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膚脱
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はだぬぎ
ふりがな文庫
“
膚脱
(
はだぬぎ
)” の例文
屋台のまがきに、藤、
菖蒲
(
あやめ
)
、
牡丹
(
ぼたん
)
の造り花は飾ったが、その紅紫の色を奪って目立ったのは、
膚脱
(
はだぬぎ
)
の
緋
(
ひ
)
より、帯の
萌葱
(
もえぎ
)
と、伊達巻の
鬱金
(
うこん
)
縮緬
(
ちりめん
)
で。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
肥満女
(
ふとっちょ
)
の女中などは、失礼
無躾
(
ぶしつけ
)
構っちゃいられん。
膚脱
(
はだぬぎ
)
の大汗を掻いて
冬瓜
(
とうがん
)
の膝で乗上っても、その胸の悪玉に
突離
(
つッぱな
)
されて、
素転
(
すてん
)
ころりと倒れる。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ここの押絵のうちに、夫人が姿見のもとに、黒塗の蒔絵の
盥
(
たらい
)
を取って
手水
(
ちょうず
)
を引かるる一面がある。真珠を雪に包んだような、白羽二重で、
膚脱
(
はだぬぎ
)
の
御乳
(
おんち
)
のあたりを
装
(
も
)
ってある。
夫人利生記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と雲の峰の下に、
膚脱
(
はだぬぎ
)
、
裸体
(
はだか
)
の膨れた胸、
大
(
おおき
)
な乳、
肥
(
ふと
)
った
臀
(
しり
)
を、若い奴が、
鞭
(
むち
)
を振って追廻す——
爪立
(
つまだ
)
つ、走る、
緋
(
ひ
)
の、白の、
股
(
もも
)
、
向脛
(
むかはぎ
)
を、
刎上
(
はねあ
)
げ、
薙伏
(
なぎふ
)
せ、
挫
(
ひし
)
ぐばかりに狩立てる。
瓜の涙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
近頃は
爺婆
(
じじばば
)
の方が
横着
(
おうちゃく
)
で、嫁をいじめる
口叱言
(
くちこごと
)
を、お念仏で
句読
(
くとう
)
を切ったり、
膚脱
(
はだぬぎ
)
で
鰻
(
うなぎ
)
の
串
(
くし
)
を
横銜
(
よこぐわ
)
えで題目を
唱
(
とな
)
えたり、……昔からもそういうのもなかったんじゃないが、まだまだ
胡散
(
うさん
)
ながら
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
膚
常用漢字
中学
部首:⾁
15画
脱
常用漢字
中学
部首:⾁
11画
“膚”で始まる語句
膚
膚合
膚触
膚浅
膚身
膚理
膚膩
膚着
膚寒
膚薄