“俯目”の読み方と例文
読み方割合
ふしめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、ぱっちりした、うるみのある、涼しい目を、心持俯目ふしめながら、大きくみひらいて、こっちに立った一帆の顔を、向うからじっと見た。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さらその何處どこにもかんじない微風びふう動搖どうえうして自分じぶんのみがおぢたやうにさわいでる。なにさわぐのかといぶかるやうにすこ俯目ふしめおろしてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
昔しのまげを今の世にしばし許せとかぶ瓜実顔うりざねがおは、花に臨んで風にえず、俯目ふしめに人を避けて、名物の団子をながめている。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)