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呆
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ほ
ふりがな文庫
“
呆
(
ほ
)” の例文
『さればさ。この遠藤盛遠を、わすれるやつがあるものか。どうした、おぬし。いやに、
呆
(
ほ
)
うけた顔しているじゃないか』
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
骨無しのとろとろ、立つべきを何
呆
(
ほ
)
けつる。
深山
(
みやま
)
の
一木檞
(
ひときかし
)
の、風に立つ樹思へや。
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
何度
(
なんど
)
でもけふは
何日
(
なんち
)
ときくまでにわれ
呆
(
ほ
)
けたりと伯父ののらする
閉戸閑詠
(新字旧仮名)
/
河上肇
(著)
「
呆
(
ほ
)
うけたは、正成のみではない。
天
(
あめ
)
が
下
(
した
)
みな、どうやら、
瘋癲
(
ふうてん
)
にでも
罹
(
かか
)
った気味。——
流行
(
はや
)
りの
時宗踊
(
じしゅうおど
)
りも笑えまい」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吾が犬の
呆
(
ほ
)
けてあくなきい寝ざまにうらら春日の照りこそなごめ
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
「なあに、女房どのが、
夕餉
(
ゆうげ
)
のしたくに遅々としておるので、腹がすいたゆえ、
呆
(
ほ
)
うけていたのだ。……焼き魚のけむりもようやく逃げた。まあ上がれ」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
面
(
かほ
)
笑ひ照る日に群るる兵見れば
呆
(
ほ
)
けたるがごとし耳
聾
(
し
)
ひにけり
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
こんなふうに、碁にかかれば碁に、女にかかれば女に、眼もなく、他意もなく、遊び
呆
(
ほ
)
うけて見える彼だった。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
春なれや
苦力
(
クリー
)
の
爺
(
とと
)
は
呆
(
ほ
)
け
笑
(
ゑ
)
みて
十尺
(
とさか
)
の
煙管
(
きせる
)
吸ひくゆらかに
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
……この
爺
(
じい
)
めは、ご先代正遠さまの代から仕え、あなた様がまだお
洟
(
はな
)
を垂らしていた頃からの
下郎
(
げろう
)
ではございますが、かつてまだ、そんな
呆
(
ほ
)
うけたお方とは、存じませなんだ
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
猛々
(
たけだけ
)
し群虎の月に
嘯
(
うそぶ
)
くを
呆
(
ほ
)
けたるがひとり
澗水
(
たにみづ
)
なめぬ
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「先頃の一戦は——武門の上では、わが勝ちであったが、城地、領土の損得においては、秀吉に実利を取られておる。うかうかと、
虚名
(
きょめい
)
に酔うて、よろこび
呆
(
ほ
)
うけてはならぬ」
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お気づかいなされますな。夜番の武士もこよいは諸所で、飲み
呆
(
ほ
)
うけておりますれば」
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、あっちをのぞき、こっちにたたずみ、夕迫るのも忘れて、
呆
(
ほ
)
うけ歩いていた。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その高時は、いよいよ公にも
病閑
(
びょうかん
)
をえて、遊び
呆
(
ほ
)
うけられるわけである。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まだ遊び
呆
(
ほ
)
うけていた。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
呆
漢検準1級
部首:⼝
7画
“呆”を含む語句
痴呆
呆然
呆気
阿呆
寝呆
呆痴
呆痴者
呆返
阿呆鳥
阿呆顔
痴呆性
阿呆面
痴呆者
癡呆
痴呆奴
呆々
呆作
呆氣
空呆
阿呆陀羅経
...