“片肘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたひじ80.8%
かたひぢ19.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
○机の上に片肘かたひじをついて煙草を吹かしながら、私は書き物に疲れた眼を置時計の針に遊ばせてゐた。さうしてこんな事を考へてゐた。
歌のいろ/\ (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「どなた? ……」医家の尊厳を保つために、机の前へ帰って、片肘かたひじを乗せ、「ご病気でござるか、て進ぜよう、さあお上がりなされ」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お銀ちやんは、ちやぶ臺の上へぐたりと片肘かたひぢをつき、その上へ、平つたい濁つた顏を載せて、おきみと周三を代る/″\ヂロ/\と見守つてから
天国の記録 (旧字旧仮名) / 下村千秋(著)
富岡は壁にもたれて、長い膝小僧を抱いた。ゆき子は蒲団に片肘かたひぢついて横坐りになると、ジャケツの胸の上から大きなまるい乳房を、たゝくやうにしていてゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)