“剥脱”の読み方と例文
読み方割合
はくだつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このままの形で降ったものか、それとも大きな岩塊の表層が剥脱はくだつしたものか、どうか、これだけでは判断しにくいが、おそらく後者であろう。
小浅間 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
これは私の想像であるが、今より百年あるいは二・三百年経った後、この漆が剥脱はくだつして、もとの木肌があらわれたとき、その色彩と陰翳いんえいはいかばかりすばらしいであろう。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
若い時の白内障しろそこひが、身體の異常な衝動シヨツクで、混濁こんだくした眼の水晶體が剥脱はくだつし、覺束なくも見えるやうになるといふ例は、淨瑠璃じやうるり壺坂靈驗記つぼさかれいげんき澤市さはいちの例でも證明されることです。