
するのであるが、
國民
(
こくみん
)
としても
自分
(
じぶん
)
の
努力
(
どりよく
)
の
結果
(
けつくわ
)
が
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
華尾先生も
此
(
この
)
お仲間で身分のある家から女房を
娶
(
もら
)
つて其縁に頼つて
敢果
(
はか
)
ない出世をしやうといふのが生涯の大望だ。
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
それにしてもロオラが、「ママ」と言わずに「オカアサン」と呼ぶところがわたしには
此
(
この
)
上なくうれしいのです。
オカアサン
(新字新仮名)
/
佐藤春夫
(著)
勝負の要は
間也
(
かんなり
)
。
我
(
われ
)
利せんと欲せば彼又利せんと欲す。我往かば彼
亦
(
また
)
来る。勝負の肝要
此
(
この
)
間にあり。
故
(
ゆえ
)
に吾伝の間積りと云うは
位
(
くらい
)
拍子に乗ずるを云う也。
巌流島
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
然
(
しか
)
らば
北歐羅巴
(
きたようろつぱ
)
の
方面
(
はうめん
)
はどうかと
見遣
(
みや
)
るに、
此
(
この
)
方面
(
はうめん
)
に
就
(
つい
)
ては
私
(
わたし
)
は
餘
(
あま
)
り
多
(
おほ
)
く
知
(
し
)
らぬが、
要
(
えう
)
するに
幼稚
(
えうち
)
極
(
きは
)
まるものであつて、
規模
(
きぼ
)
が
極
(
きは
)
めて
小
(
ちい
)
さいやうである。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
“此”を含む語句
此方
此処
此家
彼方此方
此間
此様
此地
如此
此辺
此所
此女
彼処此処
彼此
此室
此樣
此邸
此頃
此處
此寺
此店
...