“かたひぢ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
肩肘65.0%
片肘25.0%
片肱5.0%
片臂5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ようやく落着いた平次、その後ろに肩肘かたひぢを怒らす八五郎、お時はお靜の身體をたてにして、部屋の隅へ小さく坐りました。
富岡は壁にもたれて、長い膝小僧を抱いた。ゆき子は蒲団に片肘かたひぢついて横坐りになると、ジャケツの胸の上から大きなまるい乳房を、たゝくやうにしていてゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
『天下の奇蹟だね。』とくちばしを容れて、古洋服の楠野君は横になつた。横になつて、砂についた片肱かたひぢの、たなごゝろの上に頭を載せて、寄せくる浪の穗頭を、ズット斜に見渡すと、其起伏の樣が又一段と面白い。
漂泊 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
いでや、事のようを見んとて、慢々ゆらゆら出来いできたれるは富山唯継なり。片手には葉巻シガアなかばくゆりしをつまみ、片臂かたひぢを五紋の単羽織ひとへはおりそでの内に張りて、鼻の下の延びて見ゆるやうのゑみを浮べつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)