むき)” の例文
むき出して九助を發打はつた睨付ねめつけコリヤ/\其方は只今御重役の一言にのさばり若や命も助るかと未練みれんにも今となりて諄言よまひごと
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
西洋婦人の様に真中まんなかで毛を分けてその毛で額を作つた形は日本の王朝の貴婦人も同じであつた事が想はれる。今の日本人の様に額をむき出しにして居るのは王朝の尼額あまびたひと一緒である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
きり彦兵衞重罪なればとてかほの皮をむきて獄門にかけられしかば皆々彦兵衞は全く御所刑に成りし事と心得居たるを此度このたびかく明白めいはくに善惡をたゞされし故世の人彦兵衞は無實むじつの罪に死なざりし事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
生際はへぎはの好い人は其れでも好いが、さうでない人は何とか工夫を施したいものである。日本の様にむき出しにしなければならない事になつたら、巴里パリイの美人の数は日本と同じ位にも減る事であらう。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
むきだし是程に言ても聞分きゝわけ強情がうじやう阿魔あまめ然らば此所で打殺し川へ投込なげこむ覺悟かくごをしろと手頃てごろの木のえだ追取て散々さん/″\に打けるをお梅は片邊に見居たりしが迯出にげいださんとする所を雲助くもすけ眼早めばやく見咎めて爰にも人が居を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)