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賞
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ほ
ふりがな文庫
“
賞
(
ほ
)” の例文
町でも人が沢山見に
行
(
ゆ
)
き、下の流れを飲んで酔うといえば、
汲
(
く
)
んで取って、香水だと
賞
(
ほ
)
めるのもある。……お嬢さん……私の事です。
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして二言目には、先生々々と言つて、画家の人柄を
賞
(
ほ
)
め、画を賞め、
側
(
そば
)
にゐる舞妓を賞め、舞妓の食べるきんとんを賞めたりした。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
お舎弟様は文武の道に
秀
(
ひい
)
で、お智慧も有り、
先
(
ま
)
ず大殿様が御秘蔵の
御方
(
おんかた
)
度々
(
たび/\
)
お
賞
(
ほ
)
めのお言葉も有りました事は、父から聞いて居ります
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼は軍人がよい武器を
賞
(
ほ
)
めるやうに私を
賞
(
ほ
)
める、が、それつきりである。彼と結婚しないこと、それは決して私を悲しませはしない。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
何という上品で甘やかなメロデーだと
賞
(
ほ
)
めそやしました。「仲間にも話して聞かせる」と御礼を言いながら工事道具を肩にかけた。
雪の日
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
「さすがは運慶だな。眼中に我々なしだ。天下の英雄はただ仁王と
我
(
わ
)
れとあるのみと云う態度だ。
天晴
(
あっぱ
)
れだ」と云って
賞
(
ほ
)
め出した。
夢十夜
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「きのう木村様が、おらっちの山の
自然薯
(
じねんじょ
)
を
賞
(
ほ
)
めてくれたで、けさ早く、おっ母にも手伝ってもらって、山芋を掘って持って来たんさ」
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
してみると、いい人相だと
賞
(
ほ
)
められたのは自分でなく、自分の抱いているこの郁太郎のことだとばっかり考えていたのに相違ない。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
昼あんどんといふのは、人を
賞
(
ほ
)
めた言葉ではない。
行燈
(
あんどん
)
は火をともして夜、部屋の中を明かるくする道具で、昼間は何の役にも立たない。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
婚姻の原因を娘の行状に
見出
(
みいだ
)
して、これというも平生の心掛がいいからだと、口を
極
(
きわ
)
めて
賞
(
ほ
)
める、
嫁
(
よめい
)
る事が
何故
(
なぜ
)
そんなに
手柄
(
てがら
)
であろうか
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
さるは
独
(
ひと
)
り夫のみならず、本家の両親を
始
(
はじめ
)
親属
知辺
(
しるべ
)
に至るまで一般に彼の病身を
憫
(
あはれ
)
みて、おとなしき嫁よと
賞
(
ほ
)
め
揚
(
そや
)
さぬはあらず。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
こうなると、彼が正直で、よく働く若い者であったという、普通ならば、
賞
(
ほ
)
めらるべき経歴まで、悪罵の種にほか、なろうともしなかった。
日は輝けり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
看経
(
かんきん
)
も済み饗応もまた
了
(
おわ
)
り、客は皆手の行き届きたることを
賞
(
ほ
)
めて帰れば、涙をもって初めし法事も、佐太郎の尽力をもて満足に済みたり
空家
(新字新仮名)
/
宮崎湖処子
(著)
そして相手を
賞
(
ほ
)
めたいがいっぱいで、てんでありもしないことまで考え出して、自分でも心からまじめにそれを本当のことと信じてしまう。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
謝肉祭
(
カイニバル
)
のことなどが書いてあつて、それから写真が着いたと云つて子供の顔がよく写つて居ない、私の
焼鏝
(
やきこて
)
を当てた髪を下宿の細君が
賞
(
ほ
)
めた
六日間:(日記)
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
賞
(
ほ
)
めそやす山の神があるくらいですから私の目にもこれはただの女ではないくらいのことは感づいていたのでございます。
女難
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
あるいは彼らの見識が
過
(
あやま
)
っていたこともあろう、現に周の時代は八百余年の久しい間続き、その政治は今日も模範として
賞
(
ほ
)
められているに見ると
真の愛国心
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
賞
(
ほ
)
めちぎられているのは、幸村、盛親、基次、重成など、典型的な武人として、当時の人心を感動せしめた為であろう。
大阪夏之陣
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
そしてたまたま艇のことに及んでもお互いに冷たい好意で敵手のことを
賞
(
ほ
)
め、わざとらしいまでに自分の方を
謙遜
(
けんそん
)
した。
競漕
(新字新仮名)
/
久米正雄
(著)
その敏感さで房一は相沢が一方では彼を
賞
(
ほ
)
め上げながら逸早く往診を求めたのはその恩恵と好意によるものだと知らせたがつてゐるのを見抜いた。
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
それからまたそのお雪という娘がどんなに心立てがやさしく、気立てがすなおで、どんなに姿が
風流
(
みやび
)
で
眉目容
(
みめかたち
)
が美しかろうと
賞
(
ほ
)
めちぎッて話された。
初恋
(新字新仮名)
/
矢崎嵯峨の舎
(著)
「
何
(
なん
)
てまあ、いい
毛
(
け
)
だらう」と、それを
第
(
だい
)
一に
見
(
み
)
つけた
猫
(
ねこ
)
が
羨
(
うらや
)
ましさうに、まづ
賞
(
ほ
)
めました。
犬
(
いぬ
)
も
狐
(
きつね
)
も
野鼠
(
のねづみ
)
も、みな
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
貶
(
けな
)
されているのか、
賞
(
ほ
)
められているのか、福子はどっちつかずの気持で、こんな良人を前にして、途方にくれた。
万年青
(新字新仮名)
/
矢田津世子
(著)
私は大事にして飼っているのでございますが、ずいぶん声のいい鶯だとおっしゃって、皆様が
賞
(
ほ
)
めて下さいます。
平馬と鶯
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ひとをけなすよりほめる方が美しいことだし楽しいことには違いないが、
賞
(
ほ
)
めそこなったために、そのひとの前途をあやまらす結果にならぬともかぎらぬ。
個性
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
縹緻
(
きりょう
)
がよくって
孝行
(
こうこう
)
で、その
上
(
うえ
)
愛想
(
あいそう
)
ならとりなしなら、どなたの
眼
(
め
)
にも
笠森
(
かさもり
)
一、お
腹
(
なか
)
を
痛
(
いた
)
めた
娘
(
むすめ
)
を
賞
(
ほ
)
める
訳
(
わけ
)
じゃないが、あたしゃどんなに
鼻
(
はな
)
が
高
(
たか
)
いか。……
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
まして
大夫
(
たゆう
)
の
監
(
げん
)
は思い出すだけでさえ身ぶるいがされた。何事も
豊後介
(
ぶんごのすけ
)
の至誠の
賜物
(
たまもの
)
であることを玉鬘も認めていたし、右近もそう言って豊後介を
賞
(
ほ
)
めた。
源氏物語:22 玉鬘
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
けれどもその
詞
(
ことば
)
は唄を
賞
(
ほ
)
めたのでも舞を讃えたのでもない。ただ人形の美しさのお春の姿を讃賞したのである——呉羽之介にはそれがよく解かるのでした。
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
私が大阪に行く事を承知しました時の両親の喜びようと、わざわざ訪ねてお出でになった校長先生のお
賞
(
ほ
)
めになりようは、それはそれは大変なものでした。
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「見ろ! あの手塚てえやつはいまに大変なミスをやるぞ、見物人に
賞
(
ほ
)
められることばかりを考えてるからね」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
独逸
(
ドイツ
)
と
仏蘭西
(
フランス
)
をかたみに
賞
(
ほ
)
め合ふ事のみ致し、
英
(
えい
)
は大国の風ありとのみをよき事にして話より
何時
(
いつ
)
も遠ざけられ
居
(
を
)
り
候
(
さふら
)
ふも、こはこの
小
(
ちさ
)
き一室のみの事にて
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
そのほか叱るべきことあるも父母の
気向
(
きむき
)
次第にて、機嫌の善き時なればかえってこれを
賞
(
ほ
)
め、機嫌
悪
(
あ
)
しければあるいはこれを叱る等の不都合は甚だ
尠
(
すく
)
なからず。
家庭習慣の教えを論ず
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
宝石を身にかざった貴族や軍人の美々しいすがたに光り、大ぜいのひとびとの足音や、ざわざわと
賞
(
ほ
)
めたたえる声に満ちて生き生きしていたころのことである。
ウェストミンスター寺院
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
ところが、近時また北川桃雄君が『古美術』の再刊初号に、私の仕事を利休のそれに並べて
賞
(
ほ
)
めてくれた。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
此後
(
このご
)
は
東京
(
とうけう
)
廣
(
ひろ
)
しといへども、
山村
(
やまむら
)
の
下女
(
げぢよ
)
に
成
(
な
)
る
物
(
もの
)
はあるまじ、
感心
(
かんしん
)
なもの、
美事
(
みごと
)
の
心
(
こゝろ
)
がけと
賞
(
ほ
)
めるもあれば、
第
(
だい
)
一
容貌
(
きりやう
)
が申
分
(
ぶん
)
なしだと、
男
(
をとこ
)
は
直
(
じ
)
きにこれを
言
(
い
)
ひけり。
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
紅に日の丸を描いた扇が、波にゆられ、浮きつ沈みつしているのを見ながら、平家は
舷
(
ふなばた
)
をたたき、源氏は
箙
(
えびら
)
をたたいて、この見事な弓取りを
賞
(
ほ
)
め讃えたのであった。
現代語訳 平家物語:11 第十一巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
我はのっそりに半口やって二人で塔を建てようとおもうわ、立派な弱い男児か、
賞
(
ほ
)
めてくれ賞めてくれ、
汝
(
きさま
)
にでも賞めてもらわなくてはあまり張合いのない話しだ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
終
(
つい
)
には尊敬されて名主ともなり、また幕府からも大いに
賞
(
ほ
)
められて、
苗字
(
みょうじ
)
、
佩刀
(
はいとう
)
をも許されました。
伊能忠敬
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
学校や研究所は自分たちの工場と考え、お互が励み合いお互で批評し合い、
賞
(
ほ
)
め合い、悪口をいい合い、あるいは自分を批判し尽して
以
(
もっ
)
て満足していたものであった。
めでたき風景
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
自分の番が来ると彼れは
鞍
(
くら
)
も置かずに自分の馬に乗って出て行った。人々はその馬を見ると敬意を払うように互にうなずき合って今年の
糶
(
せり
)
では一番物だと
賞
(
ほ
)
め合った。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
しかし、
手柄
(
てがら
)
だけはどこまでも
賞
(
ほ
)
めておいてやらないと、これから後、人が
私
(
わし
)
を信じてくれなくなる
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
この学校はたいへん
綺麗
(
きれい
)
だと
賞
(
ほ
)
められる——
嬉
(
うれ
)
しいですね、それは皆さんが一生懸命に掃除をするからだ、掃除の好きなよい生徒がこんなにたくさんいるんですからには
白い壁
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
松山さんは
機嫌
(
きげん
)
よく、上原を
賞
(
ほ
)
めていましたが、ぼくと視線が合うと、忽ち、不機嫌な顔付になって、「おい、
大坂
(
ダイハン
)
、上原とやってみい。お前の方が一ツ
歳上
(
としうえ
)
じゃないか」
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
かう
云
(
い
)
ひ
續
(
つづ
)
けて、
高岡軍曹
(
たかをかぐんそう
)
はやがて
詞
(
ことば
)
を
途切
(
とぎ
)
つたが、それでもまだ
賞
(
ほ
)
め
足
(
た
)
りなかつたのか、モシヤモシヤの
髭面
(
ひげづら
)
をいきませて、
感
(
かん
)
に
餘
(
あま
)
つたやうに
中根
(
なかね
)
二
等卒
(
とうそつ
)
の
顏
(
かほ
)
を
見詰
(
みつ
)
めた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
孔子がいつも口を極めて
賞
(
ほ
)
める
顔回
(
がんかい
)
よりも、むしろ子貢の方を子路は推したい気持であった。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
それで夫人から『あなた、日本のこと、大変よく書きましたから、お
上
(
かみ
)
で、あなた
賞
(
ほ
)
めるためお呼びです。お上に参るの時、あなた、シルクハット、フロックコートですよ』
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
自分の息子を
賞
(
ほ
)
め、こんなことになったのは
他人
(
ひと
)
にだまされたんだと云い、息子をとられて、これからどう暮して行くんだ——それだけの事を文句も順序も同じに繰りかえして
母たち
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
「巧いものだ、なア」と、天神さまはいきなりこう
賞
(
ほ
)
めたのだが、それがうるさかった。
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
彼は何かしらを
賞
(
ほ
)
めてやりたかった。これこそ俺の味方だ、
嘘
(
うそ
)
ではないぞ、と思った。
御身
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
と、
賞
(
ほ
)
めそやすのでした。それで
年
(
とし
)
の
大
(
おお
)
きい
白鳥達
(
はくちょうたち
)
まで、この
新
(
あたら
)
しい
仲間
(
なかま
)
の
前
(
まえ
)
でお
辞儀
(
じぎ
)
をしました。
若
(
わか
)
い
白鳥
(
はくちょう
)
はもうまったく
気
(
き
)
まりが
悪
(
わる
)
くなって、
翼
(
つばさ
)
の
下
(
した
)
に
頭
(
あたま
)
を
隠
(
かく
)
してしまいました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
“賞”の解説
賞(しょう)とは、表彰の一種である。個人または団体に対して審査・判定をした上で、ある分野での秀逸性や達成した業績を讃える目的で贈呈あるいは授与されるもの。英語風にアワード、アウォード、プライズ(award, prize)などと言う。なお、賞を贈ることを授賞(じゅしょう)、賞を受けることを受賞(じゅしょう)といい、受賞した者を受賞者という。
(出典:Wikipedia)
賞
常用漢字
小5
部首:⾙
15画
“賞”を含む語句
賞讃
賞翫
褒賞
賞牌
賞玩
懸賞
鑑賞
翫賞
賞揚
勧賞
御賞
賞賜
賞味
賞賛
賞美
歎賞
賞罰
御賞翫
大懸賞
激賞
...