みは)” の例文
静子は、夫が免れた危険を想像するけで、可なり激しい感動に襲はれたと見え、目をみはつたまゝ暫らくは物も云はなかつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
静子は、夫が免れた危険を想像するけで、可なり激しい感動に襲われたと見え、目をみはったまゝしばらくは物も云わなかった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「気分が悪いなんて、ごまかしても駄目よ。さっき、見ちゃったもの。いいところを!」と、いわれて思わず、眼をみはって
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「先生のママさんが、ご病気なの?」と、腺病質で、勘のいい祥子までが、大きい眼をみはって、愛らしく新子に訊いた。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
その相手から、突然散歩に誘われたのであるから、彼女が駭きの目をみはったまゝ、わく/\する胸を抑えたまゝ、何とも返事が出来なかったのも、無理ではなかった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
美奈子は彼女自身の耳を疑つてゐるかのやうに、つぶらなる目をみはつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
美奈子は彼女自身の耳を疑っているかのように、つぶらなる目をみはった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「お金って、何だろう。」と、母は、けげんそうに、目をみはった。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
美奈子は、当惑の目をみはつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)