“塹壕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ざんごう96.0%
ざんがう4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、その版図の前線一円に渡っては数千万の田虫の列が紫色の塹壕ざんごうを築いていた。塹壕の中にはうみを浮かべた分泌物ぶんぴつぶつたまっていた。
ナポレオンと田虫 (新字新仮名) / 横光利一(著)
だが、その版図の前線一円に渡っては、数千万の田虫の列が紫色の塹壕ざんごうを築いていた。塹壕の中には膿を浮べた分泌物が溜っていた。
大衆文芸作法 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
トルコ兵の塹壕ざんがう内を聾の唖となつてさまよつてゐた間も、ドイツの士官となつて火薬庫の戸外に立つたときも、私は今と同じく平静でした。
このごろ欧羅巴ヨーロツパの西部戦線にゐる英軍の塹壕ざんがう内では、彼方あつちでも此方こつちでもキツチナア元帥に遭つたといふ風説がさかんに行はれてゐる。