“片臂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたひじ75.0%
かたひぢ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「趙雲は、先帝以来の功臣、蜀の棟梁とうりょうたる者であった。大きくは国家の損失であるし、小さくは、わが片臂かたひじを落されたようなここちがする」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
郡内ぐんないのふとんの上に掻巻かいまきをわきの下から羽織った、今起きかえったばかりの葉子が、はでな長襦袢ながじゅばん一つで東ヨーロッパの嬪宮ひんきゅうの人のように、片臂かたひじをついたまま横になっていた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
いでや、事のようを見んとて、慢々ゆらゆら出来いできたれるは富山唯継なり。片手には葉巻シガアなかばくゆりしをつまみ、片臂かたひぢを五紋の単羽織ひとへはおりそでの内に張りて、鼻の下の延びて見ゆるやうのゑみを浮べつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)