“袒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
30.8%
23.1%
かたぬ23.1%
はだ15.4%
はだぬぎ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「青年小説家の泰斗」たる「谷崎氏」が旧友のために一と肌いで金を作つてやつたと云ふ風に、私ばかりがひどく器量を上げてゐるのである。
青春物語:02 青春物語 (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
日本ヤマトの國の人とは思はれぬ。だが、自分のまだ知らぬこの國の男子ヲノコヾたちには、あゝ言ふ方もあるのか知らぬ。金色コンジキの鬣、金色の髮の豐かに垂れかゝる片肌は、白々といで美しい肩。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
衣服をかたぬぎながら、関羽はきずを病んでいる片臂かたひじを医師の手にまかせ、なお右手では碁盤に石を打っていた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
袴は普通のもので、めいめいの単衣ひとえものはだぬぎにして腰に垂れ、浅黄またはあかで染められた唐草模様の襦袢じゅばん(?)の上に、舞楽の衣装のようなものをかさねていた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
電車が馬返まで通じたので、大平おほたひらまで上つて行く嶮しい舊道は、今は都會の人達に取つて丁度好い山路になつた。かれ等ははだぬぎになつたり、尻端折りをしたりして面白がつて登る。
日光 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)