“大平”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおだいら28.6%
おほひら21.4%
だいへい14.3%
おおひら7.1%
おおでら7.1%
おほたひら7.1%
おほびら7.1%
たいへい7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蜿蜒えんえんとして小仏へ走る一線と、どこから来てどこへ行くともない小径こみちと、そこで十字形をなしている地蔵辻は、高尾と小仏との間の大平おおだいらです。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
大平おほひら(くわい。しひたけ。ゆづ)。汁(とうふ。ふのり)。茶くわし(せんべい)。引くわし(うんどん五わただし四十めたば。まんぢゆう七つただし一つに付四厘づつ)
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
両国の「大平だいへい」に売っている月耕げっこう年方としかた錦絵にしきえをはじめ、当時流行の石版画せきばんえの海はいずれも同じようにまっさおだった。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
恭順はその話を聞くと腹をかかえて笑い出した。江戸の人、斎藤彦麿は本居大平おおひら翁の教え子である、藤垣内ふじのかきつ社中の一人である、宣長翁とは時代が違うというのである。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
葭原、大平おおでらを過ぎて、二股から一里許りの沼池に着く。元来沮洳しょじょの地で、水芭蕉や座禅草など生えていたが、今は道が少し上の方へつけ替えられた。
白馬岳 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
電車が馬返まで通じたので、大平おほたひらまで上つて行く嶮しい舊道は、今は都會の人達に取つて丁度好い山路になつた。かれ等ははだぬぎになつたり、尻端折りをしたりして面白がつて登る。
日光 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
さりとは無作法ぶさはうおきつぎといふがものか、れは小笠原をがさはらか、何流なにりうぞといふに、お力流りきりうとてきく左法さはうたゝみさけのまする流氣りうぎもあれば、大平おほびらふたであほらする流氣りうぎもあり
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「丸の内の大平たいへいビルまで」
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)