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しかく
ふりがな文庫
“
刺客
(
しかく
)” の例文
その
後
(
のち
)
僕は君と
交
(
まじわ
)
っている間、君の
毒気
(
どくき
)
に
中
(
あ
)
てられて死んでいた心を振い起して高い
望
(
のぞみ
)
を
抱
(
いだ
)
いたのだが、そのお蔭で無慙な
刺客
(
しかく
)
の手にかかって
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
江戸ではたしかに田沼政権の倒壊した際にも、
刺客
(
しかく
)
の佐野
某
(
ぼう
)
を世直し大明神と
謂
(
い
)
って、墓参りが
賑
(
にぎ
)
わったという話もある。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
露八は、勤王党の若い武士が
刺客
(
しかく
)
の害に
遭
(
あ
)
ったという話を聞くと、すぐに弟の八十三郎を思ってひそかに
気遣
(
きづか
)
うのだった。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
頼朝が
逝去
(
せいきょ
)
するとともに、頼家が
家督
(
かとく
)
を相続したが、
朋党
(
ほうとう
)
の
軋轢
(
あつれき
)
に
禍
(
わざわ
)
いせられて、
僅
(
わずか
)
に五年にして廃せられ、
継
(
つ
)
いで伊豆の
修禅寺
(
しゅぜんじ
)
で
刺客
(
しかく
)
の手に
斃
(
たお
)
れた。
頼朝の最後
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
残る三人の卍組
刺客
(
しかく
)
たちにも、てまえがもう死んだごとくに装って、その凶刃から一生安楽にのがれるつもりでござりましたが、右門のだんなの
慧眼
(
けいがん
)
に
右門捕物帖:08 卍のいれずみ
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
▼ もっと見る
六七年
前
(
ぜん
)
の新聞の綴込みの中から「青年
刺客
(
しかく
)
」という大活字を添えた、私ソックリの大きな写真版を発見した時のAの驚ろきと喜びはドンナでしたろう。
キチガイ地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
その勢いの烈しさにさすがの
刺客
(
しかく
)
が、刀を取り返そうともせず、鞘までも落したままで
一目散
(
いちもくさん
)
に逃げてしまった。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
勿論、弱きを助けて強きを
挫
(
くじ
)
くという侠気も含まれているには相違ないが、その以外に
刺客
(
しかく
)
とか、忍びの者とか、剣客とかいうような意味が多量に含まれている。
女侠伝
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
西南戦争の
後
(
のち
)
程もなく、世の中は、
謀反人
(
むほんにん
)
だの、
刺客
(
しかく
)
だの、強盗だのと、
殺伐
(
さつばつ
)
残忍
(
ざんにん
)
の話ばかり、少しく
門構
(
もんがまえ
)
の大きい地位ある人の屋敷や、土蔵の
厳
(
いか
)
めしい商家の縁の下からは
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
康頼 重盛に秘して、
暗夜
(
あんや
)
に
刺客
(
しかく
)
を
忍
(
しの
)
び込ませましたか。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
覆面の
刺客
(
しかく
)
なる者がやたらに
跳梁
(
ちょうりょう
)
し出してきた。一、二をいえば、直義が院参の帰り道を襲撃され、直義は難もなかったが、随身のひとりが斬られた。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
オランダ公使から贈られた
短銃
(
たんづつ
)
も、愛用の
助広
(
すけひろ
)
もすぐと手の届く
座右
(
ざう
)
にあったが、取ろうとしなかった。
刺客
(
しかく
)
だったら、とうに覚悟がついているのである。
老中の眼鏡
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
おそらく
刺客
(
しかく
)
の
仕業
(
しわざ
)
であろうと、燭をとって室内を見廻ったが、別に何事もなかった。
中国怪奇小説集:15 池北偶談(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
と、常識的なうわさもあり、そうかと思うと、春日山城内で、
厠
(
かわや
)
にゆくところを、
刺客
(
しかく
)
のために殺された——などと
強
(
し
)
いて奇説を附会する者もあった。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その両国橋へさしかかったとき、察しの通り、やはり
刺客
(
しかく
)
が伏せてあったのです。
橋袂
(
はしたもと
)
のお制札場の横から、ちらりと黒い影が動いたかとみるまに、
銃
(
つつ
)
さきらしい短い棒がじりッとのぞきました。
旗本退屈男:11 第十一話 千代田城へ乗り込んだ退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
短い刃をうしろに
秘
(
かく
)
して、
陣幕
(
とばり
)
のすきから寝息をのぞく——。黒髪をうしろへ長く垂れた田舎娘の
刺客
(
しかく
)
だった。
篝火の女
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
五人は、
刺客
(
しかく
)
だった。
流行暗殺節
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
その弦之丞を狙い打つため、あとを追ってきた蜂須賀家の
刺客
(
しかく
)
天堂一角も、同時に江戸入りをするであろう。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わっと、逃げる役人を、両の手につかんで、江のうちへ叩き込み、さらにもう一名の
刺客
(
しかく
)
へ追ッついて
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「その眼だ。人の
生命
(
いのち
)
を狙っているその眼。察するところ、汝は
刺客
(
しかく
)
だ。父上のお命を
窺
(
うかが
)
いに来たな」
柳生月影抄
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
刺客
(
しかく
)
三人は、蒋門神の弟子だと分った。武松はその男を裸にさせた。そして自身の獄衣を脱ぎ、そっくり着がえて、男の持っていた大きな野太刀まで召上げてから
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは、人を殺せ、という
刺客
(
しかく
)
の役だったが、元成はこの一念で、出来ないことはないとおもった。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「何をしているのか天堂一角、
刺客
(
しかく
)
となってかれをつけて行きながら、いまだに
刺止
(
しと
)
めることができぬらしい。——それをみても、弦之丞と申すやつは、一癖あると見えまする」
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自身
刺客
(
しかく
)
として弦之丞をつけ廻るうちに、
関屋孫兵衛
(
せきやまごべえ
)
、
旅川周馬
(
たびかわしゅうま
)
という、ふたりの剣士にもすくなからぬ助力を得ている旨が追記してあり、関屋孫兵衛は、もと、御当家の原士の者ゆえ
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かれは後から身を狙っている
刺客
(
しかく
)
のあることを、とうに
覚
(
さと
)
っていたのである。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“刺客”の意味
《名詞》
刺 客(漢音:せきかく、せっかく 慣用音:しかく 誤読:しきゃく)
暗殺をする人。暗殺者。
(出典:Wiktionary)
“刺客”の解説
刺客(しかく、しきゃく、せっかく、せきかく)とは、暗殺をする者、もしくは犯罪組織で殺害を担当する者。単純に暗殺者と言われる場合もある。ヒットマン(en: Hitman)ともいう。
(出典:Wikipedia)
刺
常用漢字
中学
部首:⼑
8画
客
常用漢字
小3
部首:⼧
9画
“刺客”で始まる語句
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