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穗
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ほ
ふりがな文庫
“
穗
(
ほ
)” の例文
新字:
穂
其
(
そ
)
れ
程
(
ほど
)
ならば
何故
(
なぜ
)
彼
(
かれ
)
は
蜀黍
(
もろこし
)
の
穗
(
ほ
)
を
伐
(
き
)
ることを
敢
(
あへ
)
てしたのであつたらうか。
彼
(
かれ
)
は
此
(
こ
)
れまでも
畑
(
はたけ
)
の
物
(
もの
)
を
盜
(
と
)
つたのは一
度
(
ど
)
や二
度
(
ど
)
ではない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
朝
(
あさ
)
の
雲
(
くも
)
吹散
(
ふきち
)
りたり。
風
(
かぜ
)
凪
(
な
)
ぎぬ。
藪垣
(
やぶがき
)
なる
藤豆
(
ふぢまめ
)
の、
莢
(
さや
)
も
實
(
み
)
も、
午
(
まひる
)
の
影
(
かげ
)
紫
(
むらさき
)
にして、
谷
(
たに
)
を
繞
(
めぐ
)
る
流
(
ながれ
)
あり。
穗
(
ほ
)
たで
露草
(
つゆくさ
)
みだれ
伏
(
ふ
)
す。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
あれは前から槍の
穗
(
ほ
)
で突いた傷が二つ、——その間默つてゐる筈はないし、
咽喉
(
のど
)
を突く時槍の穗を包んだ
鬱金
(
うこん
)
の巾が出て來たから、自害に相違あるまい。
銭形平次捕物控:119 白紙の恐怖
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
うしろの
土手
(
どて
)
の
自然生
(
しぜんばへ
)
を
弟
(
おとゝ
)
の
亥之
(
いの
)
が
折
(
をつ
)
て
來
(
き
)
て、
瓶
(
びん
)
にさしたる
薄
(
すゝき
)
の
穗
(
ほ
)
の
招
(
まね
)
く
手振
(
てぶ
)
りも
哀
(
あは
)
れなる
夜
(
よ
)
なり。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
かくのりたまひ竟へて、
御合
(
みあ
)
ひまして、
子
(
みこ
)
淡道
(
あはぢ
)
の
穗
(
ほ
)
の
狹別
(
さわけ
)
の島
一三
を生みたまひき。次に
伊豫
(
いよ
)
の
二名
(
ふたな
)
の島
一四
を生みたまひき。この島は身一つにして
面
(
おも
)
四つあり。面ごとに名あり。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
▼ もっと見る
落
(
お
)
ちゐて、やがて
花
(
はな
)
やかに
穗
(
ほ
)
に
現
(
あら
)
はれぬ。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
銀
(
ぎん
)
より
白
(
しろ
)
き
穗
(
ほ
)
を
投
(
な
)
げて
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
おつぎのまだ
短
(
みじか
)
い
身體
(
からだ
)
は
麥
(
むぎ
)
の
出揃
(
でそろ
)
つた
白
(
しろ
)
い
穗
(
ほ
)
から
僅
(
わづか
)
に
其
(
そ
)
の
被
(
かぶ
)
つた
手拭
(
てぬぐひ
)
と
肩
(
かた
)
とが
表
(
あら
)
はれて
居
(
ゐ
)
る。
與吉
(
よきち
)
は
道
(
みち
)
の
側
(
はた
)
の
薦
(
こも
)
の
上
(
うへ
)
に
大人
(
おとな
)
しくして
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
紅皿の一つは使ひかけですが、筆の
穗
(
ほ
)
が太く
柔
(
やはら
)
かくて、とても、美しい
假名文字
(
かなもじ
)
などを書ける品ではありません。
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
靄
(
もや
)
の
中
(
なか
)
を、
此
(
こ
)
の三
人
(
にん
)
が
來
(
き
)
て
通
(
とほ
)
りすがつた
時
(
とき
)
、
長
(
なが
)
いのと
短
(
みじか
)
いのと、
野墓
(
のばか
)
に
朽
(
く
)
ちた
塔婆
(
たふば
)
が二
本
(
ほん
)
、
根本
(
ねもと
)
にすがれた
尾花
(
をばな
)
の
白
(
しろ
)
い
穗
(
ほ
)
を
縋
(
すが
)
らせたまゝ、
土
(
つち
)
ながら、
凩
(
こがらし
)
の
餘波
(
なごり
)
に
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ここを以ちて
百
(
もも
)
の
官
(
つかさ
)
また、天の下の人ども、みな輕の太子に背きて、穴
穗
(
ほ
)
の
御子
(
みこ
)
一五
に
歸
(
よ
)
りぬ。ここに輕の太子畏みて、
大前
(
おほまえ
)
小前
(
をまへ
)
の宿禰
一六
の
大臣
(
おほおみ
)
の家に逃れ入りて、
兵
(
つはもの
)
を備へ作りたまひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
槍
(
やり
)
の
穗
(
ほ
)
に
夕日
(
ゆふひ
)
宿
(
やど
)
れり
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
穗
(
ほ
)
にしらみ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
更
(
さら
)
に
其
(
その
)
葉
(
は
)
は
何處
(
どこ
)
にも
感
(
かん
)
じない
微風
(
びふう
)
に
動搖
(
どうえう
)
して
自分
(
じぶん
)
のみが
怖
(
おぢ
)
たやうに
騷
(
さわ
)
いで
居
(
ゐ
)
る。
穗
(
ほ
)
は
何
(
なに
)
を
騷
(
さわ
)
ぐのかと
訝
(
いぶか
)
るやうに
少
(
すこ
)
し
俯目
(
ふしめ
)
に
見
(
み
)
おろして
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
泥だらけになつて居る一尺五寸もあらうと思ふ
槍
(
やり
)
の
穗
(
ほ
)
を振り廻して、八五郎は飛んで來たのです。
銭形平次捕物控:318 敵の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
堪
(
た
)
へやらぬまで
身
(
み
)
に
沁
(
し
)
むは、
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
の
荻
(
をぎ
)
、
尾花
(
をばな
)
、
軒
(
のき
)
、
廂
(
ひさし
)
を
渡
(
わた
)
る
其
(
それ
)
ならで、
蘆
(
あし
)
の
白
(
しろ
)
き
穗
(
ほ
)
の、ちら/\と、あこがれ
迷
(
まよ
)
ふ
夢
(
ゆめ
)
に
似
(
に
)
て、
枕
(
まくら
)
に
通
(
かよ
)
ふ
寢覺
(
ねざめ
)
なり。よし
其
(
それ
)
とても
風情
(
ふぜい
)
かな。
五月より
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
若帶日子
(
わかたらしひこ
)
の天皇
一
、近つ
淡海
(
あふみ
)
の
志賀
(
しが
)
の高穴
穗
(
ほ
)
の宮
二
にましまして、天の下治らしめしき。この天皇、
穗積
(
ほづみ
)
の臣等の祖、
建忍山垂根
(
たけおしやまたりね
)
が女、名は
弟財
(
おとたから
)
の
郎女
(
いらつめ
)
に娶ひて、生みませる御子
和訶奴氣
(
わかぬけ
)
の王。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
紅皿は半分以上
剥
(
は
)
げて、筆はかなり上等の細筆、
軸
(
ぢく
)
は半分程のところから切つて捨ててありますが、
穗
(
ほ
)
の根の方が薄黒くて、元は墨に使つた筆を、洗つて
紅筆
(
べにふで
)
にした樣子です。
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
苫
(
とま
)
を
且
(
か
)
つ
覆
(
おほ
)
うて、
薄
(
すゝき
)
の
穗
(
ほ
)
も
靡
(
なび
)
きつゝ、
旅店
(
りよてん
)
の
午
(
ご
)
は
靜
(
しづか
)
に、
蝉
(
せみ
)
も
鳴
(
な
)
かない。
十和田の夏霧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
尾上
(
をのへ
)
に
遙
(
はるか
)
に、
崖
(
がけ
)
に
靡
(
なび
)
いて、
堤防
(
どて
)
に
殘
(
のこ
)
り、
稻束
(
いなづか
)
を
縫
(
ぬ
)
つて、
莖
(
くき
)
も
葉
(
は
)
も
亂
(
みだ
)
れ
亂
(
みだ
)
れて
其
(
それ
)
は
蕎麥
(
そば
)
よりも
赤
(
あか
)
いのに、
穗
(
ほ
)
は
夢
(
ゆめ
)
のやうに
白
(
しろ
)
い
幻
(
まぼろし
)
にして
然
(
しか
)
も、
日
(
ひ
)
の
名殘
(
なごり
)
か、
月影
(
つきかげ
)
か、
晃々
(
きら/\
)
と
艶
(
つや
)
を
放
(
はな
)
つて、
山
(
やま
)
の
袖
(
そで
)
に、
懷
(
ふところ
)
に
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
穗
部首:⽲
17画
“穗”を含む語句
穗積
水穗
繼穗
穗先
落穗
陸穗
長穗
御初穗
足穗
瑞穗
穗長
穗科閣下
穗首
穴穗
立穗
笹穗
笹穗皆朱
赤丹穗
赤穗
閣下穗科信良
...