“塹壕（ざんがう）” の例文

トルコ兵の塹壕（ざんがう）内を聾の唖となつてさまよつてゐた間も、ドイツの士官となつて火薬庫の戸外に立つたときも、私は今と同じく平静でした。

勇士ウ※［＃小書き片仮名ヲ］ルター（実話） (新字旧仮名) ／ 鈴木三重吉(著)

この頃（ごろ）欧羅巴（ヨーロツパ）の西部戦線にゐる英軍の塹壕（ざんがう）内では、彼方（あつち）でも此方（こつち）でもキツチナア元帥に遭つたといふ風説が盛（さかん）に行はれてゐる。

茶話：02 大正五（一九一六）年 (新字旧仮名) ／ 薄田泣菫(著)

くねりつゞいた塹壕（ざんがう）や、いろ／＼の破壊用の機械なぞを、子供のやうにびつくりして見てゐたりするのを面白がり、且つ半は彼の片輪をあはれがつて、いつも食べものをもくれてゐました。

勇士ウ※［＃小書き片仮名ヲ］ルター（実話） (新字旧仮名) ／ 鈴木三重吉(著)

“塹壕”の意味

《名詞》
塹壕（ざんごう）

敵の攻撃を避けるために掘った穴や溝。

城の周りのほり。
(出典:Wiktionary)

“塹壕”の解説

塹壕（ざんごう、仏: tranchée、en: trench、de: Graben）は、戦争において敵の銃砲撃から身を守るために陣地の周りに掘る穴または溝である。
野戦においては南北戦争から本格的に使用され始め、現代でも使用されている。日本陸軍では散兵壕（さんぺいごう）と呼んだ。個人用の小さなものは蛸壺（タコツボ）、蛸壺壕、フォックスホール（en: foxhole）と呼ばれる。
戦闘陣地の一種と位置付けられる。簡素な手掘りの穴から、柵や有刺鉄線、土塁、土嚢、木材、コンクリートなどで補強された野戦築城まで、様々な様式が存在する。
(出典:Wikipedia)

塹	漢検1級 部首:⼟ 14画
壕	漢検準1級 部首:⼟ 17画