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掘
>
ほ
ふりがな文庫
“
掘
(
ほ
)” の例文
といふのが、
幻花子
(
げんくわし
)
が、
小魔石斧
(
せうませきふ
)
や、
完全
(
くわんぜん
)
に
近
(
ちか
)
い
土器
(
どき
)
などを
掘
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
したので、
余等
(
よら
)
の
發掘熱
(
はつくつねつ
)
がそろ/\
高度
(
かうど
)
に
達
(
たつ
)
しかけたからである。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
いつこの
川辺
(
かわべ
)
のおれたちの
巣
(
す
)
も
掘
(
ほ
)
り
返
(
かえ
)
されてしまうかわかったものでない。
危
(
あぶ
)
ないとなったら、どこへか
引
(
ひ
)
っ
越
(
こ
)
しをしなけりゃならん。
縛られたあひる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
薯蕷
(
じねんじやう
)
掘
(
ほ
)
る
九州
(
きうしゆう
)
の
山奥
(
やまおく
)
に
到
(
いた
)
るまで
石版画
(
せきばんゑ
)
と
赤本
(
あかほん
)
は
見
(
み
)
ざるの
地
(
ち
)
なしと
鼻
(
はな
)
うごめかして
文学
(
ぶんがく
)
の
功徳
(
くどく
)
無量広大
(
むりやうくわうだい
)
なるを
説
(
と
)
く
当世男
(
たうせいをとこ
)
殆
(
ほと
)
んど
門並
(
かどなみ
)
なり。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
予
(
わし
)
に
談
(
だん
)
ずることも
出來
(
でけ
)
うずれ、このやうに
頭髮
(
かみのけ
)
を
掻毟
(
かきむし
)
って、ま
此樣
(
このやう
)
に
地上
(
ぢびた
)
に
倒
(
たふ
)
れて、まだ
掘
(
ほ
)
らぬ
墓穴
(
はかあな
)
の
尺
(
しゃく
)
を
取
(
と
)
ることも
出來
(
でけ
)
うずれ!
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
尤
(
もつと
)
も
元
(
もと
)
は
一面
(
いちめん
)
の
竹藪
(
たけやぶ
)
だつたとかで、それを
切
(
き
)
り
開
(
ひら
)
く
時
(
とき
)
に
根丈
(
ねだけ
)
は
掘
(
ほ
)
り
返
(
かへ
)
さずに
土堤
(
どて
)
の
中
(
なか
)
に
埋
(
うめ
)
て
置
(
お
)
いたから、
地
(
ぢ
)
は
存外
(
ぞんぐわい
)
緊
(
しま
)
つてゐますからねと
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
火を免れる見込がないとなると、私は庭先に穴を
掘
(
ほ
)
り出した。金銀や、
珍本
(
ちんぽん
)
を埋めるためではない。博雄の旅行荷物を
保全
(
ほぜん
)
する為である。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
「あのがんこ
者
(
もん
)
の
親父
(
おやじ
)
が
死
(
し
)
ねば、
息子
(
むすこ
)
が
井戸
(
いど
)
を
掘
(
ほ
)
らせてくれるそうだがのオ。だが、ありゃ、もう二、三
日
(
にち
)
で
死
(
し
)
ぬからええて。」
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
この天皇の
御代
(
みよ
)
には、
新羅
(
しらぎ
)
の国の人がどっさり
渡
(
わた
)
って来ました。
武内宿禰
(
たけのうちのすくね
)
はその人々を使って、方々に田へ水を取る池などを
掘
(
ほ
)
りました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
其
(
そ
)
の
秋
(
あき
)
の
盆
(
ぼん
)
には
赤痢
(
せきり
)
の
騷
(
さわ
)
ぎも
沈
(
しづ
)
んで
新
(
あたら
)
しい
佛
(
ほとけ
)
の
數
(
かず
)
が
殖
(
ふ
)
えて
居
(
ゐ
)
た。
墓地
(
ぼち
)
には
掘
(
ほ
)
り
上
(
あ
)
げた
赤
(
あか
)
い
土
(
つち
)
の
小
(
ちひ
)
さな
塚
(
つか
)
が
幾
(
いく
)
つも
疎末
(
そまつ
)
な
棺臺
(
くわんだい
)
を
載
(
の
)
せて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
粘土のかめが頭から落ちて、
溝
(
みぞ
)
の
掘
(
ほ
)
れている大理石の
敷石
(
しきいし
)
の上で二つにくだけてしまいました。少女はわっと泣きだしました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
『
林檎
(
りんご
)
を
掘
(
ほ
)
つてるッて、
眞箇
(
ほんと
)
か!』と
兎
(
うさぎ
)
が
腹立
(
はらだゝ
)
しげに
云
(
い
)
ひました。『オイ、
來
(
き
)
て
助
(
たす
)
けて
呉
(
く
)
れ!』(
猶
(
な
)
ほ
硝子
(
ガラス
)
の
破
(
わ
)
れる
音
(
おと
)
がする)
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
丑之助は、
掘
(
ほ
)
り
採
(
と
)
った自分の芋を、自慢して肩へ
担
(
かつ
)
いだ。だが、その芋の先は完全でなかった。折れ口が白い乳を出していた。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わたしが立ち止まると、左右の
蹄
(
ひづめ
)
でかわるがわる土を
掘
(
ほ
)
ったり、けたたましい声を立てて、わたしの痩せ馬の首ったまに
噛
(
か
)
みついたりした。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
人間がこのくぼ地を
掘
(
ほ
)
ったのには、なにかわけがあるにちがいないと思って、そこに飛びおりていっては、さかんにひっかきまわしました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「これはこのごろにない
掘
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
しものだ。どうかして
道具
(
どうぐ
)
ずきなお
金持
(
かねも
)
ちをつかまえて、いい
価
(
ね
)
に
売
(
う
)
らなければならない。」
文福茶がま
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
そして、ちよつと
息
(
いき
)
を
入
(
い
)
れたやうな
樣子
(
やうす
)
をすると、
今度
(
こんど
)
はまた
頭
(
あたま
)
と
前脚
(
まへあし
)
を
盛
(
さかん
)
に
動
(
うご
)
かしながら
掘
(
ほ
)
り
返
(
かへ
)
した
土
(
つち
)
で
穴
(
あな
)
を
埋
(
う
)
め
出
(
だ
)
した。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
私たちはまっすぐにそのイギリス海岸を
昨日
(
きのう
)
の処に行きました。それからていねいにあのあやしい
化石
(
かせき
)
を
掘
(
ほ
)
りはじめました。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
この
古
(
ふる
)
い
瓦
(
かはら
)
が
古
(
ふる
)
いお
寺
(
てら
)
の
境内
(
けいだい
)
や、
古
(
ふる
)
いお
寺
(
てら
)
のあつた
場所
(
ばしよ
)
で
今
(
いま
)
は
畑
(
はたけ
)
となつてゐるところから、よく
掘
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
されるのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
雪中
第
(
だい
)
一の
用具
(
ようぐ
)
なれば、山中の人これを作りて
里
(
さと
)
に
売
(
うる
)
、
家毎
(
いへごと
)
に
貯
(
たくはへ
)
ざるはなし。雪を
掘
(
ほ
)
る
状態
(
ありさま
)
は
図
(
づ
)
にあらはしたるが
如
(
ごと
)
し。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
上から細い穴を斜めに
掘
(
ほ
)
ってきて、ここだけ部屋のように掘りひろげたものとみえる。四方は粘土まじりのしめった土。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
松
(
まつ
)
五
郎
(
ろう
)
は
暫
(
しば
)
しの
間
(
あいだ
)
、
唖
(
おし
)
が
筍
(
たけのこ
)
を
掘
(
ほ
)
るような
恰好
(
かっこう
)
をしていたが、やがて
握
(
にぎ
)
り
拳
(
こぶし
)
の
中
(
なか
)
に、五六
枚
(
まい
)
の
小粒
(
こつぶ
)
を
器用
(
きよう
)
に
握
(
にぎ
)
りしめて、ぱっと
春重
(
はるしげ
)
の
鼻
(
はな
)
の
先
(
さき
)
で
展
(
ひろ
)
げてみせた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
例えばアイヌ人の
誰
(
だれ
)
かが山へ
姥百合
(
うばゆり
)
を
掘
(
ほ
)
りに行くとしますと、そこは神様のことですから、いつの間にかちゃんとそれを知ってしまって、
先廻
(
さきまわ
)
りをするのです
蕗の下の神様
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
そこで、家来たちがさっそくその松の根元を
掘
(
ほ
)
って見ますと、
果
(
は
)
たして宝物の名刀が出て来ました。
とんまの六兵衛
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
一どきに篠竹の谷をこわして移植したようなわけにはゆかない、あの時も悪場から
掘
(
ほ
)
り出すのに、まるで竹と毎日すもうを取っていたようなものだと民さんは言った。
生涯の垣根
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
馬鈴薯
(
じゃがいも
)
を
買
(
こ
)
うて来ることを
巳代公
(
みよこう
)
に頼むと云って、とめやが
鍬
(
くわ
)
で地を
掘
(
ほ
)
る真似をして、
指
(
ゆび
)
で
円
(
まる
)
いものを
拵
(
こさ
)
えて見せて、口にあてゝ食うさまをして、東を指し北を指し
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
これより鳳山亭の
登
(
のぼ
)
りみち、
泉
(
いづみ
)
ある処に近き
荼毘所
(
とびじょ
)
の
迹
(
あと
)
を見る。石を
二行
(
にぎょう
)
に積みて、其間の土を
掘
(
ほ
)
りて
竈
(
かまど
)
とし、その上に
桁
(
けた
)
の如く薪を
架
(
か
)
し、これを
棺
(
かん
)
を
載
(
の
)
するところとす。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
それを手にして
堤下
(
どてした
)
を少しうろついていたが、何か
掘
(
ほ
)
っていると思うと、たちまちにして春の日に光る白い小さい球根を五つ六つ
懐
(
ふところ
)
から出した半紙の上に
載
(
の
)
せて
戻
(
もど
)
って来た。
野道
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
それは全く私の心の要求から
掘
(
ほ
)
り起された泉でありました。自らを
進
(
すゝ
)
んで犧牲にすることは、決して自らを
殺
(
ころ
)
すことではなかつた!と私はこの頃さう思つて
安
(
やす
)
んじてゐます。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
「
白砥
(
しらと
)
掘
(
ほ
)
ふ
小新田
(
をにひた
)
山の
守
(
も
)
る山の
末
(
うら
)
枯れ
為無
(
せな
)
な
常葉
(
とこは
)
にもがも」(巻十四・三四三六)等がある。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
そういうことを理論と実生活の両面から、もっと深く
掘
(
ほ
)
りさげて行くとおもしろいと思うね。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
其れが貢さんには、蛇の
穴
(
あな
)
を
発見
(
めつ
)
けたので
掘
(
ほ
)
らうぢや無いかと相談して居る
様
(
やう
)
に思はれた。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
草
(
くさ
)
を
毟
(
むし
)
れ、
馬鈴薯
(
じやがいも
)
を
掘
(
ほ
)
れ、
貝
(
かひ
)
を
突
(
つ
)
け、で、
焦
(
こ
)
げつくやうな
炎天
(
えんてん
)
、
夜
(
よる
)
は
毒蛇
(
どくじや
)
の
霧
(
きり
)
、
毒蟲
(
どくむし
)
の
靄
(
もや
)
の
中
(
なか
)
を、
鞭打
(
むちう
)
ち
鞭打
(
むちう
)
ち、こき
使
(
つか
)
はれて、
三月
(
みつき
)
、
半歳
(
はんとし
)
、
一年
(
いちねん
)
と
云
(
い
)
ふ
中
(
うち
)
には、
大方
(
おほかた
)
死
(
し
)
んで
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
土鼠
(
もぐら
)
が
土
(
つち
)
の
中
(
なか
)
をもくもく
掘
(
ほ
)
つて
行
(
ゆ
)
きますと、こつりと
鼻頭
(
はながしら
)
を
打
(
ぶ
)
ツつけました。うまいぞ。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
小初は
掘
(
ほ
)
り下げた櫓台下の竪穴から浅瀬の
泥底
(
どろぞこ
)
へ水を掻き上げて行くと、岸の
堀垣
(
ほりがき
)
の
毀
(
こわ
)
れから
崩
(
くず
)
れ落ちた土が不規則なスロープになって水底へ
影
(
かげ
)
をひくのが
朦朧
(
もうろう
)
と目に写って来た。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
『それ、
此
(
この
)
間
(
ま
)
に。』と
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
紀念塔
(
きねんたふ
)
を
擔
(
かつ
)
いで
走
(
はし
)
り
出
(
で
)
たので、
一同
(
いちどう
)
も
續
(
つゞ
)
いて
車外
(
しやぐわい
)
に
跳
(
をど
)
り
出
(
い
)
で、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は
見張
(
みはり
)
の
役
(
やく
)
、
私
(
わたくし
)
は
地
(
つち
)
を
掘
(
ほ
)
る、
水兵
(
すいへい
)
は
石
(
いし
)
を
轉
(
まろ
)
ばす、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
無暗
(
むやみ
)
に
叫
(
さけ
)
ぶ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
道子
(
みちこ
)
は
母
(
はゝ
)
のみならず
父
(
ちゝ
)
の
墓
(
はか
)
も——
戦災
(
せんさい
)
で
生死不明
(
せいしふめい
)
になつた
為
(
た
)
め、
今
(
いま
)
だに
立
(
た
)
てずにある
事
(
こと
)
を
語
(
かた
)
り、
母
(
はゝ
)
の
戒名
(
かいみやう
)
と
共
(
とも
)
に
並
(
なら
)
べて
石
(
いし
)
に
掘
(
ほ
)
つて
貰
(
もら
)
ふやうに
頼
(
たの
)
み、
百円札
(
ひやくゑんさつ
)
二三
枚
(
まい
)
を
紙
(
かみ
)
に
包
(
つゝ
)
んで
出
(
だ
)
した。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
切り散らし、
掘
(
ほ
)
っくりかえしている事の
体
(
てい
)
を見て、一同のものが白け渡りました。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
には
井戸
(
ゐど
)
が
掘
(
ほ
)
つてありました。その
井戸
(
ゐど
)
は
柄杓
(
ひしやく
)
で
水
(
みづ
)
の
汲
(
く
)
めるやうな
淺
(
あさ
)
い
井戸
(
ゐど
)
ではありません。
釣
(
つ
)
いても、
釣
(
つ
)
いても、なか/\
釣瓶
(
つるべ
)
の
上
(
あが
)
つて
來
(
こ
)
ないやうな、
深
(
ふか
)
い/\
井戸
(
ゐど
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
後
(
あと
)
で
掘
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
してみると、いづれも
板
(
いた
)
のように
押
(
お
)
し
潰
(
つぶ
)
されてゐたといふ。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
お銀の暗面をどこどこまでも
掘
(
ほ
)
じくり立てようとしているような自分の態度にも気がさして来たし、女も以前のことは詳しく知らなかった。笹村は時々深入りしようとしては、他の話に紛らした。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
未開社會に於ては
井戸
(
ゐど
)
を
掘
(
ほ
)
る術、水道を
設
(
まう
)
くる術も無き
譯故
(
わけゆへ
)
、コロボツクルの如きも、水の
入用
(
にうよう
)
を
感
(
かん
)
じたる時には必ず川邊に至りしならん。
遺跡
(
ゐせき
)
より
發見
(
はつけん
)
する所の土器の中には
椀形
(
わんがた
)
のもの少からず。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
私の住んでゐる村では、
何處
(
どこ
)
で井戸を掘つても、一丈程下へ行くと屹度澤山な
眞菰
(
まこも
)
の根に掘當てる。多い處では
層
(
そう
)
を成して
現
(
あら
)
はれる。三間ほど
掘
(
ほ
)
つて漸く水を含んだ砂に突き當てる。それは青い砂だ。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
蘭若
(
てら
)
に帰り給ひて、
三九二
堂の前を深く
掘
(
ほ
)
らせて、鉢のままに
埋
(
う
)
めさせ、
三九三
永劫
(
えいごふ
)
があひだ世に出ることを
戒
(
いまし
)
め給ふ。今猶
三九四
蛇
(
をろち
)
が
塚
(
つか
)
ありとかや。庄司が
女子
(
むすめ
)
はつひに病にそみてむなしくなりぬ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
どうか
土手
(
どて
)
を
掘
(
ほ
)
って弾丸の位置をおしらべください
国際射的大競技
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
女
(
をんな
)
が
燈心
(
とうしん
)
で
竹
(
たけ
)
の
根
(
ね
)
を
掘
(
ほ
)
つたりする
観物
(
みせもの
)
が出ますよ。
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「へツ、こいつは全く
掘
(
ほ
)
り出し物だ」
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
友は大官
芋
(
いも
)
掘
(
ほ
)
つてこれをもてなしぬ
五百句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
掘
(
ほ
)
ってうずめようじゃないか。
アラビヤンナイト:03 三、アリ・ババと四十人のどろぼう
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「みみずを
掘
(
ほ
)
っているの……」
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
砂を指もて
掘
(
ほ
)
りてありしに
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“掘”の意味
《名詞》
(ほり)建物などの周囲に掘られた溝。また運河として掘られた溝。
(出典:Wiktionary)
掘
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
“掘”を含む語句
掘立
掘出
掻掘
金掘
掘立小屋
掘割
發掘
掘鑿
根掘
大發掘
発掘
坑掘
掘除
墓掘
掘井戸
掘夫
井戸掘
掘下
掘得
掘初
...