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剥
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ぱ
ふりがな文庫
“
剥
(
ぱ
)” の例文
「行者の
額
(
ひたい
)
の
膏薬
(
こうやく
)
は、どうもわざとな
面霞
(
つらがすみ
)
か、金印(いれずみ)隠しによくやる手かも知れません。ひとつ、引ッ
剥
(
ぱ
)
がして見て下さらんか」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
覆面探偵の方はいずれ仮面をひっ
剥
(
ぱ
)
いでやるが、彼からポントスのことやパチノ墓地のことを十分吐きださせた後からでも遅くはないであろう
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ガラッ八は弥次馬を追わせて菰を引っ
剥
(
ぱ
)
ぐと、死んでからかえって綺麗になったお勘は、濡れ腐ったまま何の苦労もなく眼を
瞑
(
つぶ
)
っているのです。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
このえせ総裁のえせ仁慈のえせ偽善者の世にも恐ろしい食わせ者の、大怪盗殿下の面皮を引っ
剥
(
ぱ
)
がさなければならぬと嬢は
憤
(
いきどお
)
ろしさに、身を震わせたのであった。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
序
(
ついで
)
に着物を引っ
剥
(
ぱ
)
いでくれい。ナイフで切り裂いても構わない。そうだそうだ……。
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
紀久子は敬二郎の肩に手をかけて
引
(
ひ
)
っ
剥
(
ぱ
)
がした。瞬間、正勝は自分の
身体
(
からだ
)
から離れていく敬二郎の
鳩尾
(
みぞおち
)
に突きの一撃を当てた。急所を突かれて、敬二郎は顔を
顰
(
しか
)
めながら、まったく闘争力を失った。
恐怖城
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
やがてそのうちにいくじのない連中がまたもや
蜂起
(
ほうき
)
して、獣の上にまたがって、⦅秘密⦆を手にした
姦婦
(
かんぷ
)
の面皮を引っ
剥
(
ぱ
)
がし、その紫色のマントを引き裂いて、⦅醜い体⦆を裸にするということだ。
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
引っ
剥
(
ぱ
)
いでひっ
縛
(
くく
)
ろうてんだ。な、わかったか。解ったらさ——
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「返事をせい! 黙っていたら引っ
剥
(
ぱ
)
ぐぞ」
流行暗殺節
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「どいつもまるで
血眼
(
ちまなこ
)
だ。ウム、この分では
明日
(
あした
)
は疲れる、その隙に天井裏を引ッ
剥
(
ぱ
)
いで逃げ出すには
究竟
(
くっきょう
)
だ」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「覆面を
引
(
ひ
)
つ
剥
(
ぱ
)
ぐと、その下から現はれた顏は、——親分の前だが、驚いたの驚かないの——」
銭形平次捕物控:148 彦徳の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
すなわち、まずその時の呉青秀の心理的要素を包んでいる『忠君愛国の観念』という、表面的な意識を一枚引っ
剥
(
ぱ
)
いで見ると、その下から第一番に現われて来るのは燃え立つような名誉慾だ。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そういって啓之助は、片手を廻して死骸がかぶっている
銀杏笠
(
いちょうがさ
)
の紐を解こうとしたが、持ちこらえているのが辛いので、
縁
(
へり
)
をつかんでペリッと引っ
剥
(
ぱ
)
いだ。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「覆面を
引
(
ひ
)
っ
剥
(
ぱ
)
ぐと、その下から現れた顔は、——親分の前だが、驚いたの驚かないの——」
銭形平次捕物控:148 彦徳の面
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
新九郎はあたりを見廻して、合羽、竹の子笠、門鑑の三つを
引
(
ひ
)
っ
剥
(
ぱ
)
いで、素早く自分の体に
纏
(
まと
)
った。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
焚きつけは硫黄付け木の小枝で間に合せ、油はほんの少しばかりの灯油が、
行灯
(
あんどん
)
の皿と古い小さい
油壺
(
あぶらつぼ
)
にあるだけ、綿は
蒲団
(
ふとん
)
でも引っ
剥
(
ぱ
)
がしたら古いのが出て来るかも知れないといった程度です。
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「官職を引っ
剥
(
ぱ
)
いでだぞ。——盧植を官に置こうという者はおれの相手だ」
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
手頃の
薪
(
まき
)
を一本持って来た平次は、部屋の天井板を一枚一枚叩いておりましたが、やがて押入へもぐり込むと、新しく貼った壁張の紙を引っ
剥
(
ぱ
)
がし、壁を少し叩き落し、十枚ばかりの小判を持って
銭形平次捕物控:076 竹光の殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ばかな奴めら。
狐
(
きつね
)
狸
(
たぬき
)
はいるだろうが、神や仏なんてものがあるならお目にかかりてえくらいなもんだ。おうっ兄弟、その
御厨子
(
みずし
)
の
簾
(
すだれ
)
を引ッ
剥
(
ぱ
)
いでみろ。宋江のやつ、もしやそこかもしれねえぞ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今に、その覆面を引っ
剥
(
ぱ
)
いでやるから見ておれよ。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「おうっ、引っ
剥
(
ぱ
)
いでみろ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
剥
部首:⼑
10画
“剥”を含む語句
引剥
皮剥
追剥
剥取
擦剥
赤剥
逆剥
生剥
剥落
剥出
剥奪
摺剥
剥啄
落剥
剥製
剥身
臭剥
剥脱
剥離
剥繰
...