“姦臣”の読み方と例文
読み方割合
かんしん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
怨恨えんこんが長く君主に向かい得ないとなると、勢い、君側の姦臣かんしんに向けられる。彼らが悪い。たしかにそうだ。しかし、この悪さは、すこぶる副次的な悪さである。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
漢室の衰兆すいちょうおおいがたしと見るや、姦臣かんしん輩出はいしゅつ、内外をみだし、主上はついに、洛陽を捨て、長安をのがれ給い、玉車にちりをこうむること二度、しかもわれら、草莽そうもうの微臣どもは、憂えども力及ばず
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
きょうでは暴民の凌辱りょうじょくを受けようとし、宋では姦臣かんしん迫害はくがいい、ではまた兇漢きょうかん襲撃しゅうげきを受ける。諸侯の敬遠と御用ごよう学者の嫉視と政治家連の排斥はいせきとが、孔子を待ち受けていたもののすべてである。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)