“けた”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケタ
語句割合
66.9%
蹴立17.9%
気多3.3%
倦怠2.6%
蹶立2.6%
1.3%
1.3%
氣多0.7%
化他0.7%
怪立0.7%
0.7%
芥田0.7%
蹴倒0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たとえば、僕のうちの電話番号はご存じの通り4823ですが、この三けたと四けたの間に、コンマをいれて、4,823と書いている。
愛と美について (新字新仮名) / 太宰治(著)
馬鹿言え、乃公おれは国に帰りはせぬぞ、江戸に行くぞと云わぬばかりに、席を蹴立けたてゝ出たことも、のちになれば先方さきでもしって居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
気多けたのみさきまでずっとならんでみよ、そうすればおれがその中の上をつたわって、かぞえてやろうと申しました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
しかしあゝんぢやたまらないよ」と宗助そうすけつくゑはじひぢたせながら、倦怠けたるさうにつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
軍馬のひづめが、滅茶滅茶に土を掘り返し、その土をまた兵が蹶立けたてるからである。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黒漆のなめしがわの帯の背部の飾りを、石で造ったものをいうので、衣冠束帯の当時の朝服の帯であり、位階によりて定制があり、紀伊石帯、出雲石帯等があれば、石の形にもけたなのもあれば丸なのもある。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あかはかまにて膝行いざり出で、桶を皺手しわでにひしとおさえ、白髪しらがを、ざっとさばき、染めたる歯をけたに開け、三尺ばかりの長き舌にて生首の顔の血をなめる)汚穢や、(ぺろぺろ)汚穢やの。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かれ汝はその族のありのことごとて來て、この島より氣多けたさきまで、みなみ伏し度れ。ここに吾その上を蹈みて走りつつ讀み度らむ。
ここに氣多けたさきに到りし時に、あかはだなるうさぎ伏せり。ここに八十神その菟に謂ひて云はく、「いましまくは、この海鹽うしほを浴み、風の吹くに當りて、高山の尾の上に伏せ」
そこで菩薩ぼさつとなり仏となったものは化他けたの業にいそしむことになるのが自然の法で、それが即ち菩薩なり仏なりなのである。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
私は再びに就いたが、表の怪立けたたましい物音に間もなく驚かされた。れるやうに戸が叩かれて女の悲鳴が耳をつんざかんばかりに響いた。母も祖母も飛び起きてあががまちへ出て
避病院 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
簀框の底についたかぎで、槽に渡した二本の台木をかき寄せながら乗せる時には、繊維を残した水の大部分は濾出している、けたの上枠をはねのけ、簀をはずして両手で持つと
和紙 (新字新仮名) / 東野辺薫(著)
芥田けた、満願寺、大内おおち、鴨谷などという所があるので、そんな言葉が生れたのであろう。これは自分の所はそれほど辺鄙ではないという、一種の誇りから生れたのであろうか。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
『道楽はイクラしても構わん。貴様ぬしが儲けて貴様ぬしが遊ぶ事じゃケニ文句は云わんが、赤の他人でも親類になる……見ず知らずの他人の娘でも蹴倒けたおす金の威光だけは見覚えておけよ』
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)