“しかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
刺客28.9%
四角23.7%
資格22.4%
芝鶴5.3%
四方2.6%
詞客2.6%
1.3%
仕懸1.3%
士格1.3%
始覚1.3%
指画1.3%
1.3%
死角1.3%
紫閣1.3%
視覚1.3%
視角1.3%
詩客1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
江戸ではたしかに田沼政権の倒壊した際にも、刺客しかくの佐野ぼうを世直し大明神とって、墓参りがにぎわったという話もある。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そして気をつけて見ると、そこらには、ひづめの二つある足跡あしあとのついたいわが、四角しかくに十ばかり、きれいに切り取られて番号ばんごうがつけられてありました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
平生へいぜいは一ぽんきりしてゐないけれども、二本帶ほんさしてある資格しかくつてゐて、與力よりき京武士みやこぶしあとまはらなくてもいいだけの地位ちゐになつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
芝鶴しかくの手代長吉と女房小梅との二役、頭巾を取つたり冠つたりするは御苦労なれど、小梅はどうしても女にならず。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
あるひはかの掘揚ほりあげ(雪をすてゝ山をなす所)の上に雪を以て四方しかくなるだうを作りたて、雪にて物をおくべきたなをもつくり
およそ月を観て興を惹くは、山におけるより水におけるをすぐれりとす。月東山を離るといふの句は詞客しかくの套語となれりといへども、実は水に近き楼台ろうだいの先づ清輝を看るを得るの多趣なるにかず。
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
大小濃薄のうはく乱雑に、なかばかきさしたのもあり、ゆがんだのもあり、震えたのもあり、やめたのもあるが、まるしかくさんかくばかり。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それからまるい顔にして、しかくい胴にしてさんかくに坐っている、今戸焼いまどやき姉様あねさんだと思えばそれでもうございます、はかま穿いた殿様だと思えばそれでもいでしょう。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
変心の暁はこれが口をききて必ず取立とりたてらるべしと汚き小判こばんかせに約束をかためけると、或書あるしょに見えしが、これ烏賊いかの墨で文字書き、かめ尿いばりを印肉に仕懸しかくるなどたくいだすよりすたれて
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そこへ、おそく酒宴しゅえんにまねかれた、菊池半助きくちはんすけ末席まっせきにすわった。隠密おんみつのものは、ろくは高いが士格しかくとしては下輩げはいなので、めったに、こういう席にしょうじられることはない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『起信論』のいわゆる本覚ほんがく始覚しかくの義は、ここに至りて了解すべし。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
彼が公文書の遒麗しゅうれい富贍ふうせんにして、しか指画しかく明晰めいせきなる、しこうしてその措置の尋常に非ざる、決してゆべからざるものありといえども、これを以て真個しんこの経世家カブールの手腕に比すれば
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
大小数百千こと/″\しかくをなしてけずりたてたるごとく(かならずかくをなす事下にべんず)なるもの幾千丈の山の上より一崩頽くづれおつる、そのひゞき百千のいかづちをなし大木ををり大石をたふす。
息はつめて死角しかくむかふ敵味方このるゐの中に敢て憎みし
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
郊外千里に霞む起伏の丘を四方よもに、古都の宮城は朝映あさばえ夕映えの色にかがやき、禁門の柳、官衙かんが紫閣しかく大路おおじ小路こうじ、さらに屋根の海をなす万戸の庶民街にいたるまで
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
植物のもつ美のうちで、最も鋭く私達の感覚に触れるものは、その植物の形態けいたいや色彩による視覚しかく的美であろう。それから嗅覚きゅうかく的美、味覚みかく的美といった順序ではないかと思う。
季節の植物帳 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
と、視角しかくをかえて働きに出たのである。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
又一異人いじんというべし。魔王のごとく、道人どうじんの如く、策士の如く、詩客しかくの如く、実に袁珙えんこう所謂いわゆる異僧なり。の詠ずるところの雑詩の一にいわ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)