“はだぬぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
膚脱45.5%
肌脱36.4%
肌抜9.1%
9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肥満女ふとっちょの女中などは、失礼無躾ぶしつけ構っちゃいられん。膚脱はだぬぎの大汗を掻いて冬瓜とうがんの膝で乗上っても、その胸の悪玉に突離つッぱなされて、素転すてんころりと倒れる。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
糸鬢奴いとびんやっこ仮髪かつらを見せ、緋縮緬ひぢりめんに白鷺の飛ちがひし襦袢じゅばん肌脱はだぬぎになりすそを両手にてまくり、緋縮緬のさがりを見せての見えは、眼目の場ほどありて、よい心持なり。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
それから子供の時からの習慣で、朝はきっと肌抜はだぬぎになって手水ちょうずつかった。寒い風が吹こうが冷たい雨が降ろうが決してやめなかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
電車が馬返まで通じたので、大平おほたひらまで上つて行く嶮しい舊道は、今は都會の人達に取つて丁度好い山路になつた。かれ等ははだぬぎになつたり、尻端折りをしたりして面白がつて登る。
日光 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)