けた)” の例文
當時わが目にとまりしは、けたなる形に作りたる圓柱の廊なりき。廊に圍まれたるはちさ馬鈴藷圃ばれいしよばたけにて、そこにはいとすぎ(チプレツソオ)の木二株、檸檬リモネの木一株立てりき。
黒漆のなめしがわの帯の背部の飾りを、石で造ったものをいうので、衣冠束帯の当時の朝服の帯であり、位階によりて定制があり、紀伊石帯、出雲石帯等があれば、石の形にもけたなのもあれば丸なのもある。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)