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捷
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か
ふりがな文庫
“
捷
(
か
)” の例文
あんな気紛れな義侠心を起した代償に彼が得たものは、ひとつの外套の釦と、それと
非業
(
ひごう
)
の死だ。他人の同情すら
捷
(
か
)
ち得なかった。
蜆
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
少くとも私はこの悦びに向って不断の努力を
献
(
ささ
)
げよう。私は悪が善に
捷
(
か
)
ちおおせるとは思わない。私は人間の深さを信じ、真理の力を信じている。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
幸いに、
大捷
(
たいしょう
)
を博しました。けれどこの勝利に酔っては危険です。いくら魏に打ち
捷
(
か
)
ってもです。——なぜならば呉というものがありますからな。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ギリシアのオリンピヤの競争に
捷
(
か
)
った三の牝馬は死後廟を立て葬られた。ローマ帝カリグラは愛馬インシタツスを神官とし
邸第
(
ていたく
)
と
僕隷
(
しもべ
)
を附け与えた。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
それは「どうぞ戦争が
捷
(
か
)
ちますよう、村の出征軍人が、無事に
凱旋
(
がいせん
)
しますよう!」という祈りのためであったそうだ。
戦争雑記
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
▼ もっと見る
貴方の幻だけはかたく胸に抱きしめて——あの気高くも
運命
(
さだめ
)
はかなき
海賊
(
コルサール
)
、いいえ、男爵海軍少佐テオバルト・フォン・エッセンは、死にさえも打ち
捷
(
か
)
って
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
稙宗
(
たねむね
)
は勇武絶倫の将であって、しばしば隣国と戦って大いに
捷
(
か
)
ち、将軍足利義稙より
偏諱
(
へんき
)
を賜うて稙宗と名乗り、奥州の探題となって東北を威服した人である。
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
「今は
既
(
も
)
う競争の時期に入つてゐるのや。どつちやが
捷
(
か
)
つかまあ長い目で見てみなはれ。」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
師範学校を出ただけの彼が長い年月かかって
捷
(
か
)
ちえたこの地位は、彼の白髪をうすくし、つねに後手を組まなければ腕が曲って見える危険さえ伴う、それほどの努力の結果であった。
白い壁
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
思の儘に
捷
(
か
)
ち給ひぬ、おん身も嬉しと思ひ給ふならん、千萬人の心は
渾
(
すべ
)
て君に奪はれたり、君は初め我がいかに君のために胸を跳らせ、後君の成功の
期
(
ご
)
するところに倍するに及びて
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
事
捷
(
か
)
たば則ち師旅
当
(
まさ
)
に継ぎて進むべく、不幸にして捷たざれば、他人あるいは死するも、児は則ち身を投じて捕に
就
(
つ
)
き、志士憤懣の発する所は、決して公家の知る所に非ざるを明らかにせん。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
「私は促織になってすばしこく闘って、
捷
(
か
)
って今やっと生きかえった。」
促織
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
捷
(
か
)
つことを恐れ裏切らせるダラ幹
鶴彬全川柳
(新字旧仮名)
/
鶴彬
(著)
少くとも私はこの悦びに向って不断の努力を
献
(
ささ
)
げよう。私は悪が善に
捷
(
か
)
ちおおせるとは思わない。私は人間の深さを信じ、真理の力を信じている。
朝鮮の友に贈る書
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
それを自分でも感じるが、ここでは秀吉もひどく慎しく、
謙虚
(
けんきょ
)
を旨としているふうであった。山崎で
捷
(
か
)
つや、戦後、諸軍の礼をうけつつ駕籠の上から
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
裏切りに争議
捷
(
か
)
たれず冬の風
鶴彬全川柳
(新字旧仮名)
/
鶴彬
(著)
なおさらのこと、定まれる法則の逆を踏んで入ったものなどとは敗れても
頷
(
うなず
)
くまい。また秀吉にしてさえも、かく一気に
捷
(
か
)
てるとは予期していなかったにちがいない。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
長篠
(
ながしの
)
に
捷
(
か
)
つやいな、次は、越前へ出兵だとは、ほとんど、公然のような岐阜の空気であった。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お
館
(
やかた
)
には、
御発向
(
ごはっこう
)
の前、特に
御訓戒
(
ごくんかい
)
のあったことでもあり——
中入
(
なかい
)
りは
退
(
ひ
)
きの切レこそ大事、一勝を
捷
(
か
)
ち獲た上は、敵中に長居はくれぐれ無用——と、今日も繰り返され、きっと
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
よろしくここは大策を立て、織田倒るるか、武田
捷
(
か
)
つか、
乾坤一擲
(
けんこんいってき
)
のお覚悟をしかとすえられ、大軍をもって盟国の急を救い、あわせて年来の
大患
(
たいかん
)
を一挙にお除きあるべきかと信じます
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
将門は
捷
(
か
)
った。大いに捷った。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
捷
(
か
)
てり。われ捷てり。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
捷
漢検準1級
部首:⼿
11画
“捷”を含む語句
敏捷
捷径
捷徑
軽捷
輕捷
素捷
手捷
捷路
捷利
大捷
戦捷
捷報
快捷
連捷
捷利者
捷業
大捷利
奇捷
捷駆
捷道
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