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零
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ぜろ
ふりがな文庫
“
零
(
ぜろ
)” の例文
細君といふのは三十五六歳の
顏容子
(
かほかたち
)
も先づ人並の方であらうが、至つて表情に乏しい、乏しいといふより殆んど
零
(
ぜろ
)
に近いほど
虚心
(
うつかり
)
した風をして居るのである。
一家
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
少しばかりの野菜は、懇意な農家に頼んで居ます。金になると云う上からは、恒春園は
零
(
ぜろ
)
です。毎年
堆肥
(
たいひ
)
温床用
(
おんしょうよう
)
の落葉を四円に売ります。四千坪の年収が金四円です。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
ああ、金言にもあるごとく、坐して喰えば、山のごとき紙幣の束も、いつかは
零
(
ぜろ
)
となるであろう。
ノンシャラン道中記:01 八人の小悪魔
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
面白い事と、悲しい事と、差引勘定
零
(
ぜろ
)
。此点に於て、何も思はん事となるのさ。一と二と三と加へて、一と二と三と引けば、差引勘定零。此処に於て、何も無い事となるのさ。
俺の記
(新字旧仮名)
/
尾崎放哉
(著)
出来れば差引勘定
零
(
ぜろ
)
にしておかうといふ、甚だ水臭い了簡だと云へないこともない
双面神
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
▼ もっと見る
注射をすると折角出てゐる菌を
又候
(
またぞろ
)
骨の中へ追ひ込んでしまふに過ぎんといふことを誰も気づかないんだ、結節を除くには注射など
零
(
ぜろ
)
だ、たはしでこするのが一番良い、こすり取つてしまふのだ
間木老人
(新字旧仮名)
/
北条民雄
(著)
みそ汁にしろ、沢庵にしろ、味という点から味わう時にそれは
零
(
ぜろ
)
であった。けれども、これがセーラーたちにはこの上もなくうまかった。彼らはよくそれほど多量に食べると思うほどむさぼり食った。
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
零
常用漢字
中学
部首:⾬
13画
“零”を含む語句
零落
零余子
零点
飄零
零敗
零砕
零細
断簡零墨
零陵
御零落
零下
零々落々
零露
凋零
零落果
零落末裔
零餘子
霜零而
飄零風泊
零羊
...