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方
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ほう
ふりがな文庫
“
方
(
ほう
)” の例文
「
風
(
かぜ
)
がなくていいな。」と
夢
(
ゆめ
)
の
中
(
なか
)
だけれど
思
(
おも
)
っていたときです。
蒸気
(
じょうき
)
ポンプの
轍
(
わだち
)
が、あちらの
広
(
ひろ
)
い
通
(
とお
)
りを
横
(
よこ
)
の
方
(
ほう
)
へ
曲
(
ま
)
がったようです。
火事
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
昼
(
ひる
)
すこし
前
(
まえ
)
にはもう
二人
(
ふたり
)
の
兄
(
にい
)
さんが
前後
(
ぜんご
)
して
威勢
(
いせい
)
よく
帰
(
かえ
)
って
来
(
き
)
た。
一人
(
ひとり
)
の
兄
(
にい
)
さんの
方
(
ほう
)
は
袖子
(
そでこ
)
の
寝
(
ね
)
ているのを
見
(
み
)
ると
黙
(
だま
)
っていなかった。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
などと、いつも
悪体
(
あくたい
)
をつくのです。
母親
(
ははおや
)
さえ、しまいには、ああこんな
子
(
こ
)
なら
生
(
うま
)
れない
方
(
ほう
)
がよっぽど
幸
(
しあわせ
)
だったと
思
(
おも
)
う
様
(
よう
)
になりました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
その
頃
(
ころ
)
良人
(
おっと
)
はまだ
若
(
わこ
)
うございました。たしか二十五
歳
(
さい
)
、
横縦
(
よこたて
)
揃
(
そろ
)
った、
筋骨
(
きんこつ
)
の
逞
(
たくま
)
ましい
大柄
(
おおがら
)
の
男子
(
おとこ
)
で、
色
(
いろ
)
は
余
(
あま
)
り
白
(
しろ
)
い
方
(
ほう
)
ではありません。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
当人の小半は代地は場所がらとて便利なだけ定めし近隣の
噂
(
うわさ
)
もうるさかるべく少し場所はわるけれど赤坂の
方
(
ほう
)
望ましきやう
申
(
もうし
)
をり候。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
どうぞ
是非
(
ぜひ
)
一つ
聴
(
き
)
いて
頂
(
いただ
)
きたい、と
云
(
い
)
うのは、
実
(
じつ
)
はそう
云
(
い
)
う
訳
(
わけ
)
であるから、
寧
(
むしろ
)
君
(
きみ
)
は
病院
(
びょういん
)
に
入
(
はい
)
られた
方
(
ほう
)
が
得策
(
とくさく
)
であろうと
考
(
かんが
)
えたのです。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
その時負うたのが、「行けと云うなら、行かぬでもないが、その代り、その
方
(
ほう
)
はわしの帰るまで、待って居れよ」と云う呪である。
さまよえる猶太人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
平衡
(
へいこう
)
を保つために、すわやと前に飛び出した
左足
(
さそく
)
が、
仕損
(
しそん
)
じの
埋
(
う
)
め
合
(
あわ
)
せをすると共に、余の腰は具合よく
方
(
ほう
)
三尺ほどな岩の上に
卸
(
お
)
りた。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
龍
(
たつ
)
は
雷
(
かみなり
)
のようなものと
見
(
み
)
えた。あれを
殺
(
ころ
)
しでもしたら、この
方
(
ほう
)
の
命
(
いのち
)
はあるまい。お
前
(
まへ
)
たちはよく
龍
(
たつ
)
を
捕
(
と
)
らずに
來
(
き
)
た。うい
奴
(
やつ
)
どもぢや」
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
これが
猿
(
さる
)
の
方
(
ほう
)
に
近
(
ちか
)
いか、
人間
(
にんげん
)
の
方
(
ほう
)
に
近
(
ちか
)
いかは、
議論
(
ぎろん
)
があるにしても、とにかく
人間
(
にんげん
)
と
猿
(
さる
)
との
中間
(
ちゆうかん
)
の
動物
(
どうぶつ
)
といつて
差
(
さ
)
し
支
(
つか
)
へはありません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「それは
俺
(
わし
)
の
方
(
ほう
)
からいふ
言葉
(
ことば
)
でさあ。こうして
此處
(
こゝ
)
で
生
(
うま
)
れて
此處
(
こゝ
)
でまた
死
(
し
)
ぬ
俺等
(
わしら
)
です。一つ
旅
(
たび
)
の
土産
(
みやげ
)
はなしでもきかせてくれませんか」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
イヤ、その正反対ですよ。別に身体が弱かった様にも聞きませんが、どっか病的なすさんだ感じで、顔なんかも青白い
方
(
ほう
)
でした。それを
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「お黙りなさい! 私は役人ですぞ。そういう言葉は御自分の召使に向って仰っしゃるべきで、この
方
(
ほう
)
に対してはお慎みなさい。」
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
主
(
しゅう
)
あるものは
主方
(
しゅうかた
)
へ、親あるものは親の
方
(
ほう
)
へ帰参して、これから正しい道を歩いて真人間になってください、あゝどうも実に弱った
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「座敷へ上がり込んじゃ興が
醒
(
さ
)
める。
弾
(
ひ
)
く
方
(
ほう
)
も、
聴
(
き
)
く方も、外でこそ流しの味、
金襖
(
きんぶすま
)
では
野暮
(
やぼ
)
になる。そうおっしゃっておくんなさい」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見
(
み
)
ると、
太陽
(
たいやう
)
がキラ/\と
輝
(
かゞや
)
いて
居
(
を
)
る
東
(
ひがし
)
の
方
(
ほう
)
の、
赤裸
(
あかはだか
)
の
山
(
やま
)
の
頂
(
いたゞき
)
を
斜
(
なゝめ
)
に
掠
(
かす
)
めて、
一個
(
いつこ
)
の
大輕氣球
(
だいけいききゆう
)
が
風
(
かぜ
)
のまに/\
此方
(
こなた
)
に
向
(
むか
)
つて
飛
(
と
)
んで
來
(
き
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
と
早口
(
はやくち
)
にやっているうちに、
舌
(
した
)
がもつれて、かんしゃくばかり
起
(
お
)
こってきました。その
間
(
ま
)
に
弟
(
おとうと
)
の
方
(
ほう
)
はどこかへ
逃
(
に
)
げて行ってしまいました。
長い名
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「お前が、そういう
心掛
(
こころがけ
)
で買うのなら、時々は買ってもいい。お
父様
(
とうさま
)
は、お好きな
方
(
ほう
)
なのだから。」と、お
母
(
っか
)
さんは言いました。
納豆合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「そんな
事
(
こと
)
はない。」
私
(
わたし
)
は
笑
(
わら
)
ひながら
否定
(
ひてい
)
した。すると
又
(
また
)
S、H
氏
(
し
)
が
訂正
(
ていせい
)
でもするやうに、「いや、
私
(
わたし
)
の
方
(
ほう
)
が……。」と
答
(
こた
)
へた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「でもおつけしたことは実際なんですもの、お目にかかれてとても嬉しゅうございますわ、歯の
方
(
ほう
)
、お治りになったんですか。」
蜜のあわれ
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
では、お嬢さん、御免を蒙って、わたしどもの
方
(
ほう
)
のあるお得意さまの身の上話をあなたにお話申し上げることにいたしましょう。
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
「さうだな。」とジヨオジ陛下はにこ/\笑つて「ルウズヴエルト氏はなか/\偉い
方
(
かた
)
だよ。まあ天才とでも言ふ
方
(
ほう
)
だらうて。」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
諭吉は母の病気に付き
是非
(
ぜひ
)
帰国と
云
(
い
)
うからその意に任せて
還
(
かえ
)
すが、修業勉強中の事ゆえ再遊の出来るようその
方
(
ほう
)
にて
取計
(
とりはか
)
らえと云う文句。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「お
前
(
まえ
)
さんより、
女
(
おんな
)
だもの。あたしの
方
(
ほう
)
が、どんなにいやだか
知
(
し
)
れやしない。——
昔
(
むかし
)
ッから、
公事
(
くじ
)
かけ
合
(
あい
)
は、みんな
男
(
おとこ
)
のつとめなんだよ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
さうして
學者
(
がくしや
)
も
文學者
(
ぶんがくしや
)
も、かならずしも
上流社會
(
じようりうしやかい
)
の
人々
(
ひと/″\
)
ばかりでなく、かへって
低
(
ひく
)
い
位置
(
いち
)
の
人
(
ひと
)
の
方
(
ほう
)
に
中心
(
ちゆうしん
)
が
移
(
うつ
)
つて
來
(
く
)
るようになりました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「これ、その
方
(
ほう
)
は根ッからの長屋住まいではないナ。ただいまの
其方
(
そち
)
の言動、曰くある者と見た。何者の変身か、その方こそ名を名乗れ」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
誰
(
だれ
)
もお礼をいうのを
忘
(
わす
)
れるほどそれに
馴
(
な
)
れきっていた。彼の
方
(
ほう
)
では、
贈物
(
おくりもの
)
をすることがうれしくて、それだけでもう
満足
(
まんぞく
)
してるらしかった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
歌
(
うた
)
ってしまうと、
鳥
(
とり
)
はまた
飛
(
と
)
んで
行
(
ゆ
)
きました。
右
(
みぎ
)
の
趾
(
あし
)
には
鎖
(
くさり
)
を
持
(
も
)
ち、
左
(
ひだり
)
の
爪
(
つめ
)
に
靴
(
くつ
)
を
持
(
も
)
って、
水車小舎
(
すいしゃごや
)
の
方
(
ほう
)
へ
飛
(
と
)
んで
行
(
ゆ
)
きました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
御客様にそんな無仕付な
方
(
ほう
)
があるものか以後はたしなむが善かろうと極めつけられた。それから従順なるペンは決して我輩に口をきかない。
漱石氏と私
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
と
老人
(
ろうじん
)
はいいわけをしてあやまりました。そして、
仔牛
(
こうし
)
はあずかっておくことにして、
下男
(
げなん
)
に
物置
(
ものおき
)
の
方
(
ほう
)
へつれていかせました。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
そうして下さりゃ、どっちでもお好きな
方
(
ほう
)
にしてあげますぜ。宝を積み込みせえすりゃ、わっしらと一緒に船に乗んなさるか。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
私
(
わたし
)
は、
女
(
おんな
)
より
金魚
(
きんぎょ
)
の
方
(
ほう
)
が
美
(
うつく
)
しいと
思
(
おも
)
うんですよ。あなたは
庭
(
にわ
)
で
老人
(
ろうじん
)
と
立話
(
たちばな
)
しをしたつていいましたね。その
時
(
とき
)
金魚
(
きんぎょ
)
は、どんな
恰好
(
かっこう
)
してました?
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
初期微動
(
しよきびどう
)
は
主要動
(
しゆようどう
)
に
比較
(
ひかく
)
して
大
(
だい
)
なる
速
(
はや
)
さを
持
(
も
)
つてゐるが、
然
(
しか
)
しながら
振動
(
しんどう
)
の
大
(
おほ
)
いさは、
反對
(
はんたい
)
に
主要動
(
しゆようどう
)
の
方
(
ほう
)
が
却
(
かへ
)
つて
大
(
だい
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
話をしてくれた人の友達に
某甲
(
なにがし
)
という男があった。その男は極めて普通人
型
(
がた
)
の出来の好い
方
(
ほう
)
で、晩学ではあったが大学も二年生まで漕ぎ付けた。
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
この町は、
子爵
(
ししゃく
)
の
方
(
ほう
)
の
前田家
(
まえだけ
)
の旧城下町であって、その頃の小学校は旧藩主のもとの屋敷をそのまま使ったものであった。
簪を挿した蛇
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「なに
貴女
(
あなた
)
それ
程
(
ほど
)
でも有りますまいで……
何
(
なん
)
でも
聞
(
き
)
いた
程
(
ほど
)
ではないものどす……そー御心配しやはると
御子
(
をこ
)
はんより
貴女
(
あなた
)
の
方
(
ほう
)
が御よはりどすえ」
夜汽車
(新字旧仮名)
/
尾崎放哉
(著)
「いや、しかし
恋歌
(
こいか
)
でないといたして見ますると、その死んだ人の
方
(
ほう
)
が、これは迷いであったかも知れんでございます。」
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
扨
(
さて
)
は香潮さんが最早来ているのかと思いまして、急いでその方へ足を向けますと、向うでも気が付いたと見えて、この
方
(
ほう
)
へ急いで来る様子です。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
「はあ、お
庇様
(
かげさま
)
で
大分
(
だいぶ
)
快
(
い
)
い
方
(
ほう
)
で……。何、大丈夫だとお医者も云って居ますが……。何しろ、一時は
胆
(
きも
)
を潰しましたよ。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
無論、この位なら
行
(
い
)
けると思われる
方
(
かた
)
もあるだろう。が、随分大食と言われる人でも、うんざりだ、と言って降参する
方
(
ほう
)
が多いんじゃなかろうか。
富士屋ホテル
(新字新仮名)
/
古川緑波
(著)
三四
日
(
か
)
どうもなかつたから
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
だとは
思
(
おも
)
つて
見
(
み
)
ても、
恁
(
か
)
う
凝然
(
ぢつ
)
として
居
(
ゐ
)
ると
遠
(
とほ
)
くの
方
(
ほう
)
へ
滅入
(
めい
)
つて
畢
(
しま
)
ふ
樣
(
やう
)
な
心持
(
こゝろもち
)
がして
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
勢
(
いきほひ
)
の
自然
(
しぜん
)
と言つては
堅過
(
かたす
)
ぎるが、
成程
(
なるほど
)
江戸時代
(
えどじだい
)
から
考
(
かんが
)
へて見ても、
湯屋
(
ゆや
)
と
与太郎
(
よたらう
)
とは
横町
(
よこちやう
)
の
方
(
ほう
)
が
語呂
(
ごろ
)
がいゝ。(十八日)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
「ドブーン!」水音の響いたのは、とり
方
(
かた
)
かそれともとられる
方
(
ほう
)
か、ともかく誰か河の中へ、飛び込んだに相違ない。
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
方
(
ほう
)
何町とも知れぬ広大な屋敷内、大きな泉水があって、船が
泛
(
うか
)
んで、その船の中に、結構な女が五六人、一人は歌い、一人は踊り、三人は鳴物を受持ち
銭形平次捕物控:088 不死の霊薬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それからあのハムステッド公園の方へ行らしったようですが、まもなく一人の
方
(
ほう
)
が引き返して来て『わしは紙包を忘れて行ったと思うが』と言うのです。
青玉の十字架
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
「あの赤酒は、孝平の兄の忠平が持薬にしていたものだ。前からロッジに置いてあって封蝋に日本薬局
方
(
ほう
)
の刻印がついていた……栓を抜いたのは誰だ?」
肌色の月
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
祖母が目をかけてやっていた、
母子
(
おやこ
)
二人
世帯
(
じょたい
)
の者が、祖母の
家
(
うち
)
の
塀外
(
へいそと
)
に住んでいた、その息子の
方
(
ほう
)
のことです。
人魂火
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
お
可愛想
(
かわいそう
)
なことをと
少
(
すこ
)
し
涙
(
なみだ
)
くんでお
作
(
さく
)
をかばふに、それは
貴孃
(
あなた
)
が
當人
(
たうにん
)
を
見
(
み
)
ぬゆゑ
可愛想
(
かわいさう
)
とも
思
(
おも
)
ふか
知
(
し
)
らねど、お
作
(
さく
)
よりは
我
(
わ
)
れの
方
(
ほう
)
を
憐
(
あは
)
れんでくれて
宜
(
い
)
い
筈
(
はづ
)
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「そういう
方
(
ほう
)
の気分も多少は出ていないことはないが」と、主人は答えてくれた、「そこをばかり主とした作ではないから、これはこれでいいのでしょう」
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
富士
(
ふじ
)
へ
登
(
のぼ
)
るには、
普通
(
ふつう
)
吉田口
(
よしだぐち
)
、
御殿場口
(
ごてんばぐち
)
、
大宮口
(
おほみやぐち
)
と
三
(
みつ
)
つの
登山道
(
とざんみち
)
がありますが、
森林帶
(
しんりんたい
)
を
見
(
み
)
ながら
登
(
のぼ
)
るには
吉田口
(
よしだぐち
)
か、
大宮口
(
おほみやぐち
)
を
選
(
えら
)
んだ
方
(
ほう
)
がいゝと
思
(
おも
)
ひます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
“方”の解説
方(ほう)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“方”を含む語句
彼方
此方
何方
先方
其方
地方
前方
行方
方法
遠方
四方
彼方此方
貴方
東方
大方
上方
一方
外方
片方
南方
...