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片肘
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かたひぢ
ふりがな文庫
“
片肘
(
かたひぢ
)” の例文
お銀ちやんは、ちやぶ臺の上へぐたりと
片肘
(
かたひぢ
)
をつき、その上へ、平つたい濁つた顏を載せて、おきみと周三を代る/″\ヂロ/\と見守つてから
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
富岡は壁に
凭
(
もた
)
れて、長い膝小僧を抱いた。ゆき子は蒲団に
片肘
(
かたひぢ
)
ついて横坐りになると、ジャケツの胸の上から大きなまるい乳房を、
叩
(
たゝ
)
くやうにして
掻
(
か
)
いてゐる。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
彼は心の中でかう叫びながら、
忌々
(
いまいま
)
しさうに原稿を向うへつきやると、
片肘
(
かたひぢ
)
ついてごろりと横になつた。が、それでもまだ気になるのか、眼は机の上を離れない。
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
水のない溝のなかに
片肘
(
かたひぢ
)
ついて轉げた子供の瞳は、それでもなほお葉の體から離れなかつたのである。
三十三の死
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
梅子は机に
片肘
(
かたひぢ
)
もたせしまゝ、
繙
(
ひもと
)
ける書上に、空しく視線を落とせるのみ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
富岡は、
炬燵
(
こたつ
)
に
腹這
(
はらば
)
つて、昨日の新聞をもう一度くり返して読んでゐたが、「おい……」と、思ひ詰めたやうに、くるりと、畳に
片肘
(
かたひぢ
)
突いて、ゆき子の顔を、下から見上げた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
側なる小卓に
片肘
(
かたひぢ
)
を立てて、悩まし気に
頭
(
かしら
)
を
支
(
さゝ
)
へぬ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
片
常用漢字
小6
部首:⽚
4画
肘
常用漢字
中学
部首:⾁
7画
“片”で始まる語句
片
片隅
片手
片端
片頬
片方
片時
片側
片膝
片足