)” の例文
巷間こうかん、その当時の隠れない取り沙汰では、時の風流天子徽宗きそうは、禁中からくるわまで地下道をってしげしげ通っていたものと言い伝えられている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、その行動が日没から夜にわたっていたのを幸いに、夜どおしで、道もなさそうな山に一すじの通りをり、全軍の八割まで山陰の盆地へ、かくしてしまった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、西国方面やさかいなどから、鉄砲二千挺を購入したとか、一山の僧兵が、にわかに何倍にもえたとか、塹壕ざんごうりぬいているとか、法城の武装化は、ちらちら聞えていたことでもあった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)