“けんたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケンタイ
語句割合
倦怠88.6%
兼帯5.7%
兼帶2.4%
剣帯1.6%
公然0.8%
献替0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんのしめくくりもアクセントもないものでは到底進行の感じはなくただ倦怠けんたいと疲労のほか何物をも生ずることはできないであろう。
映画芸術 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
慶長二年に父の吉次が死んで吉之丞の代になると、二度目の朝鮮征伐に義弘について泗川しせんに行き、粮米荷頭ろうまいにがしらと小荷駄才領を兼帯けんたいでやり、矢丸やだまの下を駆けまわった。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
かけめししる兼帶けんたいの樣子なり其外行燈あんどん反古張ほごばりの文字も分らぬ迄に黒み赤貝あかゞひあぶらつぎ燈心とうしんは僅に一本を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
古びて見る面影もないがそれは凡人ただびとく剣ではない。琅玕ろうかんたまがついていたはず、戛玉かつぎょくとよぶ珠だよ。剣帯けんたいに革かにしき腰帛ようはくもついていたのだよ。王者のはいとそれを呼ぶ。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とうてい公然けんたいに申されんはずかしかことですばッてん、今迄は誰にも申したことがござりませんでしたけンが、かくなる上は何事も明瞭ささくりと申上げまッしょう。……今から八年前のことでございました。
廷臣として献替けんたいの誠をつくす時もきつとあんな顔つきなのだらうと、つい意地わるなことも考へたくなるほどの、それは律気な、わがままな、へりくだつた、押しのつよい
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)