“置毒”の読み方と例文
読み方割合
ちどく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてこの公生涯の裏面に、綱宗の気遣きづかふも無理ならぬ、暗黒なる事情が埋伏してゐた。それは前後二回に行はれた置毒ちどく事件である。
椙原品 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その式日に「置毒ちどくされる」ということは二度、三度と耳にはいっている。初めてではない、これまでにもそういううわさの立ったことはある。
然るに井伊掃部頭直弼かもんのかみなほすけは早くより開国の意見を持せられ、正弘の措置はかばかしからざるを慨し、侍医伊沢良安をして置毒ちどくせしめられ候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)