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抛
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ほ
ふりがな文庫
“
抛
(
ほ
)” の例文
書く人間がいちゃ
抛
(
ほ
)
ってはおけません。一度はイヤな思いをなさるつもりで、この書き手を捜し出し、後腐れのないようになさいませ
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
いや、
抛
(
ほ
)
っておけば、あの
法然房
(
ほうねんぼう
)
以下、善信、聖覚法印、そのほかの裏切者や、売教徒どもが、いよいよなにをしでかすかわからぬ。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうかといって、姉が彼の番を信用して溜っているいろいろの仕事にかかっている以上彼は姪を
抛
(
ほ
)
っておくわけにはいかなかった。
御身
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
「コラ
失敗
(
しも
)
うた。検事さんから、大きなお眼玉ものやがな。下から突きあげんと、あのまま
抛
(
ほ
)
っといたらよかったのになア」
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
良平は
少時
(
しばらく
)
無我夢中に線路の側を走り続けた。その内に
懐
(
ふところ
)
の菓子包みが、邪魔になる事に気がついたから、それを
路側
(
みちばた
)
へ
抛
(
ほ
)
り出す
次手
(
ついで
)
に、
板草履
(
いたぞうり
)
も其処へ脱ぎ捨ててしまった。
トロッコ
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
「そうね、でも、
抛
(
ほ
)
っといたって、あの方こちらへいらっしゃるに違いないわ。それよりあなた、いつ頃シンガポールへお帰りになるの。」
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
「夜も昼も、読書に没頭しておる様子。多少、
気鬱
(
きうつ
)
もあろうが、若い頃には、わしにも覚えがある。
抛
(
ほ
)
ッとけ、抛ッとけ」
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「こいつを
抛
(
ほ
)
っておくと、八とお品さんの命が危ない、——俺の言うことを黙って聞くだろうな」
銭形平次捕物控:088 不死の霊薬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
抛
(
ほ
)
っとけ抛っとけ。だが、いくら蚊みたいな奴でも、沢山来ちゃあ、うるさいから、玄関の両側に、
薪
(
まき
)
をうんと積んで、蚊いぶしの代りに
焚火
(
たきび
)
を
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
若黨の勇吉は眼を廻したまゝ暫く玄關の
板敷
(
いたじき
)
に
抛
(
ほ
)
つて置かれましたが、御方便なもので、これは獨りで正氣に
還
(
かへ
)
りました。さすがに
面目
(
めんぼく
)
ないと思つたものか、コソコソ逃げ出さうとすると
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ぷいと、飛び出して行ったが、そんな行状は、珍しくもない亭主なので、お杉は、悲しい顔をしながらも、
抛
(
ほ
)
っておいた。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「擬い物でも何でも、親孝行の見世物へ踏込んじゃ悪い。
抛
(
ほ
)
っておくがいい」
銭形平次捕物控:092 金の茶釜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「この現状を、一山の大衆はなんと見らるるか。この
趨勢
(
すうせい
)
のまま、
抛
(
ほ
)
っておいてよいものか。しからずんば一山皆吉水へ
降
(
くだ
)
って、
袈裟
(
けさ
)
を脱ぐか」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
若党の勇吉は眼を廻したまましばらく玄関の板敷に
抛
(
ほ
)
っておかれましたが、御方便なもので、これは独りで正気に還りました。さすがに面目ないと思ったものか、コソコソ逃げ出そうとすると
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「死に
損
(
そこ
)
のうていた行き仆れ、斬ったは又八じゃが、又八のせいじゃない。
抛
(
ほ
)
っておいても死ぬ人間であったじゃろ」
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「千両の金の茶釜が、潮の差す井戸にたった五日
漬
(
つか
)
って、青い
緑青
(
ろくしょう
)
を吹いてるのは大笑いだ、こんなもので人寄せをやると、今度はお上じゃ
抛
(
ほ
)
っておかないぜ。——軽くて所払い、重くて遠島、獄門」
銭形平次捕物控:092 金の茶釜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
抛
(
ほ
)
っておいたがよい」人々は、
囁
(
ささや
)
き合っていたが、やがてさり気なく、それぞれ日課としている托鉢へ出て行った。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
抛
(
ほ
)
っておけ」
銭形平次捕物控:089 百四十四夜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
信長は、非を悟って、
抛
(
ほ
)
っておいたのである。数年間というもの、鼻の先に、この
叛賊
(
はんぞく
)
を生かしておいたのである。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「わしが下から、炭俵を外へ
抛
(
ほ
)
ってやるから、その炭俵を見て、なにも変ったことがなかったら跳ぶがよい」
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「幼年のときは、あれが勇躍しておるのだ。抑えきれぬ歓びにはしゃぎ立つのだ。
抛
(
ほ
)
っておけ抛っておけ」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それからねお師匠様、あの沢庵坊主ね、あいつ、とても意地わるだぜ。おいら
癪
(
しゃく
)
にさわっちまった。お師匠様のことを、あんな者は
抛
(
ほ
)
ッとけばいいんだっていうのさ。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いいんです。
抛
(
ほ
)
っといて下さい。秋の晩は、燈下書に親しむとき。夜が
更
(
ふ
)
けるのを知りません」
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
抛
(
ほ
)
っておけ。来るなと叱られても、
尾
(
つ
)
いて来るような人間なら頼もしいところがある」
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「猿っ、
薪
(
まき
)
を割ったか、野郎、何でまだ、水手桶を畑へ
抛
(
ほ
)
ったらかしておくか」
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「まだ帰りおらぬ。応対しておればおるほど面倒なので
抛
(
ほ
)
ッたらかしてある」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「死んだとなると、こいつア検死が面倒だ、とにかく、
抛
(
ほ
)
っちゃおけねえ」
醤油仏
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや、児玉少佐、
抛
(
ほ
)
っといてくれ」
日本名婦伝:谷干城夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『
抛
(
ほ
)
ってゆけ、抛って行け』
篝火の女
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『
抛
(
ほ
)
っとけ、抛っとけ』
濞かみ浪人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
抛
(
ほ
)
っとけ抛っとけ」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(
抛
(
ほ
)
っておけ)
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
抛
漢検1級
部首:⼿
7画
“抛”を含む語句
抛棄
抛物線
抛擲
抛出
放抛
打抛
抛込
抛下
追抛
執抛
独鈷抛山
槌抛
捨閉擱抛
抛放
抛捨
抛打
抛射物
抛合
抛却
抛入
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