“一目散”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちもくさん97.5%
いくもくさん2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その間に——悧巧りこうな例のお差控え連は事面倒と見て、道庵にこの場をなすりつけ、三人顔を見合わせると、一目散いちもくさんに逃げ出しました。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
三五郎と松吉はすぐに駈け出して行って、有無うむを云わせずに二人の日本人を取り押えた。ロイドはおどろいて一目散いちもくさんに逃げ去った。
半七捕物帳:40 異人の首 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
レミイは、向こうのほうを、川を目がけて、一目散いくもくさんに走っている。その駈けっぷりの早さときたら……相変わらず遅れる左の足が、道のほこりへ筋をつけ、踊り上がり、そして鍋のような音を立てている。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)