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家
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か
ふりがな文庫
“
家
(
か
)” の例文
その
後
(
ご
)
、
私
(
わたし
)
の一
家
(
か
)
も
貧乏
(
びんぼう
)
をして、
私
(
わたし
)
は、
興行師
(
こうぎょうし
)
に
売
(
う
)
られましたが、
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
の
不幸
(
ふこう
)
を
思
(
おも
)
うにつけて、おつたがかわいそうになります。
二人の軽業師
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
平家琵琶
(
へいけびわ
)
から分れて
咄
(
はな
)
し
家
(
か
)
が立ち、『
太平記
(
たいへいき
)
』や『
明徳記
(
めいとくき
)
』や『
大内義弘退治記
(
おおうちよしひろたいじき
)
』(応永記)のような講釈軍記の台本が書かれている。
中世の文学伝統
(新字新仮名)
/
風巻景次郎
(著)
こちらのいびき
家
(
か
)
は、然し、相變らずうなされてゐると同時に、からだの筋肉が痙攣を引き起す前のやうにびく/\動いてゐる。
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
要
(
えう
)
するに娘が
内職
(
ないしよく
)
するは親に関することなく妻が
内職
(
ないしよく
)
は夫に
関
(
くわん
)
することなし、一
家
(
か
)
の
経営上
(
けいえいじやう
)
全くこれは
別口
(
べつくち
)
のお話とも申すべきものに
候
(
そろ
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
かくて
水車
(
すいしゃ
)
はますますぶじに
回転
(
かいてん
)
しいくうち、
意外
(
いがい
)
な
滑稽劇
(
こっけいげき
)
が一
家
(
か
)
を笑わせ、
石塊
(
せっかい
)
のごとき花前も
漸次
(
ぜんじ
)
にこの家になずんでくる。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
土地に縁のある
丈
(
だ
)
けリユウバンスとヷン・ダイクの作を多く
蔵
(
をさ
)
めて居るが、
巴里
(
パリイ
)
や
倫敦
(
ロンドン
)
で見受ける様な二
家
(
か
)
の傑作は見当らない。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
あたらずとも六分
利付
(
りつき
)
で
損
(
そん
)
なしといふやうな
事
(
こと
)
が、可
成
(
な
)
り空
頼
(
たの
)
めな
事
(
こと
)
ながら、一
面
(
めん
)
空
想
(
さう
)
家
(
か
)
の青木さんの
氕持
(
きもち
)
を
強
(
つよ
)
く
刺
(
し
)
げきした。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
何の
惜
(
お
)
し
気
(
げ
)
もなく七堂
伽藍
(
がらん
)
の善美や九百余坊の繁昌
仏国
(
ぶっこく
)
をすてて、北へ北へ、たましいの
住
(
す
)
み
家
(
か
)
を求めて、孤影を旅の風にまかせて歩いた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
余
(
よ
)
の一
家
(
か
)
は
悉
(
こと/″\
)
く
涙含
(
なみだぐ
)
んだ。
此
(
この
)
優
(
やさ
)
しい
少女
(
せうぢよ
)
。
境遇
(
きやうぐう
)
が
變
(
かは
)
つて
居
(
ゐ
)
たのと、
天候
(
てんかう
)
が
曇
(
くも
)
り
勝
(
がち
)
なのとで、一
層
(
そう
)
我々
(
われ/\
)
は
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
の
優
(
やさ
)
しさが
感
(
かん
)
じられたのであらう。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
あらゆる
美
(
び
)
の種類に接触して、其たび
毎
(
ごと
)
に、甲から乙に気を移し、乙から丙に心を
動
(
うご
)
かさぬものは、感受性に乏しい無鑑賞
家
(
か
)
であると断定した。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
(こゝで、私と
妻
(
つま
)
とが
同
(
おな
)
じやうに
疲
(
つか
)
れたといふことが、
私達
(
わたしたち
)
一
家
(
か
)
の間に、大きな
悲劇
(
ひげき
)
をもたらした
原因
(
げんいん
)
であつた。)——
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
それを聞いて王ヘロデはひどく心を
傷
(
いた
)
め、その赤ん坊に嫉妬を感じて殺そうと企て、博士たちに子供の在り
家
(
か
)
がわかったらすぐ立ち戻って知らせろと命じた。
処女の木とアブ・サルガ
(新字新仮名)
/
野上豊一郎
(著)
けれども
先生
(
せんせい
)
は
其家
(
そのいへ
)
を
圍
(
かこ
)
む
幾畝
(
いくせ
)
かの
空地
(
くうち
)
を
自
(
みづ
)
から
耕
(
たがや
)
して
菜園
(
さいゑん
)
とし
種々
(
しゆ/″\
)
の
野菜
(
やさい
)
を
植
(
う
)
ゑて
居
(
ゐ
)
ます。
又
(
また
)
五六羽
(
ごろつぱ
)
の
鷄
(
にはとり
)
を
飼
(
か
)
ふて、一
家
(
か
)
で
用
(
もち
)
ゆるだけの
卵
(
たまご
)
を
採
(
と
)
つて
居
(
ゐ
)
ます。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
かくも荒れはてた
棲
(
す
)
み
家
(
か
)
では、奥ぶかくなどにじっとしていると、その儘何かの物のけにでも引っ張り込まれていってしまいそうな気がされて、女は
怯
(
おび
)
え切り
曠野
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
殊に虎七の住み
家
(
か
)
はその露地の奥の奥で、四畳半
一間
(
ひとま
)
に型ばかりの台所が付いているだけである。そこへ
町方
(
まちかた
)
の手先がむかったのは明くる日の
午
(
ひる
)
ごろであった。
廿九日の牡丹餅
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
麺包
(
パン
)
と水とで生きていて、クリスマスが来ても、子供達に
樅
(
もみ
)
の枝に
蝋燭
(
ろうそく
)
を点して遣ることも出来ないような
木樵
(
きこ
)
りの
棲
(
す
)
み
家
(
か
)
にも、幸福の青い鳥は
籠
(
かご
)
の内にいる。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
そして其の
屍體
(
したい
)
が地の底に
納
(
おさ
)
まるか納まらぬに、お房の家は破産の
宣告
(
せんこく
)
を受けて一
家
(
か
)
離散
(
りさん
)
となツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
下宿へ帰って、意地悪そうなお
内儀
(
かみ
)
さんの眼を見るよりもましだと思って、不意に考えついて選んだこの
棲
(
す
)
み
家
(
か
)
も、とうてい長くは辛抱できないことがすぐにわかってきた。
動物園の一夜
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
記
(
しる
)
さんに去る×月×日午後十一時頃×県×郡×村
字
(
あざ
)
×所在×
寺
(
じ
)
の寺男×某(五〇)が同寺住職の
言
(
いい
)
つけにて附近のだん
家
(
か
)
へ
使
(
つかい
)
に行き帰途同寺けい
内
(
だい
)
の墓地を通過せる
折柄
(
おりから
)
雲間を
百面相役者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一
體
(
たい
)
多數
(
たすう
)
の
人
(
ひと
)
が
集
(
あつま
)
つて一
家
(
か
)
を
組織
(
そしき
)
すれば
自然
(
しぜん
)
の
勢
(
いきほひ
)
として
多數人
(
たすうじん
)
の
便宜
(
べんぎ
)
といふ
事
(
こと
)
を
心掛
(
こゝろがけ
)
ねばなりません、
多數
(
たすう
)
に
都合
(
つがふ
)
の
宜
(
よろ
)
しいとやうにといふのが
畢竟
(
ひつきやう
)
規則
(
きそく
)
の
精神目的
(
せいしんもくてき
)
でありませう。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
家にはたびたび狐狸妖怪
棲
(
す
)
み
家
(
か
)
をなせしといへども、幸にして産を破るに至ざりしは何たる果報ぞと、今になりては妖婦の魔力よりも僕が身の安泰かへつて不思議とやいふべき。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
さりとは
無作法
(
ぶさはう
)
な
置
(
おき
)
つぎといふが
有
(
あ
)
る
物
(
もの
)
か、
夫
(
そ
)
れは
小笠原
(
をがさはら
)
か、
何流
(
なにりう
)
ぞといふに、お
力流
(
りきりう
)
とて
菊
(
きく
)
の
井
(
ゐ
)
一
家
(
か
)
の
左法
(
さはう
)
、
疊
(
たゝみ
)
に
酒
(
さけ
)
のまする
流氣
(
りうぎ
)
もあれば、
大平
(
おほびら
)
の
蓋
(
ふた
)
であほらする
流氣
(
りうぎ
)
もあり
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
偶然
(
ぐうぜん
)
に
起
(
おこ
)
つた
彼
(
かれ
)
の
破廉耻
(
はれんち
)
な
行爲
(
かうゐ
)
が
俄
(
にはか
)
に
村落
(
むら
)
の
耳目
(
じもく
)
を
聳動
(
しようどう
)
しても、
兎
(
と
)
にも
角
(
かく
)
にも一
家
(
か
)
を
處理
(
しより
)
して
行
(
ゆ
)
かねばならぬ
凡
(
すべ
)
ての
者
(
もの
)
は、
彼等
(
かれら
)
に
共通
(
きようつう
)
な
聞
(
き
)
きたがり
知
(
し
)
りたがる
性情
(
せいじやう
)
に
驅
(
か
)
られつゝも
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
長崎遊学中の逸事
鄙事多能
(
ひじたのう
)
は私の
独得
(
どくとく
)
、長崎に居る
間
(
あいだ
)
は山本先生の家に
食客生
(
しょっかくせい
)
と
為
(
な
)
り、
無暗
(
むやみ
)
に勉強して蘭学も
漸
(
ようや
)
く方角の分るようになるその片手に、有らん限り先生
家
(
か
)
の家事を勤めて
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
貴方、ここには、——この城下で、上手名人と言われた
近常
(
ちかつね
)
さんという……評判の、いずれ、そんな人だから貧乏も評判の、何ですかね、何とか
家
(
か
)
とか云ったけれど私にはよく分らない。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
第一
(
だいゝち
)
に
建築
(
けんちく
)
は、
古墳
(
こふん
)
の
石室
(
せきしつ
)
なども
一種
(
いつしゆ
)
の
建築
(
けんちく
)
ではありますが、
人間
(
にんげん
)
の
住
(
す
)
み
家
(
か
)
などの
類
(
るい
)
はどういふふうなものであつたかといふと、
前
(
まへ
)
にも
申
(
まを
)
したとほり、
屋根
(
やね
)
は
草葺
(
くさぶ
)
き、
茅葺
(
かやぶ
)
きあるひはまた
板葺
(
いたぶ
)
き
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
ひまわりの
花
(
はな
)
が、
日
(
ひ
)
に
向
(
む
)
かって、
頭
(
あたま
)
をうつすのを
見
(
み
)
ると、二
番
(
ばん
)
めの
娘
(
むすめ
)
が
故郷
(
ふるさと
)
を
恋
(
こい
)
しがっているのだと、一
家
(
か
)
のものは
悲
(
かな
)
しく
思
(
おも
)
いました。
二番めの娘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
だが人間はついに、われからその
棲
(
す
)
み
家
(
か
)
を
業
(
ごう
)
の
窯
(
かま
)
として、自分も他人も、煮え立つ
釜中
(
ふちゅう
)
の
豆
(
まめ
)
としてしまった。——天下騒然
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
次に
本場
(
ほんば
)
の
寄席
(
よせ
)
へ
連
(
つ
)
れて行つてやると云つて、又細い横町へ這入つて、
木原店
(
きはらだな
)
と云ふ
寄席
(
よせ
)
へ
上
(
あ
)
がつた。
此所
(
こゝ
)
で小さんといふ話し
家
(
か
)
を聞いた。十時過ぎ通りへ出た与次郎は、又
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
とりわけ空
想
(
さう
)
家
(
か
)
で
何
(
なに
)
かの
趣味道楽
(
しゆみだうらく
)
なしには生きられない青木さんにとつては、ただ金に
追
(
お
)
はれてばかりゐるやうな、あくせくした日々の
生活
(
せいくわつ
)
がむしろのろはしいくらゐだつた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
そういう折にはいつも
観音
(
かんのん
)
様とその裏の六地蔵様とにお
詣
(
まい
)
りするだけで、帰りには大抵
並木町
(
なみきちょう
)
にある母方のおばさん(
其処
(
そこ
)
のおじさんはきん朝さんという
噺
(
はな
)
し
家
(
か
)
だった。……)
幼年時代
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
甚之助
(
じんのすけ
)
とて
香山家
(
かやまけ
)
の
次男
(
じなん
)
、すゑなりに
咲
(
さ
)
く
花
(
はな
)
いとヾ
大輪
(
おほりん
)
にて、
九
(
こヽの
)
つなれども
權勢
(
いきほひ
)
一
家
(
か
)
を
凌
(
しの
)
ぎ、
腕白
(
わんぱく
)
さ
限
(
かぎ
)
りなく、
分別顏
(
ふんべつがほ
)
の
家扶
(
かふ
)
にさへ
手
(
て
)
に
合
(
あ
)
はず、
佛國
(
ふつこく
)
に
留學
(
りうがく
)
の
兄上
(
あにうへ
)
御歸朝
(
ごきてう
)
までは
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
また隅田川
鰻
(
うなぎ
)
かきの図等いづれも
前
(
ぜん
)
二
家
(
か
)
の有せざる江戸
気質
(
かたぎ
)
の他の一面を想像し得べし。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
技師もここで花前の花前たることを聞き、おおいにきまりわるくなって、むつかしい顔のしまつに
究
(
きゅう
)
したまま
逃
(
に
)
げ
去
(
さ
)
った。夜、主人が帰ってから一
家
(
か
)
くずるるばかり大笑いをやった。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
二三
日
(
にち
)
の
間
(
あひだ
)
は
片口
(
かたくち
)
や
摺鉢
(
すりばち
)
に
入
(
い
)
れた
葬式
(
さうしき
)
の
時
(
とき
)
の
残物
(
ざんぶつ
)
を
喰
(
た
)
べて一
家
(
か
)
は
只
(
たゞ
)
ばんやりとして
暮
(
くら
)
した。
雨戸
(
あまど
)
はいつものやうに
引
(
ひ
)
いた
儘
(
まゝ
)
で
陰氣
(
いんき
)
であつた。
卯平
(
うへい
)
を
加
(
くは
)
へて四
人
(
にん
)
はお
互
(
たがひ
)
が
只
(
たゞ
)
冷
(
ひやゝ
)
かであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
塾長になっても
相替
(
あいかわ
)
らず元の貧書生なれども、その時の私の身の上は、故郷に在る母と姪と二人は藩から
貰
(
もら
)
う少々ばかりの
家禄
(
かろく
)
で暮して居る、私は塾長になってから
表向
(
おもてむき
)
に先生
家
(
か
)
の
賄
(
まかない
)
を受けて
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
大殿
(
おおとの
)
にはそれを聞こしめされて、この古屋敷は
変化
(
へんげ
)
の住み
家
(
か
)
とみゆるぞ、とく狩り出せよとの下知にまかせて、われわれ一同が
松明
(
たいまつ
)
振り照らして、床下から庭の
隅
(
すみ
)
ずみまで隈なくあさり尽くしたが
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
色の浅黒い
空脛
(
からすね
)
を
端折
(
はしょ
)
って——途中から降られたのだから仕方がない——好みではないが、
薩摩下駄
(
さつまげた
)
をびしゃびしゃと
引摺
(
ひきず
)
って、番傘の
雫
(
しずく
)
を、
剥身屋
(
むきみや
)
の親仁にあやまった処は、まったく、「
家
(
か
)
。」や
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
伸一先生
(
しんいちせんせい
)
は
給料
(
きふれう
)
を
月
(
つき
)
十八
圓
(
ゑん
)
しか
受取
(
うけと
)
りません、それで
老母
(
らうぼ
)
と
妻子
(
さいし
)
、一
家
(
か
)
六
人
(
にん
)
の
家族
(
かぞく
)
を
養
(
やしな
)
ふて
居
(
ゐ
)
るのです。
家産
(
かさん
)
といふは
家屋敷
(
いへやしき
)
ばかり、これを
池上權藏
(
いけがみごんざう
)
の
資産
(
しさん
)
と
比
(
くら
)
べて
見
(
み
)
ると
百分一
(
ひやくぶんのいち
)
にも
當
(
あた
)
らないのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
しかし、一
家
(
か
)
の
都合
(
つごう
)
では、どうすることもできません。いよいよ
真吉
(
しんきち
)
の
出発
(
しゅっぱつ
)
の
日
(
ひ
)
がやってきました。お
母
(
かあ
)
さんは、
泣
(
な
)
き
顔
(
がお
)
を
見
(
み
)
せてはいけないと
思
(
おも
)
って
真吉とお母さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「めっそうもない。たとえお沙汰をいただいても、今は住み
家
(
か
)
も秘めて、身のおき場もない私です。それゆえ自分からこうお訪ねして来たわけでございまする」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いまだに
娘
(
むすめ
)
の
心
(
こゝろ
)
が
失
(
う
)
せで、
金齒
(
きんば
)
入
(
い
)
れたる
口元
(
くちもと
)
に
何
(
ど
)
う
爲
(
せ
)
い、
彼
(
か
)
う
爲
(
せ
)
い、
子細
(
しさい
)
らしく
數多
(
あまた
)
の
奴婢
(
ひと
)
をも
使
(
つか
)
へども、
旦那
(
だんな
)
さま
進
(
すゝ
)
めて十
軒
(
けん
)
店
(
だな
)
に
人形
(
にんぎやう
)
を
買
(
か
)
ひに
行
(
ゆ
)
くなど、一
家
(
か
)
の
妻
(
つま
)
のやうには
無
(
な
)
く
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
兄
(
あに
)
が
一人
(
ひとり
)
あつたが
戦地
(
せんち
)
へ
送
(
おく
)
られると
間
(
ま
)
もなく
病気
(
びやうき
)
で
倒
(
たふ
)
れ、
父
(
ちゝ
)
は
空襲
(
くうしふ
)
の
時
(
とき
)
焼死
(
せうし
)
して一
家
(
か
)
全滅
(
ぜんめつ
)
した
始末
(
しまつ
)
に、
道子
(
みちこ
)
は
松戸
(
まつど
)
の
田舎
(
ゐなか
)
で
農業
(
のうげふ
)
をしてゐる
母親
(
はゝおや
)
の
実家
(
じつか
)
へ
母
(
はゝ
)
と
共
(
とも
)
につれられて
行
(
い
)
つたが
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
「まるで
噺
(
はな
)
し
家
(
か
)
の話を聞くようでござんすね」とは細君の批評であった。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その上に新書生が入門するとき先生
家
(
か
)
に
束脩
(
そくしゅう
)
を納めて同時に塾長へも
金
(
きん
)
貳朱
(
にしゅ
)
を[#「貳朱を」は底本では「※朱を」]
呈
(
てい
)
すと規則があるから、一箇月に入門生が三人あれば塾長には
一分
(
いちぶ
)
二朱の収入
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
その美人たちが、河上の、うぐい亭へお立寄り遊ばしたか、と聞いて、その方が、なお、お土産になりますのに、と言ったそうである。うぐい亭の存在を
云爾
(
しかいう
)
ために、両
家
(
か
)
の名を煩わしたに過ぎない。
古狢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
櫛
(
くし
)
の
事件
(
じけん
)
は
其
(
そ
)
れつ
切
(
きり
)
で
畢
(
をは
)
つた。
勘次
(
かんじ
)
は
何
(
なに
)
かにつけてはおつう/\と
懷
(
なつ
)
かしげに
喚
(
よ
)
んで一
家
(
か
)
は
人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
に
立
(
た
)
つ
程
(
ほど
)
極
(
きは
)
めて
睦
(
むつ
)
ましかつた。
然
(
しか
)
しかういふ
事件
(
じけん
)
は
村落
(
むら
)
の
凡
(
すべ
)
ての
口
(
くち
)
を
久
(
ひさ
)
しく
防
(
ふせ
)
ぐことは
出來
(
でき
)
なかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
奥
(
おく
)
さまは、この一
家
(
か
)
は、
子供
(
こども
)
がたくさんで、
平常
(
ふだん
)
から
困
(
こま
)
っているのをよく
知
(
し
)
っていました。これまでも、こんなことをいってきたのは、たびたびです。
奥さまと女乞食
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それは、貧しいものほど濃い骨肉愛だった。そのいたわり合いがあるばかりに、この細民
窟
(
くつ
)
は、餓鬼の住み
家
(
か
)
にならなかった。やはり人間のあたたかさを持っている。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それでもあなたは一
家
(
か
)
の
御主人
(
ごしゆじん
)
さまに
成
(
な
)
りて
釆配
(
さいはい
)
をおとりなさらずは
叶
(
かな
)
ふまじ、
今
(
いま
)
までのやうなお
樂
(
らく
)
の
御身分
(
ごみぶん
)
ではいらつしやらぬ
筈
(
はづ
)
と
押
(
おさ
)
へられて、されば
誠
(
まこと
)
に
大難
(
だいなん
)
に
逢
(
あ
)
ひたる
身
(
み
)
と
思
(
おぼ
)
しめせ。
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“家”を含む語句
此家
家内
家中
家人
大家
自家
家庭
主家
商家
実家
住家
家主
彼家
好事家
家族
何家
家屋
当家
我家
吾家
...