)” の例文
京へ凱旋がいせんしてのち、七ほんやり連中れんちゅうをはじめ諸将しょしょうの下のものへまで、すべて、論功行賞ろんこうこうしょうをやったかれにはまた、朝廷ちょうていから、じゅ参議さんぎせらるという、位官いかんのお沙汰さたがくだる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
庁の中務省なかつかさしょうへゆくまでは範宴にも分らなかったが、出頭してみると、意外にも、奏聞そうもんによって、範宴を少僧都しょうそうずの位に任じ、東山の聖光院門跡しょうこういんもんぜきせらる——というお沙汰さたであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南朝ではそのかん、直冬を“総追捕使そうついぶし”にして、尊氏討伐の宣下せんげまで与えて鼓舞こぶしていたが、直冬はもろくも京都をすてて山陰の石見いわみへ逃げ落ち、そこでまた諸国の直義党を糾合きゅうごう
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「汝を太史官たいしかんして、つねに魏宮に置きたく思うが、どうだ、予に仕えないか」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)