“横物”の読み方と例文
読み方割合
よこもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お兄様がまだ若くて、陸軍へ出られて間もない明治十五年頃でしたろうか、千住の家で書斎にお使いの北向の置床おきどこに、横物よこものの小さいふくを懸けて眺めておられました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
何だか細かい線でいてある横物よこもので、打見たところはモヤモヤと煙っているようなばかりだ。あかや緑や青や種〻いろいろ彩色さいしきが使ってあるようだが、図が何だとはサッパリ読めない。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
……これから案内あんないしたがつて十二でふばかり書院しよゐんらしいところとほる、次は八でふのやうで正面しやうめんとこには探幽たんにゆう横物よこものかゝり、古銅こどう花瓶くわびんに花がしてあり、煎茶せんちや器械きかいから、莨盆たばこぼんから火鉢ひばちまで
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)