)” の例文
鳥は園の周囲まはりに鳴き、園丁の鍬にりかへさるる赤土のやはらかなるあるかなきかの湿潤しめりのなかのわかき新芽のにほひよ、めたけれどもちからあり。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
医者いしや内弟子うちでし薬局やくきよく拭掃除ふきさうぢもすれば総菜畠さうざいばたけいもる、ちかところへは車夫しやふつとめた、下男げなん兼帯けんたい熊蔵くまざうといふ、其頃そのころ二十四五さい稀塩散きゑんさん単舎利別たんしやりべつぜたのをびんぬすんで
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
水谷氏みづたにしかほ見合みあはせて『なにないでもいです。大森おほもり貝塚かひづか一鍬ひとくわでもつたといふことが、すでほこるにるのですから』など負惜まけをしみをつてたが、如何どうもそれではじつところ滿足まんぞく出來できぬ。
先年名佐なさ技師ぎし地質調査ちしつてうさの為め探検たんけんして之よりかへられし処とす、衆露宿ろしゆくを此にる、人夫十数人拮据勉励きつきよべんれい、大石をのぞきて磧中をり温泉塲二ヶしよつくる、泉石幾年のこけ汚穢をくわい甚しきを以て
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
土壁の部の深さを六尺位にせしとする者は、先づ地面を四尺計りげ、堀り出したる土を以て高さ二尺計りの堤を築き廻らせしならん。堤の一部分には切り開きたる所有り。出入口なるべし。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
且つり且つはこび多くの勞力ろうりよくを費して仕上しあげたるものならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)