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挂
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か
ふりがな文庫
“
挂
(
か
)” の例文
御盃台は
柳箱
(
やないばこ
)
、松を著け、松に
鬚籠
(
ひげこ
)
を
挂
(
か
)
く。夜戌の半刻頃御退出にて、亥刻前施薬院を御立ち、伯元等と亥刻に旅宿へ帰る。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
その鬼神の楼閣一下して、墻壁となるかと思われしが、また
崛起
(
くっき
)
して楼閣を起し、二長瀑を
挂
(
か
)
く。右なるは三百尺、左なるは五百尺もやあらん。
層雲峡より大雪山へ
(新字新仮名)
/
大町桂月
(著)
たきもしめざる
蘭麝
(
らんじや
)
おのづから
薫
(
かを
)
りて、
其
(
そ
)
の
行
(
ゆ
)
くや
蛺蝶
(
けふてふ
)
相飛
(
あひと
)
べり。
蒲柳
(
ほりう
)
纖弱
(
せんじやく
)
、
羅綺
(
らき
)
にだも
勝
(
た
)
へ
難
(
がた
)
し。
麗娟
(
りけん
)
常
(
つね
)
に
身
(
み
)
の
何處
(
いづく
)
にも
瓔珞
(
やうらく
)
を
挂
(
か
)
くるを
好
(
この
)
まず。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
また遠望するのも宜しい。同じ人が、日は香爐(峯の名)を照して紫煙を生ず、遙に看る瀑布の長川を
挂
(
か
)
くるを、といつてゐるのは遠望の觀賞である。
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
その窓を
剰
(
あま
)
した南側の壁と向うの北側の壁とには、
殆
(
ほとん
)
ど軸の
挂
(
か
)
かつてゐなかつた事がない。
蔵沢
(
ざうたく
)
の
墨竹
(
ぼくちく
)
が
黄興
(
くわうこう
)
の「
文章千古事
(
ぶんしやうせんこのこと
)
」と挨拶をしてゐる事もある。
漱石山房の秋
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
身に
挂
(
か
)
けたるは、大抵襦袢一枚のみにて、唯だ稀に短き
中單
(
チヨキ
)
を襲ねたるが
雜
(
まじ
)
れり。「ラツツアロオネ」といふ賤民(
立坊
(
たちんばう
)
抔
(
など
)
の類)の
裸裎
(
らてい
)
なるが煖き
沙
(
すな
)
に身を埋めて午睡せるあり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
中央の卓の上に置いた
虎鬚菖蒲
(
はしょうぶ
)
の鉢がまず女の室らしい感じを与えた。そして、両側の柱には四幅の絵を
挂
(
か
)
けて、その中間になった処にも何かの神の像を画いた物を挂けてあった。
雷峯塔物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
『言はまくもゆゆし畏し
挂
(
か
)
けまくもあやに尊きこれの
皇神
(
すめがみ
)
』といふのもある。
愛国歌小観
(旧字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
その後
幾
(
いく
)
ばくならずして我輩は反対党のために敗北し、同志と共に袖を列ねて冠を
挂
(
か
)
けたのである。そこで野に下りたる我輩はまず政治の方面、即ち改進党の組織に力を用ゆることとなった。
東洋学人を懐う
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
本年十月三日枕山先生、昆渓翁、雪江、蘆洲、
柳圃
(
りゅうほ
)
、
董園
(
とうえん
)
ノ諸先輩及釈智仙、琴抱ノ二師ト同ジク有明楼ニ会シ
倶
(
とも
)
ニ絶筆ノ韻ヲ次ギ
鵞湖
(
がこ
)
画ク所ノ肖像一幅ヲ壁間ニ
挂
(
か
)
ケ酒肉ヲ供ヘテ
奠儀
(
てんぎ
)
ヲ行フ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「此牛肉屋もなか/\立派だ。額も油繪を
挂
(
か
)
けてゐるね」
続俳諧師:――文太郎の死――
(旧字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
貫一は彼等の騒ぐを尻目に
挂
(
か
)
けて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
挂
(
か
)
かる者あり
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
室
(
しつ
)
に、
玉鳳
(
ぎよくほう
)
は
鈴
(
すゞ
)
を
啣
(
ふく
)
み、
金龍
(
きんりう
)
は
香
(
かう
)
を
吐
(
は
)
けり。
窓
(
まど
)
に
挂
(
か
)
くるもの
列錢
(
れつせん
)
の
青瑣
(
せいさ
)
なり。
素
(
しろき
)
柰
(
からなし
)
、
朱
(
あかき
)
李
(
すもゝ
)
、
枝
(
えだ
)
撓
(
たわゝ
)
にして
簷
(
のき
)
に
入
(
い
)
り、
妓妾
(
ぎせふ
)
白碧
(
はくへき
)
、
花
(
はな
)
を
飾
(
かざ
)
つて
樓上
(
ろうじやう
)
に
坐
(
ざ
)
す。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その窓を
剰
(
あま
)
した南側の壁と向うの北側の壁とには、
殆
(
ほとん
)
ど軸の
挂
(
か
)
かつてゐなかつた事がない。
蔵沢
(
ざうたく
)
の
墨竹
(
ぼくちく
)
が
黄興
(
くわうこう
)
の「
文章千古事
(
ぶんしやうせんこのこと
)
」と
挨拶
(
あいさつ
)
をしてゐる事もある。
東京小品
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
銅版畫を
挂
(
か
)
けつらねたる技藝品鋪の前には、人あまた立てり。その衣にまつはれて錢を得んとするは、
乞兒
(
かたゐ
)
の群なり。されば車の間を馳せぬくることを厭ひては、こゝを行くべくもあらず。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
泣入る宮を尻目に
挂
(
か
)
けて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
西側の壁には
安井曽太郎
(
やすゐそうたらう
)
の油絵の風景画が、東側の壁には
斎藤与里
(
さいとうより
)
氏の油絵の
艸花
(
くさばな
)
が、さうして又北側の壁には
明月禅師
(
めいげつぜんじ
)
の
無絃琴
(
むげんきん
)
と云ふ
艸書
(
さうしよ
)
の
横物
(
よこもの
)
が、いづれも
額
(
がく
)
になつて
挂
(
か
)
かつてゐる。
漱石山房の秋
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
裏の木戸口を
隔
(
へだて
)
にて、庭続の隣家の殿、かつて政事をも預りしが行年ここに五十六、我
老
(
おい
)
たりと
冠
(
かん
)
を
挂
(
か
)
けて幕の
裡
(
うち
)
に
潜
(
ひそ
)
みたまえど、時々黒頭巾出没して、国五郎という身で人形を使わせらる。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
西側の壁には
安井曾太郎
(
やすゐそうたらう
)
氏の油絵の風景画が、東側の壁には
斎藤与里
(
さいとうより
)
氏の油絵の
艸花
(
くさばな
)
が、さうして又北側の壁には
明月禅師
(
めいげつぜんじ
)
の
無絃琴
(
むげんきん
)
と云ふ
艸書
(
さうしよ
)
の
横物
(
よこもの
)
が、いづれも額になつて
挂
(
か
)
かつてゐる。
東京小品
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
挂
漢検1級
部首:⼿
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小挂
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挂畏
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