“刮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かっ20.8%
16.7%
みは12.5%
12.5%
みひら8.3%
えぐ8.3%
ひら8.3%
くわっ4.2%
くわつ4.2%
こじ4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かっと一瞬眼をみひらき、手をもすこし挙げて、日本男児万歳をさけぶと、同時に寝床から下へその腕をだらんと垂れてしまったのだそうである。
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼のおおきい真赤な顔は、何処どこにもいつわりの影がないように、真面目に緊張していた。彼は大きい眼をきながら、瑠璃子の顔を、じっと見詰めていた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
静子は、夫が免れた危険を想像するけで、可なり激しい感動に襲はれたと見え、目をみはつたまゝ暫らくは物も云はなかつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
っと、きょのような眼で、信玄はにらみ下ろしている。実に長いここちのする間であった。——下野も黙然と信玄の顔を見ているらしかった。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その美しい眼を大きくみひらきながら、努めて何気なく云おうとしたが、その言葉には、何となく、あるこだわりがあるように思われた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
またお前たちが元気よく私に朝の挨拶あいさつをしてから、母上の写真の前に駈けて行って、「ママちゃん御機嫌ごきげんよう」と快活に叫ぶ瞬間ほど、私の心の底までぐざとえぐり通す瞬間はない。
小さき者へ (新字新仮名) / 有島武郎(著)
その美しい眼を大きくひらきながら、努めて何気なく云はうとしたが、その言葉には、何となく、あるこだはりがあるやうに思はれた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
謙信は、ややしばし、うす眼をとじて、聞いていたが、彼が、その苦衷を長々と述べ終ると、初めて、くわっと、まぶたをひらいた。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何故と言ふのに、そこには人目をくわつせずには置かないやうな美しい美しい光景が展げられてあつたからである。
旅から帰つて (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
力に任せてギューと無闇にこじりましたから、馬は其の儘悲しい声をあげて息は絶えました。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)