“兇漢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうかん85.7%
くせもの7.1%
けふかん7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むかしギリシアの哲学者ソクラテスのもとに、ある兇漢きょうかんが来て、さんざん悪口を言って帰った。かたわらに聞いておった門弟が、哲学者に向かって
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
いわに遮られ、樹に包まれ、兇漢くせものに襲われ、獣に脅かされ、魔に誘われなどして、日は暗し、……次第に路を隔てつつ、かくて両方でいのちの限り名を呼び合うのである。
小春の狐 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
余は「罪と罰」第一くわん通讀つうどくすること前後ぜんごくわいせしが、その通讀つうどくさいきはめて面白おもしろしとおもひたるは、殺人罪さつじんざい原因げんいんのいかにも綿密めんみつ精微せいび畫出くわくしゆつせられたることなり、もしある兇漢けふかんありてある貞婦ていふころ
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)