)” の例文
彼はときどきあごをあけては、舌で、自分の呼吸で濕つた草をぎ取る。そして一度、彼は自分の足を知らずに食べてしまふ。——そしてこの怪物くらゐ、僕になつかしく思はれるものはなかつたのだ。
不器用な天使 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)