“置処”の読み方と例文
旧字:置處
読み方割合
おきどころ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これが私を殺すのです——と云って、置処おきどころのなさそうな顔をそむける。猿轡さるぐつわとか云うものより見ても可哀あわれなその面縛めんばくした罪のありさまに
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
実は身の置処おきどころがなくって饂飩屋になった又作だ、こゝで千円の資本もとでを借り、何か商法に取附とりつくのだ、君も又貸したって、よろしいじゃアねえか
うにもうにも逃げようにも逃げられず、真裸体まっぱだかで座ってお辞儀も出来ず、進退きゅうして実に身の置処おきどころがない。奥さんも気の毒だと思われたのか、物をも云わず奥の方に引込ひきこん仕舞しまった。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)