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方
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ぱう
ふりがな文庫
“
方
(
ぱう
)” の例文
一
方
(
ぱう
)
貿易外
(
ぼうえきぐわい
)
の
受取超過額
(
うけとりてうくわがく
)
が
毎年
(
まいとし
)
一
億
(
おく
)
六七千
萬圓
(
まんゑん
)
あるから
大體
(
だいたい
)
に
於
(
おい
)
て
昨年
(
さくねん
)
の
海外支拂勘定
(
かいぐわいしはらひかんぢやう
)
は
受取勘定
(
うけとりかんぢやう
)
で
償
(
つぐな
)
ひ
得
(
う
)
ることとなつたのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
三
方
(
ぱう
)
は、
大巌
(
おほいは
)
夥
(
おびたゞ
)
しく
累
(
かさな
)
つて、
陰惨冥々
(
いんさんめい/\
)
たる
樹立
(
こだち
)
の
茂
(
しげみ
)
は、
根
(
ね
)
を
露呈
(
あらは
)
に、
石
(
いし
)
の
天井
(
てんじやう
)
を
蜿
(
うね
)
り
装
(
よそほ
)
ふ——こゝの
椅子
(
いす
)
は、
横倒
(
よこたふ
)
れの
朽木
(
くちき
)
であつた。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは一
方
(
ぱう
)
は
下
(
した
)
、一
方
(
ぱう
)
は
上
(
うへ
)
と一
枚
(
まい
)
毎
(
ごと
)
に
檢
(
しら
)
べてから、その
眞中
(
まんなか
)
へ
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ました、どうしたら
再
(
ふたゝ
)
び
出
(
で
)
られるだらうかと
怪
(
あや
)
しみながら。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
それで
彼
(
かれ
)
は
今
(
いま
)
さう
氣
(
き
)
がついて
見
(
み
)
ても
身體
(
からだ
)
の
養生
(
やうじやう
)
をしなくてはならぬといふことが一
方
(
ぱう
)
に
有
(
あ
)
るのでそれが
思
(
おも
)
ふ
程
(
ほど
)
にはいかなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
傍
(
そば
)
には
白
(
しろ
)
い
布
(
きれ
)
を
被
(
き
)
せた
讀經臺
(
どきやうだい
)
が
置
(
お
)
かれ、一
方
(
ぱう
)
には
大主教
(
だいしゆけう
)
の
額
(
がく
)
が
懸
(
か
)
けてある、
又
(
また
)
スウャトコルスキイ
修道院
(
しうだうゐん
)
の
額
(
がく
)
と、
枯
(
か
)
れた
花環
(
はなわ
)
とが
懸
(
か
)
けてある。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
ヌエは三
方
(
ぱう
)
の壁に書棚を掛けて、其れをクラシツクと現代
大家
(
たいか
)
の作と自分と同じ程の青年作家の物とに区別して居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
さうして
下男
(
げなん
)
には、
菱形
(
ひしがた
)
の四
角
(
かく
)
へ『
多
(
た
)
』の
字
(
じ
)
の
合印
(
あひじる
)
しの
附
(
つ
)
いた
法被
(
はつぴ
)
を
着
(
き
)
せてくれた。
兩掛
(
りやうが
)
けの一
方
(
ぱう
)
には
藥箱
(
くすりばこ
)
を
納
(
をさ
)
め、
他
(
た
)
の一
方
(
ぱう
)
には
土産物
(
みやげもの
)
が
入
(
はひ
)
つてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
それから
殘
(
のこ
)
りの
斷面貝層
(
だんめんかひそう
)
(一
丈餘
(
じやうよ
)
)三
方
(
ぱう
)
を
隈
(
くま
)
なく
見廻
(
みまは
)
つたが、
何處
(
どこ
)
に一
片
(
ぺん
)
の
土器破片
(
どきはへん
)
、
其他
(
そのた
)
を
見出
(
みいだ
)
さなかつた。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
支那
(
シナ
)
の
如
(
ごと
)
き
朝鮮
(
テウセン
)
の
如
(
ごと
)
きは
絶
(
た
)
えず
其
(
その
)
侵害
(
しんがい
)
を
蒙
(
かふむ
)
りつゝある、
此時
(
このとき
)
に
當
(
あた
)
つて、
東洋
(
とうやう
)
の
覇國
(
はこく
)
ともいふ
可
(
べ
)
き
我
(
わが
)
大日本帝國
(
だいにつぽんていこく
)
は
其
(
その
)
負
(
お
)
ふ
處
(
ところ
)
實
(
じつ
)
に
重
(
おも
)
く一
方
(
ぱう
)
東洋
(
とうやう
)
の
平和
(
へいわ
)
を
保
(
たも
)
たんが
爲
(
た
)
め
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
カピューレット
長者
(
ちゃうじゃ
)
を
先
(
さき
)
に、ヂュリエット
及
(
およ
)
び
同族
(
どうぞく
)
の
者
(
もの
)
多勢
(
おほぜい
)
一
方
(
ぱう
)
より
出
(
い
)
で、
他方
(
たはう
)
より
出
(
い
)
で
來
(
きた
)
る
賓客
(
ひんきゃく
)
の
男女
(
なんにょ
)
及
(
およ
)
びロミオ、マーキューシオー
等
(
ら
)
假裝者
(
かさうしゃ
)
の一
群
(
ぐん
)
を
迎
(
むか
)
ふる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
もて變更さするは如何なることぞ父母も父母なり和郎も和郎あまりと
云
(
いへ
)
ば餘りなる
壓制業
(
おしつけわざ
)
とや云
可
(
べ
)
けれ又一
方
(
ぱう
)
より云時はお光に
斯
(
かゝ
)
る病ありとも开は大道にて
轉覆
(
ひつくりかへ
)
り
泡
(
あわ
)
を
吹
(
ふき
)
たる所を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
成程
(
なるほど
)
太郎
(
たらう
)
に
別
(
わか
)
れて
顏
(
かほ
)
も
見
(
み
)
られぬ
樣
(
やう
)
にならば
此世
(
このよ
)
に
居
(
ゐ
)
たとて
甲斐
(
かひ
)
もないものを、
唯
(
たゞ
)
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
の
苦
(
く
)
をのがれたとて
何
(
ど
)
うなる
物
(
もの
)
で
御座
(
ござ
)
んせう、ほんに
私
(
わたし
)
さへ
死
(
し
)
んだ
氣
(
き
)
にならば三
方
(
ぱう
)
四
方
(
はう
)
波風
(
なみかぜ
)
たゝず
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
といつたきり、
外
(
そ
)
つ
方
(
ぱう
)
を向いたさうです。
山雀
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
八
方
(
ぱう
)
草
(
くさ
)
ばかりで、
遮
(
さへぎ
)
るものはないから、
自動車
(
じどうしや
)
は
波
(
なみ
)
を
立
(
た
)
てゝ
砂
(
すな
)
に
馳
(
は
)
しり、
小砂利
(
こじやり
)
は
面
(
おもて
)
を
打
(
う
)
つ
凄
(
すさま
)
じさで、
帽子
(
ぼうし
)
などは
被
(
かぶ
)
つて
居
(
を
)
られぬ。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
又
(
また
)
一
方
(
ぱう
)
から
考
(
かんが
)
へると
國民
(
こくみん
)
の一
致
(
ち
)
協力
(
けふりよく
)
が
經濟上
(
けいざいじやう
)
に
如何
(
いか
)
なる
結果
(
けつくわ
)
を
齎
(
もたら
)
すものであるかと
云
(
い
)
ふ一つの
經驗
(
けいけん
)
と
確信
(
かくしん
)
が
得
(
え
)
られたのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
然
(
しか
)
し
彼等
(
かれら
)
は一
方
(
ぱう
)
に
有
(
いう
)
して
居
(
ゐ
)
る
矛盾
(
むじゆん
)
した
羞耻
(
しうち
)
の
念
(
ねん
)
に
制
(
せい
)
せられて
燃
(
も
)
えるやうな
心情
(
しんじやう
)
から
竊
(
ひそか
)
に
果敢
(
はか
)
ない
目
(
め
)
の
光
(
ひかり
)
を
主
(
しゆ
)
として
夜
(
よ
)
に
向
(
むか
)
つて
注
(
そゝ
)
ぐのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
軈
(
やが
)
て
愛
(
あい
)
ちやんは
猶
(
な
)
ほ
其兩手
(
そのりやうて
)
に
菌
(
きのこ
)
の
缺片
(
かけ
)
を
持
(
も
)
つてゐたのに
氣
(
き
)
がついて、
怕
(
おそ
)
る/\
再
(
ふたゝ
)
びそれを
食
(
た
)
べ
初
(
はじ
)
めました、
初
(
じ
)
めは一
方
(
ぱう
)
を、それから
他
(
ほか
)
の
方
(
はう
)
を
交
(
かは
)
る/″\
舐
(
な
)
めて
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
僕
一人
(
ひとり
)
先
(
ま
)
づ目覚めて
船甲板
(
ボウトデツキ
)
を徘徊して居ると、水平線上の
曙紅
(
しよこう
)
は乾いた
朱色
(
しゆしよく
)
を染め、
他
(
た
)
の三
方
(
ぱう
)
には
薄墨
(
うすずみ
)
色を重ねた幾層の
横雲
(
よこぐも
)
の上に早くも
橙色
(
オランジユいろ
)
や
白金色
(
プラチナいろ
)
の雲の峰が肩を張り
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
貴方
(
あなた
)
は
如何
(
どう
)
したら
可
(
よ
)
からうと
有仰
(
おつしや
)
るが。
貴方
(
あなた
)
の
位置
(
ゐち
)
を
好
(
よ
)
くするのには、
此
(
こゝ
)
から
逃出
(
にげだ
)
す一
方
(
ぱう
)
です。
然
(
しか
)
し
其
(
そ
)
れは
殘念
(
ざんねん
)
ながら
無益
(
むえき
)
に
歸
(
き
)
するので、
貴方
(
あなた
)
は
到底
(
たうてい
)
捉
(
とら
)
へられずには
居
(
を
)
らんです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
其所
(
そこ
)
で
余
(
よ
)
は、一
方
(
ぱう
)
に
於
(
おい
)
ては、
新聞記者
(
しんぶんきしや
)
の
職務
(
しよくむ
)
を
以
(
もつ
)
て、一
方
(
ぱう
)
に
於
(
おい
)
ては、
太古遺跡研究會幹事
(
たいこゐせきけんきうくわいかんじ
)
の
本分
(
ほんぶん
)
を
以
(
もつ
)
て、
坪井博士監督
(
つぼゐはかせかんとく
)
の
下
(
もと
)
に
行
(
おこな
)
はれる
所謂
(
いはゆる
)
お
穴樣大發掘
(
あなさまだいはつくつ
)
の
參觀
(
さんくわん
)
に
出張
(
しゆつちやう
)
する
事
(
こと
)
とはなつた。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
まだ
縁
(
ゑん
)
づかぬ
妹
(
いもと
)
どもが
不憫
(
ふびん
)
、
姉
(
あね
)
が
良人
(
おつと
)
の
顏
(
かほ
)
にもかゝる、
此山村
(
このやまむら
)
は
代〻
(
だい/\
)
堅氣
(
かたぎ
)
一
方
(
ぱう
)
に
正直
(
しようじき
)
律義
(
りちぎ
)
を
眞向
(
まつかう
)
にして、
惡
(
わ
)
い
風説
(
うわさ
)
を
立
(
た
)
てられた
事
(
こと
)
も
無
(
な
)
き
筈
(
はづ
)
を、
天魔
(
てんま
)
の
生
(
うま
)
れがはりか
貴樣
(
きさま
)
といふ
惡者
(
わる
)
の
出來
(
でき
)
て
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
但馬守
(
たじまのかみ
)
は
先
(
ま
)
づ
與力
(
よりき
)
どもを
威
(
おど
)
かし
付
(
つ
)
けて
置
(
お
)
いて、それから
町家
(
ちやうか
)
の
上
(
うへ
)
に
眼
(
め
)
を
配
(
くば
)
つた。すると
其處
(
そこ
)
には、あらゆる
腐敗
(
ふはい
)
が、
鼻持
(
はなも
)
ちもならぬまでにどろ/\と、
膿汁
(
うみしる
)
のやうな
臭氣
(
しうき
)
を八
方
(
ぱう
)
に
流
(
なが
)
してゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
此時
(
このとき
)
モンタギュー
家
(
け
)
の
下人
(
げにん
)
、エブラハムとバルターザーとが一
方
(
ぱう
)
へ
出
(
で
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
するものも長庵の
宅
(
たく
)
の前は
忍
(
しの
)
んで通る樣になりければ
引
(
ひつ
)
かけ
上手
(
じやうず
)
の長庵も百
方
(
ぱう
)
術
(
じゆつ
)
盡
(
つ
)
き
爲
(
なす
)
事なく
困
(
こま
)
り果てぞ居たりける爰に又長庵が
故郷
(
こきやう
)
岩井村にては
親
(
おや
)
の作十も
病死
(
びやうし
)
し
弟
(
おとゝ
)
十兵衞の代と成けるが或時
近邊
(
きんぺん
)
より出火して
家屋
(
かをく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一
方
(
ぱう
)
が
小高
(
こだか
)
い
土手
(
どて
)
に
成
(
な
)
ると、いまゝで
吹
(
ふ
)
いて
居
(
ゐ
)
た
風
(
かぜ
)
が
留
(
や
)
むだ。
靄
(
もや
)
も
霞
(
かすみ
)
もないのに、
田畑
(
たはた
)
は一
面
(
めん
)
にぼうとして、
日中
(
ひなか
)
も
春
(
はる
)
の
夜
(
よ
)
の
朧
(
おぼろ
)
である。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さうして一
方
(
ぱう
)
には
全國
(
ぜんこく
)
に
此方針
(
このはうしん
)
を
實行
(
じつかう
)
せしむる
爲
(
ため
)
に、
有
(
あ
)
らゆる
手段
(
しゆだん
)
を
取
(
と
)
つたのであるが、
幸
(
さいはひ
)
にこのことは
國民
(
こくみん
)
に
歡迎
(
くわんげい
)
されて
能
(
よ
)
く
徹底
(
てつてい
)
したのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
異常
(
いじやう
)
な
勞働
(
らうどう
)
によつて
報酬
(
はうしう
)
を
得
(
え
)
ようとする一
方
(
ぱう
)
に一
錢
(
せん
)
と
雖
(
いへど
)
も
容易
(
ようい
)
に
其
(
そ
)
の
懷
(
ふところ
)
を
減
(
げん
)
じまいとのみ
心懸
(
こゝろが
)
けて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それから一
方
(
ぱう
)
の
小
(
せう
)
なる
横穴
(
よこあな
)
のシキからは、
人
(
ひと
)
の
大腿骨
(
だいたいこつ
)
と
指骨
(
しこつ
)
の一
小部分
(
せうぶぶん
)
とが
出
(
い
)
で、
直刀
(
ちよくたう
)
の
折片
(
せつべん
)
、
鍔
(
つば
)
(
鐵製
(
てつせい
)
、
寶珠形
(
ほうじゆがた
)
、
透
(
すか
)
し)
脛巾金
(
はゞき
)
、
及
(
およ
)
び
朱塗
(
しゆぬり
)
の
土器
(
どき
)
(
彌生式土器
(
やよひしきどき
)
に
類似
(
るゐじ
)
す)
等
(
とう
)
が
出
(
い
)
でた。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
『一
方
(
ぱう
)
へばかり、もッと
高
(
たか
)
く、それから一
方
(
ぱう
)
は、ずッと
短
(
みじ
)
かくしてやらう』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
突當
(
つきあた
)
りの
芥溜
(
ごみため
)
わきに九
尺
(
しやく
)
二
間
(
けん
)
の
上
(
あが
)
り
框
(
がまち
)
朽
(
く
)
ちて、
雨戸
(
あまど
)
はいつも
不用心
(
ぶようじん
)
のたてつけ、
流石
(
さすが
)
に一
方
(
ぱう
)
口
(
ぐち
)
にはあらで
山
(
やま
)
の
手
(
て
)
の
仕合
(
しやわせ
)
は三
尺
(
じやく
)
斗
(
ばかり
)
の
椽
(
ゑん
)
の
先
(
さき
)
に
草
(
くさ
)
ぼう/\の
空地面
(
あきぢめん
)
、それが
端
(
はじ
)
を
少
(
すこ
)
し
圍
(
かこ
)
つて
青紫蘇
(
あをぢそ
)
、ゑぞ
菊
(
ぎく
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
座敷の三
方
(
ぱう
)
は
硝子障子
(
がらすしやうじ
)
で、廊下がグルリと
𢌞
(
ま
)
はり
縁
(
えん
)
のやうになつてゐた。障子の外へ出て見ると、
中二階風
(
ちうにかいふう
)
に高く作られて、直ぐ下が稻田であると分つた。星明りにも見晴らしの
佳
(
よ
)
いことが知られた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
此時
(
このとき
)
、一
方
(
ぱう
)
へロレンス
法師
(
ほふし
)
が
提燈
(
ちゃうちん
)
、
鶴嘴
(
つるはし
)
、
鋤等
(
すきとう
)
を
携
(
たづさ
)
へて
出
(
い
)
で
來
(
きた
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
突然出た広場は
歩廊
(
ほらう
)
のある大きな層楼で三
方
(
ぱう
)
を囲まれ
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
一
方
(
ぱう
)
は、ひしや/\とした、
何処
(
どこ
)
までも
蘆原
(
あしはら
)
で、きよつ/\、きよつ/\、と
蘆
(
あし
)
一むらづゝ、
順
(
じゆん
)
に、ばら/\と、
又
(
また
)
飛々
(
とび/\
)
に、
行々子
(
ぎやう/\し
)
が
鳴
(
な
)
きしきつた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
これを
調
(
しら
)
べるには、
和田氏
(
わだし
)
が
卷尺
(
まきしやく
)
を
持
(
も
)
つ、
余
(
よ
)
が一
方
(
ぱう
)
に
其端
(
そのはし
)
を
持
(
も
)
ち、一
方
(
ぱう
)
に
燈器
(
とうき
)
を
持
(
も
)
つ。
大野氏
(
おほのし
)
が
一々
(
いち/\
)
圖
(
づ
)
を
取
(
と
)
るといふ
役目
(
やくめ
)
で、
然
(
さ
)
うして
居
(
ゐ
)
る
間
(
うち
)
に、
頭
(
あたま
)
と
尻
(
しり
)
と
衝突
(
しやうとつ
)
する。
足
(
あし
)
を
踏
(
ふ
)
む。
手
(
て
)
を
突
(
つ
)
く。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
停車場
(
ステーシヨン
)
の一
方
(
ぱう
)
の
端
(
はし
)
を
取
(
と
)
つて、
構内
(
こうない
)
の
出
(
で
)
はづれの
処
(
ところ
)
に、
火
(
ひ
)
の
番小屋
(
ばんごや
)
をからくりで
見
(
み
)
せるやうな
硝子窓
(
がらすまど
)
の
小店
(
こみせ
)
があつて、ふう/\
白
(
しろ
)
い
湯気
(
ゆげ
)
が
其
(
そ
)
の
窓
(
まど
)
へ
吹出
(
ふきだ
)
しては、
燈
(
ともしび
)
に
淡
(
うす
)
く
濃
(
こ
)
く
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
銘々
(
めい/\
)
勝手
(
かつて
)
に
分
(
わか
)
つた々々と
自分
(
じぶん
)
の
議論
(
ぎろん
)
に
都合
(
つがふ
)
の
好
(
い
)
い
方
(
はう
)
にのみ
眼
(
め
)
を
配
(
くば
)
つて、
毫
(
がう
)
も
學術的研究
(
がくじゆつてきけんきう
)
は
行
(
おこな
)
はれず、一
方
(
ぱう
)
は
後
(
あと
)
から
彌生式
(
やよひしき
)
が
混入
(
こんにふ
)
したと
云
(
い
)
ひ、一
方
(
ぱう
)
は、
否
(
いな
)
、
然
(
しか
)
らずと
云
(
い
)
ひ。
水掛論
(
みづかけろん
)
で
終
(
をは
)
つて
了
(
しま
)
つた。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
さあ、
那
(
あ
)
の
神様
(
かみさま
)
の
手
(
て
)
が
障
(
さは
)
れば
鉄砲玉
(
てツぱうだま
)
でも
通
(
とほ
)
るまいと、
蜘蛛
(
くも
)
の
巣
(
す
)
のやうに
評判
(
ひやうばん
)
が八
方
(
ぱう
)
へ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
又
(
また
)
暗碧
(
あんぺき
)
に
白布
(
しろぬの
)
を
織
(
お
)
つて
矢
(
や
)
を
射
(
ゐ
)
るやうに
里
(
さと
)
へ
出
(
で
)
るのぢやが、
其
(
その
)
巌
(
いは
)
にせかれた
方
(
はう
)
は六
尺
(
しやく
)
ばかり、
之
(
これ
)
は
川
(
かは
)
の一
巾
(
はゞ
)
を
裂
(
さ
)
いて
糸
(
いと
)
も
乱
(
みだ
)
れず、一
方
(
ぱう
)
は
巾
(
はゞ
)
が
狭
(
せま
)
い、三
尺
(
じやく
)
位
(
ぐらゐ
)
、この
下
(
した
)
には
雑多
(
ざツた
)
な
岩
(
いは
)
が
並
(
なら
)
ぶと
見
(
み
)
えて
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
手
(
て
)
が
障
(
さは
)
つた
所
(
ところ
)
だけは
刺
(
さ
)
しましても
痛
(
いた
)
みませぬ、
竹箒
(
たけばうき
)
で
引払
(
ひツぱた
)
いては八
方
(
ぱう
)
へ
散
(
ちらば
)
つて
体中
(
からだぢう
)
に
集
(
たか
)
られては
夫
(
それ
)
は
凌
(
しの
)
げませぬ
即死
(
そくし
)
でございますがと、
微笑
(
ほゝゑ
)
んで
控
(
ひか
)
へる
手
(
て
)
で
無理
(
むり
)
に
握
(
にぎ
)
つて
貰
(
もら
)
ひ、つか/\と
行
(
ゆ
)
くと
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“方”の解説
方(ほう)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“方”を含む語句
彼方
此方
何方
先方
其方
地方
前方
行方
方法
遠方
四方
彼方此方
貴方
東方
大方
上方
一方
外方
片方
南方
...